中国2ちゃんねるの鈴木まりや「悲報」は単なるネタ:『COOL MUSIC』編集長の訂正ツイート

中国2ちゃんねる(百度貼吧)のAKB掲示板にあった鈴木まりやの悲報スレッドだが、『COOL MUSIC』編集長のTOTOさんが訂正の長文ツイートをしていた。そちらも翻訳しておく。

要するに、「鈴木まりやの悲劇」は単なるネタだったということ。

まあ芸能界にこの種のネタやデマはつきもので、「特定秘密保護法」の是非ほど真剣に論じる価値がないことは確か。ネタも、ネタばらしも、単純に楽しめばいい。

ちなみに、この「SNH48分室」を以前からお読みの方はご承知のように、上海発の日韓音楽誌『COOL MUSIC』は宮澤佐江、鈴木まりやを、過去数回にわたって直接インタビューし、特集記事にしている。

TOTOさんは熱狂的な宮澤佐江ファンだが、鈴木まりや推しではない。なのに今回わざわざ鈴木まりやのために訂正文を書いていることから、TOTOさんの見解は客観的と考えていいだろう。

TOTOさんによる訂正ツイートはこちら。このツイートに添付されている、画像による長文ツイートはこちら

以下、TOTOさんの長文ツイートを、デマの訂正に必要な部分だけピックアップしつつ試訳する。


海外芸能人が中国の舞台に出演するときの許可申請の過程は、決してみなさんが想像するような「まとめてサインしてOK」的なものではなく、明確に一回の出演は一回の許可申請に対応しています。

許可申請の過程では公演の具体的な内容、曲目などの詳細から歌う曲の歌詞等に至るまでを含んでおり、決して自腹で資料を提出すれば何回分かをまとめて許可してもらえて、そのうちどれをどの公演に使うかは自由といったものではありません。

二人(訳注:宮澤佐江、鈴木まりや)が星夢劇院の初舞台のためにビザ申請した時は、早くから日程が決まっており、しかも当面の政府の政策とビザ申請の許可率から見て、ほぼ万に一つの成功もない状態でした。

広州コンサートも同じことで、コンサートの日程がすべて決定し、2名の日本人メンバーが出演可能であることも確定してから、初めてビサ申請の業務を行うことができました。

また毎回許可申請のたびに一定の期間が必要で(それでも1か月は超えませんが)、ただその期間内に2つの重複する申請を同時に行うことはできません。これが、2人が11月に中国に来たとき広州コンサートには出演できたけれど、劇場公演には出演できなかった理由です。

しかも現在の許可申請精度は中国全土共通ではなく、地方別の許可申請ですから、上海公演は上海市文化広播影視管理局に、広州コンサートは広州市文化広電新聞出版局に申請が必要です。どうして「一回しか使えない二度のチャンス」などという言い方ができるでしょうか?

(訳注:佐江が動かなければ、鈴木まりやも動けないという部分について)

上述のように許可申請の期間の問題があり、彼女たち2人は必然的に勝手に出演することはできず、しかも申請が必要なら、まず彼女たち2人が来られることを確認する必要があります。

2014/01/18の上海コンサートについては、SNHの運営は早くから計画しており、当然のこととして2名の日本人メンバーの許可申請を提出してありますから、出演できればいいと思っています。

ところがコンサートの時期決定の当初、佐江の舞台(訳注:『クザリアーナの翼』のこと)が確定したため上海コンサートに出演できなくなり、ではまりや自身は来られるだろうかということになりました。

その結果まりやはその頃2014年のAKB48リクエストアワー2014のリハーサルで忙しいので、2人とも時期的に来られないことになりました。

これも早くから(劇場公演に出演できるかどうか確定する前にすでに)2014/01/18の上海コンサートには来られないことは確定していました。決して佐江が来れないから、まりやも来れないということではありません。

まりやは今後4か月上海に来られないと言ってる人がいるのは何故?ということですが、まず、12月は日本の芸能界全体が年末で最も忙しい時期になります。もちろん48グループも芸能界全体も多くのイベントがあり、12月下旬に日本人メンバーが上海に来る時間などないことは確定しています。

では12月上旬は?ということですが、許可申請に必要な期間がるので無理です。2014/01/18に上海に来れないことは既に述べたとおりで、1月末には今度は中国側が2月初めまで春節の時期になります。この時期はSNHの運営もメンバーも休暇を取りますから、まりやが一人で来て氷祭りでも見ますか?(上海には氷祭りはありませんでしたね、ごめんなさい)

(訳注:AKB運営がまりやをAKB48劇場の公演に出演させないというウワサについて)

例として近野や内田が挙げられ、まりやと比べられているようです。まず確認しておきたいのは、これは決してまりやが言った言葉ではないということ。まりやはファンに対して「来週の公演には出られない」と言うことはあるでしょうが、決して「他の人は出演できるのに私はできない」とか、「運営が出させてくれない」とか言うことはありません。

少しでもIQのある人なら、まりやがファンに対してそんなことを言う人ではないことは分かるでしょう。なのでこの日本のファンの方がやや感情的な色をつけて想像しているだけです。

ときどき私も自分の本命のメンバーを見たいと思って見られなかったとき、がっかりして同じようなことを言うこともあるでしょう。でもそれは事実を表現したいのではなく、がっかりした気持ちを表現したいだけです。

しかも今のチームは以前16人が誰かが休めば誰かが代理で出演しなければいけない、といった状態ではなく、メンバーが多くてポジションが少ないという状態です。公演では毎回必ず出演できないメンバーがいます。

もし信じられないなら、内田と近野の出演率を、上海での仕事を除外したまりやの出演率を比較してみるとよいでしょう。出てくる数字はほぼ同じになっているはずです。

では内田や近野が公演に出られなかったとき、彼女たちのファンは泣いて運営に訴えて自分たちの本命がお蔵入りにされたとでも言いに行くでしょうか?

(訳注:まりやが佐江ファンの特攻服をうらやましく思っているという部分)

この日本のファンの方はまりやが佐江推しの着ている特攻服をうらやましがっており、自分のファンにも着て欲しいと言っています。そして自分はもう年だから、特攻服など着られないし、いつまでファンができるか分からない、と言っています。

こうしたファン自身の消極的な気持ちから来るものを、どうしてまりや自身の苦情の一つにしてしまうのでしょうか?

あなたのアイドルがあなたに特攻服を着て欲しいと言っていて、もしあなたが本当に彼女の願望を満足させたいなら、特攻服を着ればいいのです。なぜ自分の年齢を口実にする必要があるでしょうか。

自分が出来ないなら出来ないと言えばいいのです。大げさな悲壮感を漂わせる必要があるでしょうか?あと何年ファンができるかという心配も自身の態度次第であって、それをもってまりやがかわいそうだという必要はあるでしょうか?

(訳注:佐江の一本宣言に激怒した運営が、その鬱憤をまりやに向けているという部分)

この見解について私はただこの日本のファンの方が更年期に入っており、間もなく50歳になられるからだろう、としか言えません。

もう少し理性をもって自分で判断できる人であれば、AKB48の運営がたとえたくさんの不文律があり、強烈な取捨選択の考え方をもっているとしても、一人のメンバーに対する怒りを、別のメンバーにぶちまけるなどという愚かな行為をするなどということは、私はありえないと思います。

また運営が佐江が手に負えないので放置しているとまで言っているのも、混乱した憶測でしょう。もし佐江が本当に運営の手に負えないなら、今ごろ彼女はAKBの頂点でやりたい放題のオバチャンになっているでしょう。

もしまりやに対するリソースを佐江と比べるなら、SNH48に移籍する以前の方がよほど差があったでしょう、逆に移籍したことによって2人の距離は縮まりました。テレビ報道が佐江ばかりでまりやを報じないのが不服なのも、当初日本テレビの(訳注:中国当局への)申請が宮澤佐江特集だったためなので、当然です。

彼女たちの東京ドームでの移籍発表の日に佐江の名前だけが新聞の見出しになったのを、佐江自身の責任にすることができるでしょうか?メディアとしてはより知名度があって人気のある方を取材対象に選ぶのは確かで、日本テレビが特集を制作したのもメディア自身の選択であり、決して運営がアレンジしたものではありません。このような事実を、どうして佐江への鬱憤をまりやに向けているなどと言えるでしょうか?

その他のことは私は説明しません、私が知っている事実や、私が見聞きしたおもしろい出来事や言葉は、ただ信頼に値する善良な人たちにだけシェアするものなので、ここまでにします。

当然私は多くの人が私の言行に嫌悪感を持っていることを知っています。ただそれも各人の自由です。もしかすると、こんなドタバタ劇に、私はまじめに答えすぎていると思う人がいるかもしれません。でも美しい記憶や、感動的な友情、努力して苦痛を乗り越えて初めて得られる喜び、そういったものをこんなおかしな苦情で別の色に染めてほしくありません。

少なくとも私の知っているまりやは絶対に悲観的な人ではありません。仕事の内容は豊富ではないかもしれないし、それほど忙しくないかもしれませんが、彼女自身はいつもこうしたことに平気で、苦情のネタにするようなことはありません。彼女は決して苦痛を感じず、逆に足るを知り、堂々とした態度の人だからです。

たまにまりやは自分の人気に自分でツッコミを入れることはありますが、決してがっかりしているわけではありません。彼女は佐江よりももっと楽観的で、佐江よりももっと楽しむことを知っていて、佐江がめげそうなときも佐江を守る傘になれる人で、心を閉ざして自分の損得に思い悩むような人ではありません。良心にてらせば、損か得かについては、誰の心にもおのずと自分の基準があるものでしょう。


以上