SNH48第二回総選挙ネタ:人民日報の記事とキクちゃん推しのアラブの富豪

SNH48第二回総選挙に関するネタを2つ。

まず中国共産党機関紙「人民日報」のオンライン版「人民網」日本語版にも、SNH48第二回総選挙のニュースが写真たっぷりついて掲載されていたようだ。2015/07/28(水)09:22の記事。

「第2回SNH48選抜総選挙 1位は趙嘉敏 蘇有朋が授賞」(人民網日本語版 2015/07/28 09:22)

オリジナルの中国語版「人民網」では、この記事はなんと「日本チャンネル」の「エンタメ」欄に分類されている。

「SNH48第二届总选举赵嘉敏夺魁 苏有朋颁奖」(人民網 日本頻道 娯楽 2015/07/27 15:13)

しかもニュースソースは広州日報という地方紙で、人民日報のオリジナル記事ではない。こちらの「SNH48が100人の時代に入った」という広州日報 2015/07/27の記事がそれ

人民網は中国国内と日本向けでちゃんと使い分けがあるわけで、当然といえば当然。

ちなみに蘇有朋(アレック・スー)というのは1980年代に中国語圏で大人気だった、日本の少年隊にそっくりの男性3人組アイドル・グループ「小虎隊」元メンバー。

アイドルの世代交代を象徴する意味で、SNH48第二回総選挙の特別プレゼンターとしてSNH48運営が招待し、舞台上でSNH48のようなグループが新世代の中華圏のアイドルだ、的なことを言っていた(言わされていた?)。

もう一つのネタは、アラブの富豪がSNH48チームNII二期生キクちゃん(鞠婧禕)のファンだという、ベンツのマイバッハで第二回総選挙コンサート会場のメルセデス・ベンツ・アリーナに乗り付けている写真つきの記事。日本では例によってレコードチャイナが取り上げている。

『SNH48の「4000年に1人の美女」、中東の大富豪が高級車で追っかけ―中国』(レコードチャイナ 2015/07/28 00:10)

記事の提供に「人民網日本語版」とあるが、これはたぶんウソで、ニュースソース「中国新聞社」は正しい。

「中東の富豪が鞠婧禕に夢中 応援グッズは全て彼女関連」(中国新聞網 2015/07/26 09:39)

ただこの記事はニュースソースを「城市晚報」としており、城市晚報には元記事が見つからない。

もしかするとレコードチャイナが言いたかったのはチャイナ・デイリー(中国日報)のこの記事では?

「中東の富豪が一千万元の高級車でSNH48の追っかけ 鞠婧禕に夢中」(チャイナ・デイリー 2015/07/25 11:15:00)

ただ、当然ながら中東のホンモノの富豪がSNH48チームNIIキクちゃん(鞠婧禕)ファンなわけがなく、ここからは筆者の推測だけれど、写真に写っているアラブ人らしき人物は、たぶん中国に留学中の外国人留学生で、横に立っているボディーガードらしき人物はその友人。

マイバッハはレンタカーで、SNH48第二回総選挙開演前の人気のない上海メルセデス・ベンツ・アリーナ付近に現れて、もう一人のカメラマン役の友人が写真を撮影、新聞社に垂れ込んだというのが、筆者の推測だ。

その理由は、SNH48第二回総選挙の第1位の得票数は74,393票。SNH48総選挙の投票券1票の価格は最安値で35人民元、最高値で78元。中間をとって56.5人民元とすると、ふつうに考えてキクちゃん(鞠婧禕)に4万票入れれば、余裕で第1位になれるだろうことくらいは、現地ファンなら事前に予想がつく。

4万票×56.5人民元=約4,500万円(人民元レートは1人民元=20日本円とした)

本当にマイバッハを余裕で購入できるくらいなら、4,500万円くらいポンと出せるはずなのに、今回の第二回総選挙の第1位はチームSII一期生のサボキ(趙嘉敏)だ。

そもそもよほどのおバカさんでなければ、それだけ金があってSNH48の応援をしたいなら、総選挙に投票するんじゃなくてSNH48運営会社に資金提供するはず。

まず上海に留学中の外国人SNH48ファンの悪ふざけと考えて間違いないと思っている。

ついでにこの数日前、同じ人物と思われる青年が、上海地下鉄2号線のSNH48第二回総選挙ラッピング車両に土下座している写真のニュースが、中国のネットで報じられた。

これって、中国で『ラブライブ!』ラッピング車両に土下座した中国のラブライバーが、一般乗客とトラブルを起こしたというニュースを知っているような、中国の日本サブカル大好きクラスターしかやらない行為。

それいぜんにイスラム教徒が「偶像崇拝」していいの?という、冗談なのか本気なのか分からないツッコミをすることもできる。

以上、SNH48第二回総選挙関連のネタ2つ。