SNH48チームNII『逆上がり』公演千秋楽のあと、ローラン(羅蘭)長文ツイート

SNH48チームNII『逆上がり』公演が2014/10/14に最終日(千秋楽)を迎えて、何人かのメンバーが長文ツイートで思いを書いている。

その中でも、新公演『目撃者』改め『前人未到』では正規メンバーから外れてしまったローラン(羅蘭)のこちらの2014/10/05 01:02のツイートを特に試訳する。

彼女がSNH48に入団した頃、中国の検索ポータル「百度」の某掲示板でひどい流言蜚語があり、峯岸みなみ風の謝罪動画まで公開せざるを得なかったことを思い出すと、言葉がない。

ローラン(羅蘭)

今日『逆上がり』が千秋楽、名残惜しい。今回の公演はたくさんのことを教えてくれたから、あれこれ言いたいことはありがとうのひとことでしかまとめられない。別の言葉では味気ないから。でも今日の私はちょっと自分を失ってた。心にずっとずっと閉じ込めてた話があるから。

SNH48メンバーになったばかりのころ、船長(孟玥)が私をこう評価したのをまだ覚えてる。私の目には太陽の光と希望しか見えてなくて、世界のすべてが美しくて生き生きしてると思っているのが、ひと目見ただけで分かるって…

あのとき世間に出たばかりの私があんなに人に好かれる感じだなんて、自分でもびっくりした。いま思い出すとあのとき私はたしかに笑うのがとても好きで、友だちから見ると明るく楽しい子だった。

私はあのときの私が好き。でも暴風雨の洗礼をうけて、長い時間自分を見失ってた。舞台の上で笑うにはすごくすごくパワーが必要だった。本来自分が得意なことが、だんだんと慣れないことになって、とうとうあのころは見るもの全てが灰色に見えるようになった。


私にもともとあった明るさもだんだんなくなって、自信もなくなって、でも自信があるようなふりをしてた。性格は奇妙になっていって、自分を表現したくなくなって、みんなといっしょに遊びに行くのもイヤになって、だんだんハリネズミみたいな存在になった。自分からうずくまって…

「お前がいるから公演を見に行きたくないよ」っていうような言葉を読んで、退団しようとまで思ったことは何度もあった。心の中で、やっぱり私みたいな気まずい存在がいるから他のみんなまで疲れさせちゃうでしょ?って思った。

あのときみんなに言いたかったのは、私のことがきらいでも、SNH48のことはきらいにならないで下さい、ということ。でもついに口には出せなかった。ひねくれ過ぎだと思ったから。

しかも変なことを言っちゃいけないと思って、だんだんMCでも発言しなくなった。毎回思ってたのは、逃げ出したい逃げ出したい、私に注目しないで注目しないで、っていうこと。それでファンのみんなとの交流のチャンスも一回また一回と逃していった。

でもお母さんはやっぱり私を励ましてくれたし、先生やメンバーたちも応援してくれた。それに小さい頃から音楽が好きで、高校でも大学でも音楽をメインに専攻したから、どうしてもこの舞台を離れたくなかった。もしあきらめたら悔しすぎると思った。だから残って奮闘しつづけようと決心した。

『シアターの女神』から『逆上がり』まで何人かのメンバーの退団を経験したことは悲しかった。だんだんと身近な人を大切にしなきゃと思った。そうでないと二度と会えなくなって後悔したときにはもう遅くなる。

だからゆっくりとハリネズミの針をしまって、みんなと触れ合うようになって、ゆっくり本心を話すようになって、今になってやっとみんなとてもいい人で、可愛い人だって気づいた。私たちメンバーはさらに団結して、言葉に出さなくても分かりあえる仲になった。

どんどんみんなのことが好きになって、みんなと離れがたくなって、知らない間にそうやってきずなが生まれた…でも舞台の上の状態はまだ”自分がうまく踊れればそれでいい”っていう考え方で、観客のみなさんと交流しないことに慣れてしまった。今の状態を変えたいとは思うけど、ちょっとどうしたらしいのか分からない。

とうとう今回の総選挙で惨敗して、そのせいで、新公演では補欠メンバーになると通知された。その日は(2014年)8月11日、心の中で思ったのはだた一つのこと。私はもう必要とされてない、私は余り物だってこと。

その日いろんなことを考えた。メンバーたちがだんだん私から遠くなっていくだろうと思った。でも逆にそのときメンバーたちと先生は私をいたわってくれて、気にかけてくれて、今までうけたことがないような温もりを感じた。周りのみんなが一瞬で優しくなった。

まだ疑いの声やさげすむ視線もあるけれど、でも私には、”誰も気にかけなくたって、これからもあなたを守るから、勇気を出して前に進んで”って応援してくれる声がもっと大事だった。

でも私は双子座だから、ちょっと分裂してるところがあって、自分で出した結論をひっくりかえした。私を応援してくれる人も、私がいなくなれば別の人を応援するんだから同じことじゃないとか、私が退団すればもっとたくさんの人がSNH48を応援してくれるかもしれないとか…また自分を疑い始めた。

本当にこういう自分がイヤになる。これもあの数日、状態が良くなったり悪くなったりした原因。でも今回また大切にするということを教えられた。だから『逆上がり』公演の残り数公演も全力で踊って、毎回これが最後だと思った。

それから家族が公演を見に来て、私たちがすごく進歩してるって、私を励ましてくれた。お母さんは私は特別な存在だと言ってくれた。私はどんな人にも負けないって。お母さんがきっと私のことをひいき目に見てることは分かってるけど、やっぱり感動した。

そしてその後の生誕祭のときのみんなの熱心な応援、特に私の応援会が今回の誕生日のために心をこめて準備してくれたことで、また自分から抜け出すなんて考えちゃダメだと思った。

…と同時に、新公演をみんなが見に来ても、ときどき舞台で私を見られなくなるから喪失感があるかもと思うと、みんなに申し訳なく思うし、みんなのために辛く思う。でも今の私にできる唯一のことは元気を出すこと、新公演の任務は重要だから、あれこれ考えてるヒマなんてない。

でも”補欠メンバーになる”ということは私にたくさんのことを気づかせてくれるし、慣れないところもたくさんある。例えばレコーディング名簿に自分の名前がなくて、先生に自分のレコーディングはいつですかって確認したり、衣装は16着しかなくて、私専用の衣装がもうなくて、新公演の宣伝ビデオを撮影したあの日に着てたのは、ななし(馮薪朵)の衣装だった。

悲しいけれど、でも以前補欠だったメンバーの苦労をやっと身を持って味わうことができるし、いまみんなのために毎回出演できることの喜びを感じられる。

先生が私に言ったのは、たくさんのメンバーのポジションに立てるように準備しなさい、自分でしっかり準備しておけば、出演できるチャンスがもっと多くなるって。私にとってこれは新しい挑戦だけど、でも私は決して恐れない。だってAKBの先輩方の中にもたくさんのポジションを覚えた人がいるから、私も先輩に学ばないと。

でも今日はこの特別な日にみんなの熱心な応援がすごく伝わってきてがまんできなくて、まるで自分の最後の公演みたいな感じがして、ちょっとひどく泣きすぎて、ちょっと見苦しかったかも。

私はときどき思う。これって神様がくれた生まれ変わりのチャンスかな?って。やっと何の負担もなくゼロから始められるって。

流した汗は忘れない、私たちの夢はかんたんにあきらめない、長い長い道のり、たとえ方向を見失っても、勇気を出して、私たちの太陽の光を見つけ出す… 『ファンレター』(訳注:中国語詞の試訳)

『逆上がり』千秋楽おめでとう。

以上、試訳おしまい。