SNH48が五四青年節に優秀青年に表彰された件で北京の弁護士が当局批判?(追記あり)

2017/05/04放送の中国中央電視台の五四青年節特別番組で、SNH48が中国共産主義青年団宣伝部から優秀青年として表彰された件。

北京の弁護士が中国ツイッター(新浪微博)でSNH48をディスって、コメント欄が炎上するという興味深い展開になっている。

何の根拠もなく言いがかりをつけてくることを中国語のスラングで「碰瓷」というらしい。「当たり屋」行為のこと。

女性アイドルグループに関心のない一般人から「碰瓷」されると、いよいよSNH48の知名度も上がってきたかと、現地ファンとしては逆にうれしいらしい。

せっかくなので、この弁護士の意味不明のツイートを日本語試訳しておく。ご本人の名誉のためにIDは消しておく。

ツイート時刻は2017/05/05 19:11。

女性グループ上海SNH48が、光栄にも共青団中央の授与する五四優秀青年証書を獲得した!

新時代の青春の夢を称揚するだって?”五四運動の精神”とは一体何だ?

まだ覚えているだろうか?SNH48は日本女性グループの原版の版権を侵害した件にかたをつけたのか?

一群の妙齢の少女が、学校にも行かず、歌舞団でお互い腹の探り合いで競争するような青春を送る。

メンバーは時々スキャンダルを流して、どれも見苦しいものばかりなのに、まだ足りないとでもいうのか?

山東防衛!青島を返せ!のスローガンを忘れてしまったのか?

五四運動の歴史を、この48人の子たちのうち何人がはっきり説明できるというのか?

あるいは、これが彼らの渇望して描き出した青年のリーダーなのかもしれない!

明るく艶やかで、時事問題などに関心がないような青年が!

ヲタクたちよ、これら青年のリーダーに従え!

安心して底辺プログラマーの仕事をして、曇った頭で懸命に働き、突然死する前に、血と汗で稼いだ金であの”握手券”とやらを買えばいい。

関連商品だけでなく、敬愛する女性メンバーの下着まで買えばいい!

彼女たちは正式に証書を与えられ、高く評価されたアイドルなのだから。

もしかすると彼女たちの下着はすでに「和諧」の価値観が染み込んでいるかもしれないぞ!

こういう人間でも北京で弁護士がつとまるから、AKB48運営は中国で民事訴訟をあきらめたんだろう、と思いたくなるようなヒドさ。

この人物は自ら中国法曹界のレベルの低さを証明してしまっているのだが、本人はそれに気づいているのだろうか。

SNH48のメンバーは48人だとか、下着まで売っているなど、事実と反するデマである上に、名誉毀損にあたる。

こういう人物が、プロフィールで北京衛星テレビの演説対戦番組『我是演説家』の第一季放送分で準優勝したことを吹聴して、弁護士をやっている。これが北京の弁護士のレベルなんです、ということらしい。

ちなみに下の写真が、SNH48を代表してキクちゃん(鞠婧禕)が受け取った証書。

この件、SNH48運営は無視するかもしれないが、現地でもう少し炎上すれば興味深い。

この弁護士は間接的に中国共産主義青年団を批判したことになるからだ。

この弁護士さんがある日突然、自宅から姿を消した、ということにならないよう祈っている。

2017/05/07追記:

この件、今日時点でもまだこの弁護士さんの中国ツイッター(新浪微博)コメント欄がSNH48ファンで炎上している。ただこの弁護士さんは間接的な共青団批判で当局から目をつけられてもいい覚悟はしている旨、母親への手紙という形式の長文ツイートで書いている。

しかしSNH48ファンからは、たかだか8万人のフォロワーしかいない弁護士に当局に目をつけられるような影響力はないよ、という正確なツッコミが入っている(笑)。

この弁護士さん、上記のツイートは削除しているが、いまだにSNH48だけを問題にしていることに変わりはない。同時に表彰されたTFBOYSのメンバーや、EXO-M元メンバーのルハン(鹿晗)、レイ(張藝興)に触れていない点で、事実上この方の批判が、共青団の他には、SNH48だけに向いているのは明らか。

SNH48よりも優秀な、例えば芸術科大学に通う青年はたくさんいて、彼らが表彰されず、SNH48のようなアイドルが表彰されることにまだ不満をお持ちの様子だが、そうであればTFBOYSやルハン(鹿晗)、レイ(張藝興)も批判すべき。

ただ、TFBOYS、ルハン(鹿晗)、レイ(張藝興)ファンを敵にまわしたら、おそらくSNH48とは比較にならないほどの大炎上になること間違いなし。ファンの総数は圧倒的に彼らの方が多いので。

まだまだ面白い展開が待っていそうなネタでした。

2017/05/09追記:

ついに上海SNH48四期生チームX天草(王曉佳)がこの北京の弁護士さんに中国ツイッター(新浪微博)で反論という展開に。

実際にはすでにこの北京の弁護士さんの主張の中心は、共青団のエンタメ化批判になっているようだが、アイドルという仕事に誇りを持っているメンバーにとってはやはり許せないようだ。

まして彼女はこの五四青年節の中国中央電視台の特別番組に出演したチームXメンバーでもある。

以下は私個人の観点です。

まず(この北京の弁護士さんの)動画の意義を私は次のように理解してよいでしょうか:一人の公のマイクロブロガーとして、真実を理解しない状況下で、デマと軽蔑の性質を帯びたツイートをした。そして反論を受けた後、動画をツイートしてまた誠実でない謝罪をしたが、実は自分の潔白を証明するためで、同時に一群の人たちが自分の素晴らしさを褒め称えるのを期待していた、と。

この理解に謝りがあれば、申し訳ありません。個人的な観点に過ぎません。結局のところあなたもあなたの個人的な観点を発表したにすぎないんですよね。

あなたは言うかもしれません。君たちのような若者は何も分かっていない。教育が必要だと。うん、私はまだまだたくさんのことを学ばなければならないことは認めます。でも、何も分かっていないわけではないかもしれません。

私はずっと私の先生が言ってくれたひとことを覚えています。冷静な目で事実を見つめなさい。しかし情熱的な心で生活に接しなさい。

今回のテーマは「激揚青春夢(青春の夢を奮い立たせよう)」です(訳注:原文が「激昂」となっているのは誤字)。

私の夢は狭いものかもしれないでしょう。この世界を変えるには足りないでしょう。私の夢はあなたの目からすると一文の値打ちもないかもしれません。

でも私は変わらずこの短い青春を、自分の活力と情熱で努力して自分にとっての青春の夢を実現させたいと思っています。他人にどう見られようと、どんなに侮辱されようと。

あなたの言っていることは正しいです。私たち1990年代生まれの中には、すでにとてもたくさんの青年が国家のために努力し、それぞれの分野に進出しています。

ではなぜ私たちのようなちっぽけなアイドルが優秀青年の表彰を得なければならないのでしょうか?

私の理解は次のとおりです。青春の夢は色とりどりで、私が思うに、最初の意図は私たちをその中の一種の代表にして、五四運動の精神をより多くの若者に熟知させるためだったに違いありません。一部の人たちが考えているような、それほど暗いものでは決してなかったかもしれません。あなたはどう思いますか? @北京の弁護士さん

最後に北京の弁護士さんのアカウントに直接@でメンションしているところに、彼女の覚悟が見えて素晴らしい。