上海SNH48劇場公演、開演直後に男が舞台に乱入、放送事故に

上海SNH48チームSIIの全曲オリジナル公演『心の旅程(心的路程)』の2017/05/25の定期公演で、いわゆる「前座ガールズ」が自己紹介をして歌い始めようとしたとき、突然客席から一人の男が舞台に上がるという事件があった。

上海SNH48と姉妹グループの全チームの劇場公演は無料でインターネット生放送されており、文字どおり「放送事故」になった。

中国ツイッター(新浪微博)のアイドル情報アルファブロガーが、現地で取り押さえられた男の写真をアップしていた。

映像の横顔と一致している。

男が舞台に上がった瞬間のGIFアニメーションはこの記事のいちばん下に置いておく。

「前座ガールズ」は左から、トマト(呂一)、趙韓倩(チャオ・ハンチェン)、ピンキー(潘燕琦)。いずれもSNH48七期生。男が近づいたのは中央の趙韓倩(チャオ・ハンチェン)で、右のピンキー(潘燕琦)がすぐに彼女を抱きかかえて舞台奥に移動させている。

男はすでに警察に通報されているとのこと。この日は毎回公演の最後に行われる、メンバーと退場するファンのハイタッチ会が中止になった。また、翌日から警護スタッフが2名増員されるとのこと。

男が阻止されなかった理由として現地ファンは、公演が始まったばかりで、スタッフがいつも通り遅刻者のチケット確認をしていたこと、もともと舞台上手側が舞台に上りやすい構造になっていたことなどがあるようだ。

なお標的にされた趙韓倩(チャオ・ハンチェン)は事件後すぐに楽屋から中国ツイッター(新浪微博)で、私は大丈夫だから心配しないでと自撮りつきでツイートしている。

また被害にあったメンバーは3人とも、他のチームSIIメンバーとともにこの日の公演は通常どおり最後まで参加した。

(ちなみにピンキー(潘燕琦)がMCコーナー(おしゃべりのコーナー)で泣き出したのは、事件とは全く関係なく、この日が誕生日でファンの声援に感激したから)

この日の深夜、ファンを安心させるために趙韓倩(チャオ・ハンチェン)は公式アプリPocket48で生放送をした。

その様子はこちら。

現地ファンの間では、3年前の同じ5月25日に、AKB48の川栄李奈さん、入山杏奈さんが被害にあった握手会傷害事件に合わせたのではないかとの憶測もある。

上海SNH48やその姉妹グループ北京BEJ48、広州GNZ48、瀋陽SHY48の警備は日本ほど厳格ではなく、これまで大きな事故もなくファンとメンバーとの近距離のコミュニケーションは保たれていた。上海の劇場は古い映画館を改装しているため、舞台と観客の距離が非常に近いという特殊な事情もある。

ただ、最近では一部の現地ファンの行動が問題になっていた。

ある常連ファンが、公演終了後のハイタッチ会で、特定のメンバーとハイタッチをするとき、毎回自分の精液を手のひらにつけていると中国ツイッター(新浪微博)に公然と書き込んだり、メンバーの宿舎(「生活センター」とよばれる)の周辺に深夜まで張り込むなどだ。

中国ではこういう場合「人肉捜査」といって、一般人が協力して問題の人物の身元を洗い出し、ネットにさらすのが「恒例」になっている。おそらく今回の人物の情報も詳細に調べ上げられて公開されるだろう。

今回のことが原因で、日本のように警備が厳格になって、メンバーとファンの距離が必要以上に遠くならなければよいのだが。

男が舞台に上がった瞬間のGIFアニメーション。