SNH48チームSII/NIIオリジナル公演とAKB48公演のクオリティを無理やり定量化してみた

SNH48チームSII初の全曲オリジナル公演『心の旅程』、チームNII初の全曲オリジナル公演『専属派対(僕らだけのパーティー)』と、チームHIIのAKB48公演『アイドルの夜明け』、チームXのAKB48公演『逆上がり』。

この4公演の作曲・編曲のクオリティを、できるだけ定量的に比較できないかと思い、こんな表を作ってみた。

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定量化のための採点基準は以下のとおり。

1.作曲について

(1)通常の4/4拍子以外の曲があるかどうか。

(2)いわゆるアイドル曲の曲風を仮に「Pop Rock」と呼ぶとすれば、それ以外のスタイルの曲がどれだけあるか。

(3)転調があるかどうか(間奏部分も含めて)。

(4)曲構成で冒頭がサビから始まる曲がどれだけあるか。その冒頭のサビはインスト、歌のどちらでも可とする。

(5)全体構成でメロディーが何種類あるか。最も一般的にはAメロ、Bメロ、サビ(Cメロ)だが、それ以上に、Dメロ、Eメロがある曲が何曲あるかに注目。

2.編曲について

(1)最後のサビのリフレイン前の間奏にディストーション・ギターのソロがあるかどうか。

これはアイドルの「Pop Rock」曲に、あまりに最後のリフレイン前にディストーション・ギターソロのある曲が多すぎると感じたため、それがない曲をプラス1点とした。

(2)イントロ、間奏、アウトロがすべてディストーション・ギターの同型のリフかどうか。

これもアイドルの典型定期な「Pop Rock」曲に、あまりにこのパターンが多いため、そうでない曲をプラス1点とした。

(3)いわゆるブレイクがあるかどうか。4/4の中でリズムが変わっても、最終的に4/4で辻褄が合えばカウントせず、2/4の小節や5/4の小節が1つはさまれているなどの、いわゆるブレイクがあるかどうか。

以上の8項目の観点で、典型的なアイドル曲ではない曲をプラス1点とカウントして、4公演を比較したのが上の表。

もちろん、作曲・編曲の技工が凝っているからといって、「いい曲」とは限らない。

ただ、少なくとも作曲家・編曲家がどれだけ細部まで神経を配って楽曲を作っているかは、ある程度わかると思う。

この表を作ってみて分かったのは、筆者が個人的に好きな公演は、転調する曲が多く、かつ、Dメロまである曲が多いということ。

これは純粋に個人的な好みなので、転調する曲が多ければ、良い公演だという意味では決してない。

ただ、チームNII初の全曲オリジナル公演『専属派対(僕らだけのパーティー)』は、はっきりと特徴が出ている。

転調が少ない上に、Dメロまである曲が1曲しかないということ。しかし、曲のスタイルは多様だということ。

はっきり言って、曲のスタイルは参考にする曲があればある程度マネできる。

なので、転調やメロディーの数が少ないのは、作曲家の作りこみが不十分だと言っていい。

『心の旅程』はその意味で、本部のAKB48公演を超えている面がある。曲の作り込みについて、かなり手が込んでいるためだ。

時間があれば、ちょっと他の公演も調べてみたいなぁと思った次第。