SNH48 Team HII全曲オリジナル公演『Beautiful World』に好き勝手コメントしてみる:本編

上海SNH48チームHIIの全曲オリジナル公演『Beautiful World』について好き勝手コメントしてみる。

1か月前に好き勝手コメントする記事を書いたが、あえてノーコメントで、ほとんど内容のない記事にした。ただ、今日は偶然風邪をひいて出かけられなかったこともあり、時間があったので、ようやくコメントする気になったという理由。

ご想像のとおり、あまり良いことを書かないので、読みたくない方は必ずスキップするようお願いします。

そして、単に筆者の独断と偏見に基づくコメントであり、何ら公平性を期すものではない。一市民の個人的な意見を真面目に読むだけ、あなたは時間を損するだけだ。


すでに2017/05/05で第7公演を迎えているが、今までコメントする気が起こらなかったのは、やはり、個人的に意味不明の公演であるため。いくつかの曲は素晴らしいけれど、個人的に、全体の構成が悪すぎると思う。

この公演について否定的なコメントを中国ツイッター(新浪微博)で書いたところ、公演のテーマは暗黒の世界から美しい世界への転換だという意見を頂いた。ただ、それは言われなくても分かっている。問題は、そうだとしても構成が悪すぎるという点。

M01. H Zone

この種のテンポが速めのハードロックは1970年代にクラシック音楽を取り入れたリッチー・ブラックモアあたりのアーティストが完成させており、個人的には聴き飽きている。

Bメロが突然チェンバロ音色の伴奏で三拍子になる点も含めて、クラシカルな味付けのハードロックはプログレッシヴ・ロックもそうだが、1970年代にやり尽くされている。

アイドルグループがやるなら、公演曲のちょっとした味付けとしてこのタイプの曲を入れれば十分で、以下に書くように、ハードロックはこの公演にこの他にも数曲登場して、クドい。ハードロックやデス・メタルまで、何でもロックを詰め込めばいいというものではない。

中国の音楽制作者の基準となる感覚は、いまだに1980年代の「まともなポップスは香港・台湾にしかなく、大陸にはロックしかない」時代の限界から抜け出せていないのだろうか。

Aメロ、BメロのGmから、サビでEmへ三度転調。パワーコード中心のハードロックなので、EmかGか、短調か長調かが明確ではないのは一般的。

M02. I Hate You

ファンク・ロック。Cマイナー。この曲単独ではこのタイプの曲として素晴らしい曲だと思う。

ただ、ツーコーラス目終わりのRAPでがっかりする。このRAPがカッコいいと思うのは、ハッキリ言って田舎者の感覚だと思う。

J-POPは、1990年代にピチカート・ファイヴやフリッパーズ・ギターなどが典型的な「渋谷系」と、小室哲哉がプログレッシヴ・ロックの「難しさ」を持ち込んで以降、それまでのニューミュージックから大きく変質している。

1980年代の米国のマイケル・ジャクソンやプリンスなどに代表される、R&B色の濃厚なポップスは意図的に取り入れず、メロディーの美しさ、都会的な洗練、電子的な高揚感を基調としてきた。その延長線上に今のJ-POPがあると思っている。

秋元康プロデュースのアイドルグループにしても、歌謡曲寄りの1980年代のおニャン子クラブと、今のAKB48や坂道系のJ-POPスタイルの楽曲とは明確な違いがある。

もともと日本語はRAPに乗りにくいということもあるけれど、J-POPにおけるRAPは都市郊外の荒廃したベッドタウンのダサさや田舎臭さの表現でしかない。つまり一種の「ネタ」だ。

小林武史プロデュース曲を典型として、そういうダサさや田舎臭さの対局にある都会的な洗練と透明感が、1990年代以降のJ-POPの主流で、2000年以降の台湾の中国語ポップス、日本のアイドルポップスも同じ流れだ。

そういう田舎者であるというネタにしかならないRAPを、AKB48本部とは縁が切れたとは言え、坂道系も含めた48系グループのスタイルを引き継ぐSNH48の公演曲でやられた日には、「J-POPは田舎者の音楽じゃないんだよ!上海を田舎にするな!」と海に向かって叫びたくなる。

中国語圏のポップスには、R&B系列のRAPとは全く違う、洗練された都会的なセンスのRAPがすでに存在するじゃないか。淡々としたシンプルな伴奏に、リラックスしたRAPを乗せているジェイ・チョウ(周傑倫)という偉大なミュージシャンがいるじゃないか。

それを米国の黒人音楽の「土臭さ」へ、あえて引き戻す意味が僕にはまったくわからない。

米国の黒人音楽のRAPは、米国特有の社会的文脈でしか意味を持たない。

ゴールドのアクセサリーをジャラジャラ付けたサングラスの黒人が、セクシーな黒人女性に囲まれてハーレム状態で歌うという、典型的なMVの米国黒人音楽に出て来るRAPは、米国でいまだに人種差別が根強く、黒人がその差別の中を生き残るパワーが必要だ、という社会的文脈があるから、ダサくないのだ。

それを中国大陸で中国人がやる必然性はない。それをカッコいいと思うセンスは完全に田舎者だ。都会的ではない。

M03. 黒夜女神

イントロの演出の意味はあまりはっきりしない。SNH48初のオリジナル曲『源動力』からSNH48全曲オリジナルEP『プリンセス・クローク』収録のチームHII曲『Brand New Love』まで、次々とラジオで選曲されるが、聞き流された後に、この曲が始まる。

このイントロの演出が、「この公演は典型的なアイドルポップスから離脱しますよ」という意味なのか、よく分からない。

Ebマイナーの曲。スネアドラムがアクセントとして効果的に使われており、編曲は悪くないが、ごく普通のロック。最後のサビのリフレインで長二度上がってFマイナー。

マイナーコードのロックがここまでで既に2曲。

M04. Highlight

EDM。Bマイナー。この種の曲はSNH48チームNII全曲オリジナル公演『専属派対(Exclusive Party)』と同じ路線。

Aメロ終わりの伴奏、ワンコーラス目とツーコーラス目の間奏など、曲の各所にオリエンタル・スケールが使われている意図は不明。中華風の味付けをしたかったのだろうか。

この曲の後、自己紹介MCコーナーに入るという構成は、やはり消化不良と言わざるをえない。メンバーのダンスの運動量は、いままでのオリジナル公演の中でいちばん多く、体力を消耗して大変だと思うのだが、それが報われるだけの効果が出ているのか、疑問。

ここまでの4曲で、公演全体の構成として、まだ暗黒の世界の中にいることを表現したいのだろうか。

暗黒の世界にいるまま自己紹介MCコーナーに入るよりも、最初の4曲でいったん爽快に盛り上がってからMCに入る方が、アイドルグループの公演の構成として、観客としても爽快だと思うのだが。

ここからユニット曲。

M05. 背水一戦

Abマイナー。意図的に中央に定位させたモノラルのディストーション・ギターから始まるハード・ロック。M01と音色が似すぎており、再び1970年代リッチー・ブラックモア風のハードロックか、とうんざりする。

繰り返しになるが、この種のハード・ロックは1970年代にすでにネタが尽きている。それを同じ公演で2曲も聴かされた上に、後半でデス・メタルまで出てくる構成は、悪趣味だ。

J-POPや台湾発のC-POPが本来持っている都会的洗練を捨てて、1980年代の中国大陸の、ロックしかない貧弱な音楽環境に戻りたいということだろうか?個人的には理解できない。

ツーコーラス目のAメロなど、伴奏を利用してEDMの要素もありますよ、と言いたいのかもしれないが、それならいっそのこと電子音なしの純粋なハード・ロック編曲にしたらどうか。

これだけハード・ロック曲を多く入れるなら、1970年代のハード・ロックのコンセプトアルバムのように、全体の構成をもう少し頭を使って考えるべきだろう。

それだけの構成力がないのなら、北京BEJ48チームEの全曲オリジナル公演『ティアラ・ファンタジー(奇幻加冕礼)』や、広州GNZ48チームNIII全曲オリジナル公演『第一人称』のように、正統派のアイドルポップスで構成した公演を制作すればよい。

それにチームHIIに限らず、女性アイドルグループの声質は、透明感があり、繊細で、この種のハード・ロックに全く向いていない。重厚なディストーションギターに、彼女たちの声が乗ると、滑稽でさえある。

個人的には、もうこのあたりで、この公演を聴き続ける気力がなくなる。

M06. 天使的圈套(天使のワナ)

C#マイナー。この曲がSNH48姉妹グループも含めて、多くのメンバーに非常に人気があるのは、メロディーが美しいからだ。

SNH48一期生メンバーのダイモン(戴萌)とキキ(許佳琪)でさえ特別公演でカバーするほどの名曲である理由は、くり返し言うが、メロディーが美しいからだ。

7SENSESのメンバーであるこの2人でさえ、この曲を気に入っている理由をよく考えるべきだろう。本来、48系の正統派アイドルポップスは、あくまでメロディーが第一で、編曲は第二。

音楽の世界には様々なスタイルがあるが、その中で、どういうアーティストが、どのスタイルの曲を歌うべきかを、もう少しよく考えたほうがいい。

簡単に音楽のスタイルの枠を踏み越える前に、自分たちがそのスタイルの曲をパフォーマンスするのに適した立場なのかどうか、謙虚に考えるべきだと思う。

Aメロの伴奏は非常にシンプルで、ほとんどボーカルしか聞こえないが、それでも曲として成立するほどメロディーが美しい。

Bメロで三度転調のしてEマイナーになる。典型的なJ-POPを踏襲しており、メロディーの美しさ、つまりボーカルの美しさが基礎。三度転調による雰囲気の切り替えがあり、Bメロで初めてバスドラムが鳴るなど、少しずつ伴奏の音が分厚くなっていく編曲。

Dメロのミドルエイトも定番の作曲技法として入っているし、その直後、サビのリフレインで伴奏からドラムスが消える編曲。このあたりも典型的な手法。さらにアウトロの前に別のメロディーが入ってくる。とにかくメロディーが豊富で美しい曲。

典型的なJ-POPだからこそ、SNH48グループのメンバーが、「最近のオリジナル公演で踊ってみたいユニット曲」として人気がある。そのことの意味を、音楽制作陣はSNH48チームSII、チームNIIの次のオリジナル公演を制作する前に、もう少し真剣に考えたほうがいい。

M07. 化学超女子

イントロは冒頭の電子音部分が意味不明だが、その後はブラスの軽快なイントロに変わってFメジャーに。典型的なJ-POPスタイル。

この種のJ-POPスタイルの曲こそが、黒人音楽のR&Bが米国の白人ポップスで濾過されて、さらに日本で濾過された後に残った、透明な結晶という感じ。

サビの前に「Follow Me!」というフックが入っている点も、完全なアイドルポップのスタイル。Dメロのミドルエイトもお約束どおり。その後の間奏でリズムパターンが突然変わる点はクオリティの高い編曲。こういう遊びを16小節にわたって真面目にやるのがアイドルポップスだ。

そもそもアイドルという存在自体が幻想で、基礎を掘り起こしても底が抜けていて何も存在しない。それは誰でも初めからわかっている。

したがって、何もない基礎の上に、いくら素晴らしい建物を築いたところで単なる「砂上の楼閣」というか、「天空の城」だ。その宙吊りになった壮大な建築物を、いかにアイドルらしい虚構として作り込むか。そういう一見、愚かな作業を、徹底して真面目にやるところに、正統派アイドルポップスの本質があると思う。

この曲はそういう意味で、アイドルポップスの正統。こういう曲をバカらしくて無意味だと感じるなら、アイドルグループの音楽プロデューサを辞めたほうがいい。

M08. 関不掉

Ebマイナー。シャフルビートの非常に洗練された都会的な曲。この曲もメロディーが非常に美しい。チームHIIのカメちゃん(徐晗)のソロ曲に最適。

この曲もメンバーのMCでよく笑いのネタにされる人気曲だが、その理由はメロディーが美しいからだ。カメちゃん(徐晗)のためのソロ曲なので、メロディーが美しいのは当然といえば当然。

サビの冒頭で、主旋律がバックコーラス、メインボーカルがレスポンスだけを歌うという編曲もよく出来ている。伴奏の全編にわたって電子音が効果的に使われている。電子音はあくまでアクセントとして使うもので、前面に出すものではない。

Dメロもきっちり入っている。それも8小節だけでなく、間奏部分までメロディーが伸びており、それでも聴くに耐えるのは、カメちゃん(徐晗)の歌唱力が素晴らしいから。

M09. 完全犯罪

RAP主体の曲であることや、衣装の囚人服も含めて、この公演全体の構成の中の一曲にしてしまうと、気まずい笑いのネタにしかならない曲。完全な「尬舞(わざとらし過ぎて気まずさしか残らないダンス)」にしかならない。

こういうスタイルの曲は、7SENSESなど派生チーム(小分隊)のEP曲としてリリースすれば良いと思う。つまり聴きたい時に聴きたい人が聴けばいい。毎回公演のたびにユニット曲として強制的に聞かされるのは、苦痛でしかない。

M10. 対峙

Abマイナー。再びハード・ロックである。いい加減にしてほしい。

この『Beautiful World』公演は1970年代にやり尽くされたハード・ロックがしつこく出てきて、本当にうんざりする。上記のように優れた曲もあるのに、ここまでハード・ロックの割合が高いと、優れた曲まで台無しになる。

サビでFマイナーに三度転調。サビの最後の「滚(クン)!」がフックになっているが、聴き飽きたハード・ロック曲に、こういうコテコテのフックを付けられると、笑いのネタにしかならない。MCでもネタになっているので、成功していると言えるのかもしれないが。

ツーコーラス目終わりの間奏で、ディストーションギターのソロが和声になっているが、これも1970年代ハード・ロックの典型的な編曲。M01.にも同じことが言えるが、こういう編曲のハード・ロックを2017年に発表して、音楽制作者として恥ずかしくないのかと思う。

Dメロに転調付きのミドルエイトが入っているのは良心的。サビのリフレイン自体はFマイナーのまま。

一つの公演を構成する曲としてハード・ロックをこれ以上入れるのはもうやめて下さいと、土下座してお願いしたくなる曲。

ここまでがユニット曲。

ここから全員曲になるが、最悪の展開が待っている。

M11. Why

ここまで嫌になるほどハード・ロックを聞かされた後に、デス・メタルである。デスボイスがイントロと間奏に登場するので、デス・メタルという分類で正しいと思うが、一言で言えば、この公演の構成はここまで来ると悪趣味としか言いようがない。

イントロの特徴的な音階 C→Eb→F→Ab→Bb は、短三度、長二度、長二度、長二度の音程を持ち、中国のペンタトニック(長二度、長二度、短三度、長二度)の宮、商、角、徴、羽のうち、3つめの音から始まる「角」調式に当たるらしい。

編曲についてはよく聞いてみる、とそれほど悪くない。ツーコーラス目終わりの間奏で、デスヴォイスの後に、意図的に可愛らしい「Yeah Yeah」という掛け声が入っていたり、決して単純なデス・メタルではない。

ただ、これってどう考えても日本の「BABY METAL」の音楽スタイルのマネだ。

スラッシュ・メタルやデス・メタルなど、それまでアイドルと組み合わせることを誰も考えなかったスタイルの曲を、アイドルの楽曲にしたのは「BABY METAL」の発明だ。

SNH48の音楽プロデューサは、アイドルグループの公演曲としてスタイルの多様性を広げるのは良いが、安易に日本や韓国からスタイルを借りるのはやめた方がいい。日本や韓国のアイドルポップス以外のポップスのスタイルを好き勝手に借りてきて恥ずかしくないのか。

ジェイ・チョウ(周傑倫)のような独創的な中国語ポップスを産み出す能力がないなら、48系グループとしてアイドルポップスに徹するか、鳳凰伝奇のような中華風の「広場舞」アイドルポップスを創造すればいい。

M12. 花与火

突然アコースティック・ギターのD⇒G⇒Aと単純過ぎるDメジャーの基本的な循環コードで始まるイントロの後、サビ始まり。『GIVE ME FIVE!』スタイルの、比較的単純な循環コードからなる典型的なアイドルポップス曲。

その後のイントロからEメジャーに転調。サビでDメジャーに二度転調と変則的な転調。サビが前半と後半に分かれている贅沢なメロディーの構成。

ツーコーラス目の後の間奏で、また二人分のギターソロがハーモニーになっているのが、やはりクドい。この公演で、この種のハード・ロックスタイルの編曲が多い理由が本当によく分からない。

間奏の後は、サビの後半のメロディーのリフレインから始まる。このサビの後半のメロディーは、曲の構成上、Dメロのブリッジとして書かれているということだろう。

M13. Beautiful World

この曲は上海SNH48 15th EP『お互いの未来(彼此的未来)』収録のチームHII曲で、名曲であることは言うまでもないので、省略。

この公演で他にヒドい曲がいくつかある中で使われると、たしかに名曲だということがはっきりする。この公演の中では最も高品質な曲。

残りの3曲はアンコール後。

EN1. 天天向上

コミカルな味付けのアイドルポップスとして公演曲にあってもおかしくない曲。C⇒Dのパワーコードのイントロ。全体的にエレキギターのパワーコードと、いろいろなところに面白い編曲が散りばめられていて、飽きさせない曲。

ツーコーラス目の後の間奏も、ディストーションギターがブルース・スケールからかなり自由に逸脱したアドリブを弾いて、その後ろで鳴っているトランスが徐々に盛り上がるという凝った編曲。その後のサビとAメロのリフレインのバッキングでもギターはアドリブを弾き続けている。

ここまで徹底して自由奔放な編曲というのはとても面白い。

EN2. Running Girl

電子音主体のわざとスカした編曲と、あえて凡庸なメロディーのアイドルポップス。

このM14、M15の2曲は普通の公演なら、自己紹介前の最初の4曲に入っているべき、軽めのアイドルポップスだろう。

また、公演全体の構成として、アンコール後の3曲が暗黒の世界の向う側にある、美しい世界なのだとしたら、この公演の構成は失敗していると言わざるをない。

世界の暗黒の側面をハード・ロックやデス・メタルであれだけ徹底して表現しておいて、その後の美しい世界のもっとも美しい部分が、M13. Beautiful Worldの水準にとどまっているのは、あまり不均衡過ぎる。

EN3. 如果有你在(あなたがいれば)

F#メジャー。公演の最後がこの1990年代前半にWANDSなどで聴き飽きたミドルテンポの8ビート・ロック。中国のリスナーはもしかするとこの曲が『スラムダンク』EDの『世界が終わるまでは…』に似ているので、「良い曲」だと思うかもしれないけれど。

ツーコーラス目の後の間奏のギターソロは、やや複雑な転調をしてF#メジャーに戻り、Dメロのブリッジにつながる。

最近、オンライン生放送でSNH48や姉妹グループの劇場公演を見ていて、最後のMCが終わると、公演が終わったという意味の弾幕コメントが流れてくることがあるけれど、アンコール後のこの3曲のクオリティでは、この公演も最後まで観る価値があるのかやや疑わしくなる。

この公演を観なくても、いまは他の全曲オリジナル公演、特に北京BEJ48チームE『ティアラ・ファンタジー(奇幻加冕礼)』や、広州GNZ48チームNIII『第一人称』を観るという選択肢がある。

SNH48グループのフォロワーとしては、正統派のアイドルポップスで、最後まで観る価値のある公演が他にもあるので、救われる。