SNH48姉妹グループ、北京BEJ48、広州GNZ48が本日2016/04/20(水)、北京BEJ48星夢劇院で正式に発表された。
すでにそれぞれの公式ウェブサイトがオープンしている。
SNH48運営会社が今日、北京BEJ48専用劇場「星夢劇院」(上海SNH48の劇場名と同じ)で行った、中国国内初の姉妹グループ、北京BEJ48、広州GNZ48の記者発表会を行った。
まずは、上海SNH48から一期生チームSIIダイモン(戴萌)、一期生チームSIIマオマオ(李宇琪)、一期生チームSIIBちゃん(孔肖吟)、二期生チームNIIななし(馮薪朵)、二期生チームNIIじゅうなな(龔詩淇)、二期生チームNIIルーリー(曾艷芬)の6名がゲストとして、SNH48の最新オリジナルシングル(AKB48楽曲ではない)『源動力』を披露。
その後発表された内容は以下のとおり。
1. SNH48姉妹グループ、北京BEJ48、広州GNZ48結成と、今後中国各地に姉妹グループを結成する計画を発表
北京BEJ48、広州GNZ48は、上海SNH48運営会社の全額出資子会社が運営。おそらく今後もフランチャイズ形式ではなく、基本的に子会社として他の各都市の姉妹グループも運営するということと思われる。
「生態戦略」とは、中国全土に生態系のようなSNH48姉妹グループのネットワークを作るという意味と思われる。
2. 北京BEJ48、広州GNZ48星夢劇院が正式に完成。2016/04末に初公演予定
「星夢劇院 Star Dream Theater」は上海SNH48専用劇場だけでなく、どうやら今後中国国内のSNH48姉妹グループすべての劇場名となるようだ。
北京BEJ48星夢劇院は北京市朝陽区のユータウンという大型ショッピングモール内の4階部分。総面積1,200平米で上下階に分かれている。劇場の収容人数は300名強とのこと。
下図の写真では、BEJ48メンバーの生活センター(寄宿舎)の写真も紹介されている。地方出身メンバーが多いため、寄宿舎制も上海SNH48と同じ。
広州GNZ48星夢劇院は広州駅のすぐそば中泰国際広場という超高層ビルの下の大型ショッピングモール内の3階部分。専有面積は北京よりもさらに広い2,000平米。劇場の収容人数は300名強と、日本のAKB48劇場同様の規模。
こちらもGNZ48メンバーの生活センター(寄宿舎)の写真が紹介されている。
3. 北京BEJ48、広州GNZ48のメンバー紹介
メンバーについては今後このブログでもじっくり取り上げるけれど、両グループ結成時は、SNH48五期生からの移籍組と、SNH48六期生として加入したメンバーで発足する。
北京BEJ48はチームB、チームE。広州GNZ48は、チームG、チームNIII。
先日も書いたけれど、なぜチームNだけNIIIと数字が付いているのかはナゾ。しかも日本の新潟NGT48のチームNIIIとダブっている。
デビュー公演は北京BEJ48が『シアターの女神』『パジャマドライブ』、広州GNZ48が『シアターの女神』『僕の太陽』。いずれも上海SNH48で中国語版をすでに上演しているので、中国国内での「お下がり」公演。
↓北京BEJ48 プロモーション映像 BGMは『初日』
↓広州GNZ48 プロモーション映像 BGMは『シアターの女神』
4. 三グループ合同で即日新メンバー募集開始
↓三グループ合同メンバー募集プロモーション映像
おそらく北京BEJ48のチームJ結成、および、チームB、チームEの補充。広州GNZ48のチームZ結成、および、チームG、チームNの補充になると思われる。
さて、ここからはSNH48運営会社の新戦略。読者の皆さん、がんばって付いてきて!(笑)
1. AKB48公演ではないオリジナル公演を間もなく発表。全面的に新たな段階へ
すでに上海SNH48は初の全6曲オリジナルEP『源動力』を発表しているが、まもなくSNH48としてのオリジナル公演を発表とのこと。今後もさらにオリジナル楽曲を発表し、新たなステップに入るらしい。
2. 多元化、細分化されたファン体験のアップグレード。さまざまな形態のガールズグループを結成
趣味嗜好が細分化しているファン層に対応するため、さまざまな形態のガールズグループを結成。
(1) 2000年代生まれメンバーの5人組グループ「GOLOR GIRLS」。中国初の2000年以降に生まれた14~16歳メンバーのみで結成するガールズグループ「カラー・ガールズ」を結成。
写真にはメンバーとして、左から五期生・洪珮雲(ホン・ペイユン)、五期生・ニモ(費沁源)、三期生・ニーちゃん(謝妮)が写っている。
(2)韓流アイドルグループの成長ノウハウを吸収した7人組アイドルグループ「7SENSES(セブン・センシズ)」を結成。
18~22歳のメンバーで、歌とダンスの才能が突出したメンバーで構成。写真は左から三期生メンヤン(許楊玉琢)、一期生タコちゃん(張語格)、二期生ユーミー(趙粵)。
いよいよ本格的にK-POP路線の派生グループですか。
(3)ハイエンドなオンライン・ゲームのネット生放送市場に対応したガールズグループ「ELECTROEYES GIRLS(エレクトロアイズ・ガールズ」を結成。
「ELECTROEYES GIRLS」はSNH48とその姉妹グループの中からゲームの名手で結成。さまざまなオンライン・ゲームのネット生放送バラエティー番組や、踊ってみた、MV作品で活躍。ゲーム関連の様々なオンライン、オフラインイベントでファン層を開拓。
写真に写っているのは、SNH48メンバーの中でも『League of Legends』の名手、一期生momo(莫寒)、四期生・天草(王曉佳)。
(4)ファッション・プラットフォーム志向のガールズグループ「STYLE7(スタイル・セブン)」
毎年一回のSNH48年度ファッション大賞イベントでファン投票により選ばれたメンバーが、SNH48専属ファッションブランド「IDOL’S GENERATION」のイメージキャラクターを担当する他、さまざまなファッション関連のイベントに参加し、ファン層を拡大。
さらに2016年後半には国内の主なオンラインショップ運営企業と連携し、「IDOL’S GENERATION」ブランドのオンラインショップを開店予定。イタリアのデザイナーチームがデザインを担当。
なんだかこの「スタイル・セブン」を久しぶりに見た。韓流の派生グループと、タコちゃん(張語格)がダブっているけれど、大丈夫かな。
この「スタイル・セブン」はすでにメンバーが昨年発表済み。
写真後列左から、一期生タコちゃん(張語格)、一期生ワンワン(邱欣怡)、一期生ダイモン(戴萌)、二期生ルーリー(曾艷芬)。
前列左から、三期生ルーシー(王璐)、一期生キキ(許佳琪)、一期生レンレン(許佳琪)。
アジアトップクラスの映像コンテンツ制作会社、韓国ZANYBROSへの戦略的投資
こちらはSNH48ファンの皆さんと、K-POPファンの皆さんにはお馴染み。4MINUTE、BEAST、f(x)、少女時代、SHINEEなどなどK-POPアーティストのMV制作会社ZANYBROSに、なんとSNH48運営会社が投資するという発表。
もともと中国の若者の間では、J-POPよりK-POPの人気がはるかに高いので、SNH48姉妹グループにとってこの提携は映像コンテンツ制作にとって力強い。純粋なJ-POPとしてのAKB48ファンにとっては、ちょっと残念かもしれないけれど。
以下はSNH48運営会社が今後企画するさまざまな映像コンテンツの計画。
1. バラエティー番組をアップグレード『国民美少女2』『スーパーアイドルグループ』などに着手
どうやらリアリティー・バラエティー番組『国民美少女』の第二季は本当に制作されるらしい。
そして『超級女団 スーパーアイドルグループ』というのは、明らかに中国の人気オーディション番組『超級女声』にあやかったタイトル。
こちらは「アジア初の国をまたぐ女性アイドルグループ対決大型リアリティー・ショー」とある部分。国をまたぐのは、たぶん日本じゃなくて韓国だろうか。日本のAKSがSNH48運営会社との「対決バラエティー番組」を受けてくれれば良いんだけれど、ZANYBROSへの投資という流れからすれば、韓国のアイドルグループとの対決になりそう。
2. SNH48映像作品続々発表
下図の文中にある「IP」はIntellectual property(知的財産)、要するに独自制作コンテンツの著作権ビジネスという意味と思われる。
具体的には、すでにこのブログでもご紹介している、学園ドラマ『貼身校花 おせっかいなミス・キャンパス』。
『勁舞団』はSNH48運営会社が昔ゲーム開発企業だったころのゲームタイトルで、ダンス系のアーケードゲームに似たオンライン・ゲーム。
『閨蜜戦争(ルームメイト戦争)』は初耳だが、いったいどんなドラマなんだろうか。
3. SNH48は積極的にゲーム業界とコラボ、さまざまなゲーム作品を準備中
いちばん下に小さめに書かれているのは、上述のさまざまな映像コンテンツの版権を、スマホゲームやオンライン・ゲーム化してファン層を拡大するという戦略。
4. AR(拡張現実)/VR(仮想現実)コンテンツを年内に発表、ファンのコンテンツ体験をアップグレード
SNH48運営会社の映像制作グループ会社STUDIO 48は、一年前すでに仮想現実、拡張現実コンテンツの開発チームを発足させており、国内初のアイドルをテーマとする拡張現実作品を研究開発してきたとのこと。
すでに2016年初めにユーザテストを開始しており、年内に正式に発売らしい。
『源動力』EPや、モーリシャスで撮影完了している2016年の水着MVを含め、今後さまざまな主力MV作品は同時に仮想現実バージョンも制作。
SNH48のコンサートやバラエティー番組も積極的に仮想現実を含む生放送コンテンツ体験を提供する、ということらしい。
その下にあるのは、すでに運用中のSNH48のスマホアプリ「ポケット48」はファン交流アプリとして発展させ、SNH48とその姉妹グループの劇場公演の生放送や映像コンテンツのモバイル視聴用には「48.TV」という新アプリを年内に発表するという内容。
以上、さすが間接的にアリババグループ、テンセントの資本が入っただけあって、SNH48運営会社も大きくぶち上げているようだ。このうちどれくらい実現するか、ファンとしては地道にメンバーを応援しながら、じっくり観察することにしたい。