SNH48一期生の来日中の6人を初めて間近で目撃

SNH48一期生正式メンバーのうち6人、シャオアイ(陳觀慧)、ドンちゃん(董芷依)、タンミン(湯敏)、レンレン(吳哲晗)、タコちゃん(張語格)、SAVOKI(趙嘉敏)が研修のため来日して3日目。
今日は秋葉原のAKB48 CAFEに行った後、AKB48劇場のAKB48研究生「パジャマドライブ」公演を見学した。
別の日本人ファンの方のおかげでこれらの情報を入手でき、AKB48劇場入りするときと、公演が終わって帰るときの2回、マイクロバスに乗り込む6人のメンバーを、初めて間近で見ることができた。
アイドルの出待ちなどしたのは生まれて初めてで、こっ恥ずかしいこと極まりない。
事前に中国のファンが現地で撮影した動画を見ていた印象と、大きく違うようなことは全くなかった。
こちらの声が小さいのと、中国語の発音がやはり完全ではないので、名前を呼んでも気づいてもらえなかったメンバーもいた。
タンミン(湯敏 タン・ミン)とタコちゃん(張語格 チャン・ユーグー)は、「湯敏」「小章魚」と呼びかけたら、すぐ反応してもらえた。レンレン(吳哲晗)には「五折」と呼びかけたが、気づいてもらえたかどうか微妙。たぶん僕の「wuzhe」の発音が悪かったのだろう。
日本人ファンの方によれば、今日SAVOKI(趙嘉敏 チャオ・チャーミン)はマイクロバスを降りるときに脚をひねってしまったらしく、ずっとアイちゃん(陳觀慧 チェン・グァンフェイ)がSAVOKIの腰を抱きかかえながら歩いていた。
アイちゃん(陳觀慧 チェン・グァンフェイ)は入団したばかりの頃、張馨方(だったと思う)が熱を出した時も看病のためにレッスンを休んだり、とにかく面倒見のよい、真面目な人だ。
レンレン(吳哲晗)は冗談に言うほど、背の高さは目立たなかった。ドンちゃん(董芷依 ドン・チーイー)の顔をはっきり見られなかったのはやや残念。
帰りはSNH48支配人の白叔に、後ろから呼びかけたら振り返って笑顔で答えてくれた。印象の良い人だった。
SNH48が現地で運営を軌道に乗せるのは、日本の中堅企業が中国に支社を出して、日本流の営業を軌道に乗せるのと同じくらい難しいと思われる。
しかも主役は十代がほとんどの少女たちで、事業領域は一般的な事業とは異質な芸能界。
上海支社を創設して、たった8か月で、日本本社と同じレベルの組織運営や企業統治、広報、政府当局などとの対外折衝を完璧に実行するなど、とうてい無理なことだ。
今朝、『COOL軽音楽』編集長の中国ツイッターでの長文ツイートを日本語に試訳したが、彼女は明らかに失望するのが早すぎる。
ふつうのビジネスでさえ、例えば日本に本社のある小売店が、上海に出店することを考えても、たった8か月で日本式の店舗運営を完全に軌道に乗せるのは容易ではない。
本社側の業務手順が標準化・明文化されており、本社の優秀な従業員を交代で上海に派遣する必要があるだろう。
AKB48の運営会社は、山本学氏以外の誰を定期的に上海に派遣しただろうか。SNH48メンバーのダンスや歌のレベルを上げるために、講師を定期的に上海に派遣しただろうか。
AKB48の運営会社は、単なるタレント事務所ではなく、AKB48系グループというエンタテインメントの「エコシステム」全体を運営する事業会社である。
例えれば、映画企画からテーマパーク運営や版権管理までやるディズニーのような企業体なのだ。
だから、上海に支店を作って「はい、後は独力で何とかしてね」では、まともな海外事業展開とは言えない。
日本のAKB48系グループのメンバーたちが、安心して舞台上で個性を発揮できるのは、日本の運営が何とか事業会社の体をなしているからだろう。
その基礎となるオペレーション部分を最初に上海に定着させないで、SNH48一期生が安心してレッスンに打ち込めるはずがない。
結成8か月の今ごろになって、SNH48一期生の6人だけが来日し、初めてAKB48劇場で公演を見るなど、研修プログラムの設計が悪すぎる。
グローバルで業務手順を標準化せず、新規進出国の現地社員に無駄な試行錯誤をさせるのは、日本企業特有の非効率的な「精神主義」以外の何物でもない。
日本のAKB48の運営は、想像にすぎないが、おそらく大半が「精神主義」的な体育会系のはずだ。
しかしSNH48の運営は、支配人の白叔も含めて、もともと日本の若者文化に心酔していたり、大学で日本語を学んでいる中国のエリートである。
体育会系の「精神主義」で現地スタッフに、基本的な日常業務の業務手順のレベルで無駄な試行錯誤をさせていることを、日本のAKB48の運営は、グローバル企業にあるまじき非効率性として恥じて、改善すべきだろう。
ちょっとムダな論評を書きすぎたようで、申し訳ありません。