中国国営新華社記者の秋元康取材後ツイートが炎上中

中国国営・新華社の記者「宋姥姥過夏天」(本名:宋玉萌)が個人の中国ツイッター(新浪微博)で、北京で秋元康氏を取材した様子を、2014/12/03未明にツイートしていた。

秋元康とSNH48をかなりバカにした調子で、コメント欄が中国のAKB48ファンとSNH48ファンの罵声で炎上中なので、ツイート本文を試訳する。

秋元康は先日ここでご紹介したように、中国のメディア企業・天娯伝媒(EE-MEDIA)に招待されて、北京で開催の「グローバル・ユース・カルチャー・サミット2014」に2014/12/02から参加している。その取材と思われる。

くり返しになるが、中国国営の新華社(正式名称は新華通訊社)の記者である。ツイートを削除されるといけないので画面ショットもとっておいた。

なお、他の中国人記者が秋元康を取材した様子のツイートも、後ほどご紹介する。この中国国営・新華社の記者のツイートのひどさと見比べてほしい(笑)。

↓中国国営・新華社 宋玉萌 記者

宋姥姥過夏天「今日日本のあの何とか”少女グループ”AKB48のプロデューサ秋元康を取材して、とても見識を高められた。約束の時間になっても太っちょじいさんは遅々として現れず、理由は何と:メイク中だから(爆笑)by the way彼が言うには既に上海で同じような”上海48″という”田舎グループ”が発展しているとのこと、すぐにアジア中でブレイクする見込みだと……だからもうすぐ48人の上海の女の子が舞台の上で飛んだり跳ねたりするんだって。この毎日やることって一体何なんだろう」(宋姥姥過夏天 2014/12/03 01:20


この新華社の記者は秋元康やAKB48について、何の下調べもせずに秋元康の取材をしていることが分かる。

「漲了見識(見識を高めた)」というのはおそらく、知る必要もない下らない知識を仕入れたという皮肉だろう。

そして初対面の秋元康のことを、このように個人アカウントの中国ツイッター(新浪微博)で「胖老頭兒」と呼んでいる。親しみを込めた呼び方だが、後半を読むと素直に受け取れない。

「(少女)天団 tian tuan」AKB48と「田団 tian tuan」はダジャレになっている。「天団」は中国語で「スーパー・グループ」的な意味のほめ言葉。「田団」という単語は存在しないが、ここでは明らかに田んぼのあるような地方のグループという、悪い意味の造語。

最後の「この毎日やることって何なんだろう」の前に、世界中で有名なネットミームの「Doge」マークがあるので、明らかに卑猥な含みがある。

多分ふつうにこのツイートを読めば、秋元康の部分は微妙としても、SNH48がアジア中でブレイクするという彼の意見と、SNH48自体は、明らかに見下されているという印象だ。

中国語を専門的に学んだ方、もしこのツイートが普通は善意に読めるのであればご指摘ください。

そして夜が明けて2014/12/03 11:43の下記のツイート。これは上記のツイートにAKB48やSNH48のファンから反発のコメントが多数ついたため、この記者が返答として書いたものだ。

宋姥姥過夏天「はは、目覚めてみたら自分が包囲攻撃されてることに気づいた、でもまだどこを突かれてるのかはっきり分からない。じいさんがメイクしているのをからかったことなのか、あの何とかいう上海のグループのこと?あらまあ、おばさんの私はその上海のグループのことを聞いたことがないのよ、だから結論としてはよく分からない急場しのぎの仕事は受けないことにする。学生ちゃんたち、『術業に専攻あり』おばさんは本当にみんなのその仲間内の人じゃないの。みんなのその世界は大きすぎて、私はちょっと見ただけでもう、みんなに驚かされて逃げ出してしまう。なおさら彼についての原稿は絶対に書かないよ」(宋姥姥過夏天 2014/12/03 11:43

どうやらこの新華社の記者は、会社の命令で急に呼び出されて秋元康の取材をすることになったらしい。ちょっとかわいそうだね。

「術業に専攻あり」は韓愈『師説』の引用で、専門的なことには年齢や熟練にかかわらず、その人の言うことを聞け、という意味。

なのでこの記者は、AKB48やSNH48について知らないのであれば、若い学生さんたちのコメントをちゃんと読んで反省しなきゃ、と言っている。現地AKB48、SNH48ファンの批判コメントがかなり効果的だったらしい(笑)。

この記者が取材した記事、結局、公表されるのかどうか分からないが、こういうツイートとコメント欄のプチ炎上具合を見ると、中国大陸で、というより北京でAKB48やSNH48の知名度がどの程度かが分かる。

また、アイドルといったものは、大人がまともに論じる価値のないものだという、中国大陸の普通の知識人の(新華社の記者は知識人と言っていいだろう。コメント欄では罵声を浴びているけれど)考え方もよく分かる。

以上、これで中国ツイッター(新浪微博)が炎上して、AKB48やSNH48の知名度向上になればいいんだけれど、ネタ元が国営通信社で、この記者のフォロワーも数百人なだけに、ディスられ損かもしれない…。