SNH48二期生チームNIIのルーリー(曾艷芬)が、2014/08/28 21:07のツイートと、2014/08/31 05:49のツイートで連続して謝罪している件。
まずはこの2件のツイートを日本語試訳してから、何が起こっているのか筆者の分かる範囲でまとめておく。
まず2014/08/28 21:07の長文ツイート。
みなさんごめんなさい
ここ数日私はただ静かにしていたくて、ずっとママ(訳註:実母のことではなくルームメイトのシャオシャオ(何曉玉)のことと思われる)のそばにいたかったので、みんなを心配させてしまって、ごめんなさい!
キャプテンの雨ちゃん(徐言雨)が言っていたように、人を殴ったという事件は決してありませんでした。ただとても小さな対立があっただけで、ポジションとは関係ありません。
私たちはみんなチームをもっと良くしたいと思っていますが、ただちょっと激しく言い過ぎました。事情の原因は私にあります。私が自分の感情をうまく管理できなくて、みんなと十分適切なコミュニケーションができませんでした。
私は軟弱でおとなしく話を聞くように見えるかもしれませんが、心の中ではすごくこだわりが強くてわがままなところがあります。そのせいで処罰を受けなければいけませんでした。
誰とも関係ありません。キャプテンは良い人だし、チームメイトも良い人たちで、みんな私に良くしてくれます。特に私のマミーのシャオシャオ(何曉玉)は、ずっと私に寛容でいてくれて、私がやることを応援してくれます。私はいつもすごくすごく感謝してます。
この件はもう過ぎたことなので、ここまでにして下さい。いろんな影響を与えてしまって私はとてもとても申し訳なく思っています。ごめんなさい!」
(2014/08/28 21:07)
次に2014/08/31 05:49のツイート。
(2014/08/31 05:49)
では、ここから中国の2ちゃんねる的な掲示板サービス「百度貼吧」の、某掲示板に書き込まれたルーリー(曾艷芬)ネタをご紹介する。
「百度貼吧」にはSNH48公式の掲示板、SNH48ファンが開設したSNH48非公式掲示板、AKB48グループの非公式掲示板、そしてAKB48グループの醜聞ばかりを日本の週刊誌のようにネタにして楽しむ「某掲示板」などがある。
ルーリーの「処罰」についてのネタが書き込まれたのは、当然その「某掲示板」だ。
中国では社会問題に関するデマ(謠言)は政府による検閲や処罰の対象になることがあるが、芸能人の醜聞はそうでないだけに、逆に過激になる傾向があるようだ。
SNH48は現時点ではまだ上海ローカルのアイドルグループに過ぎないし、AKB48グループ自体も、中国全土での知名度はほぼ無いに等しいので、根も葉もない醜聞は書き放題になっている。
ルーリー(曾艷芬)の「処罰」について投下されたネタ画像はこちら。ネタなので真剣に試訳するのはアホらしいが、試訳する。
SNH48二期生メンバー曾艷芬は、8月10日公演日、リハーサル時にメンバーと口論となり人を殴り、スタッフに仲裁された後理由なく失踪、本人の携帯電話が長時間連絡不能な状態となり、公演前15分になりようやく休憩室に帰った。
8月14日曾艷芬はツイートとフロワー(ファンを含む)を全て削除した。8月14日レッスンにおいて、公演のポジションについて再度メンバーと口論となった。かつ公開の場においてチームNIIおよびキャプテンに対して不適切な批評を行った。
以上の一連の行為はSNH48メンバー行為規範の中の:グループ内のいかなる不和行為も禁止する,2、ネット上の交流行動規範に違反,3、他人への中傷行為,4、長時間連絡不能な状態、に厳重に違反する。
ここに当社は曾艷芬に対し警告のために、以下の処罰を行うことを決定した:公演順位を下げる、日本研修の取り消し、30日以内の対外公演活動参加資格の一時停止。
通知まで。
上海久尚演芸経紀有限公司
2014年8月15日
まずこの画像がPhotoShopで偽造されたものであることは明らかだ。人間が紙をしわくちゃに丸めたとき、全体に均等にシワは入らない。
例えばワード文書を画面キャプチャし、筆者の手元にある安物の画像処理ソフトで「シワ」加工するとこうなる。
安物のソフトでもこの程度の加工は簡単にできる。先の画像を本物の処罰通告とみなす方が無理がある。
それに、この処罰通告を受け取って頭にきた人物が、わざわざ他人に拾われるような場所に、しかも後で広げて復元できる形で捨てるだろうか。
本当に怒っていたなら、破り捨てるか、燃やすかだろう。また、処罰通知の不当性を誰かに訴えたいなら、わざわざ丸めたりせずそのまま見せるだろう。
また、SNH48運営会社の上海久尚は、公式には常にチームSII、チームNIIを中国語で「S队」「N队」と表記する。「SII队」「NII队」と表記することはない。
それはSNH48のチームフラッグを見ても分かる。英語表記では「Team SII」「Team NII」だが中国語表記では「S队」「N队」だ。
さらに、処罰理由の理由が列挙されているが、列挙の仕方がおかしい。
正しくは「禁止任何团内不和睦行为,2、遵守网路互动行为规范,3、禁止对他人中伤行为,4、禁止长时间处于无法联系状态」や、「任何团内不和睦行为,2、违反网路互动行为规范,3、对他人中伤行为,4、长时间处于无法联系状态」となるはずだ。
文書を偽造するならもっと巧妙にやったらどうかと思うが、芸能人の醜聞のような下品なことに必死になる人間の知能水準など、この程度だ。
ただ重要なのは、ルーリー(曾艷芬)のツイートにこうした文書を偽造させる文言が含まれている点だろう。
殴ってはいないが口論はあったこと、何らかの処罰を受ける必要があったことは、ルーリー自身が(あるいはルーリーのアカウントで代筆したSNH48運営スタッフが)事実だと認めている。
『SNHello』第7回のルーリー(曾艷芬)の宿舎突撃回を見ると分かるが、彼女がかなり感情の起伏が激しいことは本人が書いているように事実らしい。そのせいでメンバーと激しい口論になり、運営会社からやや厳しい注意を受けた。
その辺りが事実としては妥当な線だろうと思う。それ以上のマネジメント契約違反があれば、過去の元一期生・俞慧文のように、運営会社側から強制的にフェイドアウトさせられるはずだからだ。
なので、日本のSNH48ファンの皆さんは、あまり心配する必要はないと思う。