AKB48関連:渡辺麻友インタビュー記事、中国共産党機関紙のAKB48記事、2016/12/21(水)一部メンバー訪中

AKB48が申し訳程度に中国メディアに露出しているのでご紹介。

中国三大ネット企業テンセントのエンタメニュースサイトのこちらの渡辺麻友インタビュー記事。なぜか2016/12/16 11:31という今ごろになって、2016/12/09に行ったインタビューが掲載されている。

内容を読むとインタビュアーは明らかにAKB48ファン。そうでなければ『AKBラブナイト 恋工場』という今年放送のテレビドラマを知っているはずがない。

そして渡辺麻友がちょくちょく中国に来るかどうかは、はっきりしないらしい。宮澤佐江、鈴木まりやを見ていれば、中国の定期公演に出られないことは分かっている。

せっかくなので全文を日本語試訳しておく。元記事の画面キャプチャはこちら

12月某日の午後、上海のヒマラヤセンター人ごみにびっしりと取り囲まれた、それは日本の神クラスの女性グループ、AKB48の三名のメンバーが代表として訪れ、今回の上海でのファンミーティングで、業界内では”AKB48中国正式デビュー”と言われていることを発表したためだ。

三名のメンバーには、AKB48の総合プロデューサ秋元康が”正統派アイドル美少女”と評価している渡辺麻友がいる。ファンミーティングの前の晩、渡辺麻友は記者の前で、すでにすこし大人びた様子で自分の未来について語った:”5年後、女性俳優として活躍を続けているかもしれません。”

四度目の中国訪問、日本のファンよりストレート

インタビュー全体は簡潔で順調に終わった。麻友の中国語は依然としてすばらしく、”你好”、”谢谢”、”再见”といった日常のあいさつの他に、自分の名前”渡辺麻友”も聴け、目を大きく見開いて自分を指差すこともできた。記者は通訳を通じてコミュニケーションする中で、何と少し中国語が分かるようだった。なるほど、すでに四度目の中国訪問だけあって、ファンのことも少し理解しているようだ。

テンセントエンタメニュース:今回中国は何回目ですか?

渡辺麻友:これで中国に来るのは四回目です。中国に対する印象よりも、実は中国のファンの印象が強いです。中国のファンのみなさんはとても情熱的で、しかも中国のファンのみなさんは日本の握手会にも来て下さいます。中国のファンのみなさんの表現は情熱的で、日本のファンのみなさんとは少し違います。日本のファンのみなさんは恥ずかしがり屋ですが、中国のファンのみなさんは情熱的でストレートに気持ちを伝えますね。”あなたのことがすごく好きです”って言って下さいます。

テンセント:中国のファンから何か特別なプレゼントがありましたか?

渡辺麻友:実はプレゼントをたくさん頂いて、中でも私の絵が多かったです。それからみなさんから私にお祝いの言葉を頂きました。お手紙を含めて。それからフォトアルバムにしてプレゼントして下さった方もいたり、そういったものが多かったです。

テンセント:自分の性格のどういうところが中国のファンをいちばん引きつけていると思いますか?

渡辺麻友:気持ちの切り替えがかなり早く出来るのが自分の長所で、悩みとかがあっても、すぐに乗り越えて、ずっと悩んだりすることはありません。しかもこのお仕事は、毎日いろんな場面やいろんなことがありますから、私のこの性格はこの仕事にとても向いていると思ってます。ずっと悩まなくて、早く忘れてしまって、すぐに次のステップに入れますから。

インタビュー前、渡辺麻友はある雑誌の撮影を終えたばかりで、記者が部屋に入った時、彼女はメイクさんにていねいに化粧を直してもらっていた。雑誌のメイクはだいたい”奇妙なもの”が多いが、麻友はずっと日本系のすっぴんメイクで、化粧を落とすのに時間をかけなければいけないようだった。渡辺麻友が自分のイメージについても考えがあって、22際の彼女がもう前髪を分け、髪をカールさせ、すでにデビューのときのようなストレートの髪の少女ではない。彼女は笑いながら”20歳を過ぎてから自分を変えたいと思うようになりました”と語った。

テンセント:最近麻友さんのスタイリングも変わりましたが、少し大人の路線に変わったんですか?

渡辺麻友:20歳を過ぎてからイメチェンをしたいと思って、10代の頃は、基本的にいつも同じスタイリングでした。20歳を過ぎて、今もう22歳なんですが、自分からいろんなスタイルの服や、髪型も含めてイメチェンの挑戦をしていて、いろんなスタイリングも試したいと思っています。

テンセント:麻友さんがAKB48で達成したことはたくさんあって、この前『AKBラブナイト 恋工場』でもやっぱりいちばん人気で主演に選ばれましたが、撮影中でいちばん忘れられないことは何ですか?

渡辺麻友:一つ面白いことがあって、私たち海辺でロケがあったんですが、海岸の風がすごく強くて、ずっと正面から吹いてくるので、ぜんぜん演技に集中できなかったんです。

テンセント:これだけ多くのことを成し遂げて、もうすぐAKB48を”卒業”するんじゃないかというウワサもありますが、本当ですか?

渡辺麻友:”ウワサ”は”ウワサ”ですから。しばらくは”卒業”しないつもりです。でもどちらにしてもいつかは卒業する日が来まし、AKB48から離れる日は来ます。でもその日をいつにするか、計画したことはぜんぜんありません。しかも客観的に見ても、いつ卒業するかなんて決めてませんから。

アイドルグループの後輩へのアドバイスと5年後の女性俳優としての発展

AKB48の今回の中国訪問は深い意味がある。今年の半ばに48系グループと中国国内のSNH48の間で問題が起こった。インタビュー中、それについての質問は固く止められたが、情報筋によれば、来年AKB48は上海に劇場を開き、定期公演を行うという。渡辺麻友はメンバーの一人として回答できたのは、女性アイドルグループに入りたいと思う後輩たちへのアドバイスだけだった。

テンセント:いま中国でも育成系女性アイドルグループがありますし、”中国版渡辺麻友”もいます。どう思われますか?

渡辺麻友:すごくうれしいです。とくに私たちが国境を越えて、他の国でもこんなに渡辺麻友を好きになって下さることが、本当にすごくうれしいです。

テンセント:後輩たちへのアドバイスは何かありますか?

渡辺麻友:女性グループに入りたいと思っているみなさん、いますでにグループに入っている女の子たちに同じアドバイスがあります。決してあきらめないで、自分の夢と、目標を持ち続けて下さい。私もこの道を歩んで来れたのは、努力を続けなければ成功できないからです。だからこういう夢を持っている女の子は誰でも、やり遂げる、努力する、このことを覚えていてほしいです。

テンセント:ウワサによればAKB48は中国で大きな動きがあるそうですが、麻友さんは仕事の重心を少しだけ中国に移しますか?

渡辺麻友:これからしょっちゅう中国に来られるかどうか、自分でもはっきりしません。

テンセント:5年後の自分は何をしていると思いますか?

渡辺麻友:さっき計算してみたら、5年後は27歳ですよね、その頃はたぶんAKBにいないと思います。体力的についていけないと思うので。いちばん可能性が大きいのは女性俳優として活躍していることでしょうか。

次は、やはり今ごろになって中国共産党機関紙『人民日報』の国際版『環球時報』2016/12/16号に、AKB48訪中の記事がエンタメ・スポーツ面(12面)に小さく出ている。紙面の画像はこちら

これも日本語試訳しておく。SNH48ファンのインタビューと「デイリー新潮」の記事の引用だけで、『環球時報』独自のコメントは何もないのだが。

(2016年12月)10日、日本の少女アイドルグループAKB48が上海で記者発表会を開催し、日本の運営会社AKSと中投中財の合弁会社AKB48(中国)公司が正式に成立したことを発表した。

今年6月に中国姉妹グループSNH48と決裂後、AKB48はついに自ら進出し、正統な”48系”としてSNH48を中国市場で競争しようと試みる。日本のネットニュース「デイリー新潮」は14日、AKB48は中国で将来の影響力を切り開くことを重要な目標としている。

2005年12月AKB48が日本で成立して以来、11年の間”48系”はすでに500名を超えるアイドルの膨大なファミリーになっている。日本国内にSKE48、NMB48、HKT48等の姉妹グループがあるだけでなく、インドネシアのJKT48、タイのBNK48などの海外グループもある。2012年成立のSNH48はAKB48が中国市場のために成立させ、まさに上海を本部とする女性グループだ。

SNH48の上海のファン朱さんが『環球時報』の記者に話したところによると、SNH48の一部のメンバーはより中国本土寄りのスタイルになっており、本部にはないものだ。今年7月SNH48第三回総選挙の投票では、入選した48名のメンバーの総票数は175万を超えている。

(訳注:記事の中で「总选(総選挙)」という言葉がふつうに使われている点に注意)

総選挙でトップを獲得した鞠婧禕は今年『九州天空城』などのテレビドラマに出演、黃婷婷は深セン衛星テレビのバラエティー番組『極速前進』第三シーズンに参加、曾艷芬はテンセント(騰訊)の主力バラエティー番組『耳辺瘋』に出演、SNH48のメンバーの一部は”大衆のアイドル”になっている可能性がある。

同時に、SNH48はエンタメ産業と様々な面でコラボし、ゲーム、二次元、オンライン生放送など、人気のエンタメ産業ではすべてSNH48の姿を見ることができる。

中国市場の”ベテラン”SNH48と比べて、AKB48が依然として日本のスタイルを使うとすれば、中国の水に合わないかもしれない。AKB48が正式に中国に進軍してから、多くのSNH48ファンは『環球時報』の記者に、引き続きSNH48を応援すると語っている。

しかしAKB48の観点からすると、中国のアイドル市場のパイは依然として大きく、日本での発展とリソース、経験を握っており、AKB48はやはり優勢だ。その他に、AKB48は中国にも一定のファンの基礎を持っている。”デイリー新潮”の分析によれば、AKB48は中国の若者にも同じように人気があり、中国ファンはAKB48”総選挙”で最大の海外投票グループであるとのことだ。

最後に、AKB48メンバーが中国の動画サイト最大手「優酷土豆」主催の2016/12/21(水)「若者の選択 優酷盛典2016」に参加するらしい。場所は北京。

優酷のこちらのページでオンライン生放送される。AKB48が出演するため、権利の関係で日本からの視聴をブロックする可能性があるが。

筆者はAKB48メンバーにまったく関心がないので、誰が参加するのか知りたい方は下の写真でご確認を。

スポンサーが東風汽車で、傘下に日産との合弁会社があるので、日産が招待したのかもしれない。(AKB48といえばトヨタじゃないの?という気もするけれど)

他の参加メンバーは、范冰冰、郭德綱、何炅、華晨宇、周冬雨、クリス・リー(李宇春)、G.E.M(鄧紫棋)、Papi酱など、超豪華。

AKB48メンバーが出てきて日本語で歌い始めたら、客席のごく一部のAKB48ファン以外が「はぁ?」となること間違いない。「SNH48って日本語で歌うようになったの?」と勘違いする人もいるかも。

2016/12/21(水)の出演後、中国のメディアや現地の他のタレントのファンがAKB48にどう反応するか、楽しみ。