SNH48自主制作対談バラエティー『莫莫有聞』第三回チームXIIキャプテンがメンバーの駆け落ち退団事件までぶっちゃけ対談

先々週から毎週月曜日のネット生放送が始まった、上海SNH48運営会社の自主制作対談バラエティー『莫莫有聞』。

この番組、現地ファンに大好評らしい。

とくに一昨日2017/06/19(月)は、スキャンダル続きのチームXIIキャプテン Yoko(張怡)がゲストだが、ファンの予想以上にツッコんだ話題が取り上げられて、「いままでの3回でいちばん良かった」という評判だ。

このブログでもご紹介しているが、チームXIIはメンバーの一人はファンと私的に連絡をとって、小旅行までしていたことがバレて、しばらく謹慎処分になり、今は復帰している。

もう一人のメンバーは未成年にもかかわらず、応援会の中心メンバーと上海から北京に「駆け落ち」して退団している。さらに別のメンバーは、うつ病が重症化し、リストカットなどの自傷行為までになったため、退団している。

そういう自らのスキャンダルを、運営会社自身がネット生放送番組で取り上げるというのが、すごい。

そのスキャンダル連発のチームXIIのキャプテン・Yoko(張怡)がゲスト。筆者の中国語力では半分も聞き取れなかったので、概要の文字起こしを日本語試訳でご紹介。

中国2ちゃんねるの某掲示板の元スレッドはこちら

ちなみにmomo(莫寒)は1992/01/07生まれ、Yoko(張怡)は幼く見えるが1994/06/22生まれで、SNH48グループ全体でいうと年齢は上の方。どのチームも、チームもキャプテンは20歳以上の比較的年齢の高いメンバーがつとめている。

対談全体の録画はこちら。

『莫莫有聞』第三回

司会:上海SNH48一期生チームSII元キャプテンmomo(莫寒)
ゲスト:上海SNH48五期生チームXIIキャプテンYoko(張怡)

冒頭、Yokoを有名女性俳優という設定で迎えている。SNH48運営の映像制作会社Studio48の作品『見習い天使(見習天使)』に出演したため。

なので、momoが女性俳優のYokoを先輩として迎え、インスタントラーメンをグルメ番組のように食レポしてもらうという「小芝居」が入っている。


その後、正式に番組開始。『見習い天使』の話題に。まだ有名女優の小芝居の続き。

momo:本当にベッドシーンがあったんですか?

Yoko:たくさんあったんですよ~

momo:ベッドの中で動く役、それとも、じっとしてる役?(客席爆笑)


つぎに「7 SENSES」の韓国レッスンの話題。

momo:7SENSESの韓国でのレッスンは、あなたも行ったんだよね。

Yoko:落とされちゃった。韓国に行って一週間で。他のメンバーは一か月いたけど。

momo:生活はどんな感じだった?

Yoko:実は他のメンバーが断ったので、私が行かないかって言われたの。韓国に行く前々日に、スタッフから突然行かないかと言われて、すごく感激して、韓国でレッスンしてみたいと思った。レッスンは苦しくて、外出することもできないくらい。韓国のレッスン生活は本当に辛かった。

momo:ケガとかした?

Yoko:やっぱり残念だった。体力の上で問題があったので。彼女たちがチームでレッスンしているのを見てて、横で内心うらやましかった。実は残念だったのは、私のチームが一人もいなかったこと(涙)。

あんなに難度の高いダンスをしたことがなかったので、先生に、一人のタレントとして、ただ突っ立ってて美人だというだけじゃダメって言われた。先生、私がもうデビューしてるって知らないんですか?と思って。

Yoko:タレントとアイドルは少し違う。タレントはやっぱり実力が必要。他のメンバーも注意してほしい。


momo:チームXIIの公演はちょっと見るに堪えないって話しだけど。

Yoko:ちょっとじゃないよ。

momo:あなたたちは公演にすごく期待してたらしいけど。

Yoko:一年も『シアターの女神』公演を上演していて、メンバーも観客のみなさんも飽きてきてて、新公演で違った私たちを見せられると思ってたの。すごく期待してた。


でもデモを見たとき、すごくテンポが速くて、すごく電子音があって、こういう音楽、みんな受け入れられるかなって。

自分でも疑問だったけど、どうにもならないし、キャプテンになったばかりの立場として、この公演は良くないなんて言うべきじゃないので、強く意見することもなかった。

会社の試聴会の反応はとても良かったと言ったけど、じっさい初演をやってみて、散々な言われようだった。観客もすごく少なくて、初演の2日目、3日目は、メンバーも抱き合って泣いた。

momo:それで2.0ができたんだ。良くも悪くも試してみなきゃ、そうしないと良いか悪いか分からないし。みんな見に行った?(客席に気まずい雰囲気)みんなに泣いてあげて。私は観に行ったよ。公演の中に一曲あったよね、『人間規則』。あの曲を聴いて、甘先生(訳注:作詞者)のSNH48に対する愛はとても深いね。

Yoko:先生はチームXIIには3曲の歌詞を書いて頂いて、歌詞が素晴らしいと思う。


momo:変態のセクハラ事件があったよね。これは「トイレの情報」だけど、ある変態が公演後のハイタッチ会で、すごく変態なことをしたっていう。それを聞いた時の最初の反応は何だった?

(訳注:「トイレの情報」とは、中国2ちゃんねるのSNH48関連の某掲示板の書き込み。「すごく変態なこと」とは、ある劇場の常連ファンが、自分の精液を手のひらに付けてメンバーとハイタッチをして、それを自慢げにツイートしていたという事件)

Yoko:その人の印象がもともとなかったけど、そんな人がいたの、ひどいってう反応。あのことは私が知ったんじゃなくて、ニモ(費沁源)が教えてくれたの。「知ってる?私、もうハイタッチ会に参加しない」って。

momo:こういう人は騒げば騒ぐほど、本人は気持ちいいんだよね。

Yoko:非難すればするほど、本人はハイになるから。先輩はいままでファンをディスったことある?最初先輩に会ったときすごく冷淡で、私が先輩おはようございます、って言ったら、私のこと見もせずに、あいさつしたらそのまま行っちゃったよ。それで、ああ、なるほどこれが先輩ってもんなんだ!と思った。

momo:そう、私に会うとみんな怖がるの。これからの後輩たちは自分の身を守るように注意してね。みんなも気をつけてあげて。ただのアイドルなんだから。


momo:初めてファンから盛大にディスられたのはいつ?

Yoko:デビューしたばかりで『国民美少女』に出演したときかな。

momo:私も出たよ。

Yoko:でも私たち行き違いだったよね。あの番組でゲーム対決のコーナーがあって、キキ先輩(許佳琪)を同じチームだった。もし負けたらこっちのメンバーは退場になるから、みんなすごく緊張してた。

それでカメラに写ってなかったけど、私が先にキキ先輩にお辞儀をして、それからキキ先輩が私にお辞儀をして、ゲームが終わったら私が負けてしまって。すごくつらい気持ちになって、チームメイトが退場しなきゃいけないから。

そのときまだ表情の管理ができなくて、番組が終わった後、あの番組ネット生放送だったでしょ。そしたらダイレクトメッセージが大量にとどいて、全部わたしをディスってたの。デビューしたばかりだったから、ただ呆然となって。

スタッフに、私お辞儀しましたよねって聞いたら、したよ。でもその部分は撮れなかったって。それでみんなに誤解されて、すごく悲しかった。

翌日ツイートで説明をしたら、キキ先輩が直接コメントで補足して下さって、慰めてもらって、すごく感謝してます。デビューしたばかりの新人に対して。

momo:私たちバラエティー番組でいろんなゲームをするけど、そんなとき先輩、後輩だからって気をつかってたら、ゲーム自体意味がなくなっちゃうでしょ。だから全員全力でやるの。ってことで、ここでゲームをやろう。


ここでゲームコーナー。絵を描いて、四字熟語を当てるゲーム。「魂の画家、私が描くからあなたが当てて」と、箱の中身は何でしょねゲーム。


ゲームが終わって、対談を再開。

momo:どうやってキャプテンになったの?

Yoko:まじめに言うと、当時、曾艾佳が行ってしまったでしょそれでキャプテンがいなくて、ダンスの先生もいなくなって、誰も管理する人がいない状態になったの。

(訳注:SNH48五期生のライオン(曾艾佳)は広州GNZ48に移籍し、チームGのキャプテンになった)

それでたぶん年齢が高いからだと思うけど、自分で引き受けて、リハとか、いろいろ細かいことのとりまとめがあって、MCの立ち位置もぜんぶ私が調整して、馬先生に見てもらって、また決め直して。たぶん私が比較的責任感があって、年齢も高いから。

(訳注:馬先生はSNH48のダンス教師。ヨーロッパに留学して現代舞踏を学んでいる)

自然とメンバーも私を信頼するようになって、会社も頼りになると思ってくださって、自然にキャプテンになったの。

momo:じゃあ会社がキャプテンにしたのね。

Yoko:いや。じつは最初は内心拒否してたの。いろんなウワサがあるし、キャプテンになると髪も抜けるし、人と対立するのもイヤだし、ときどき干渉しすぎだって言われるし、そういう自分がイヤだから。それから当然、前任者の失敗の教訓もあるし。ね、先輩~。

(訳注:moom(莫寒)がチームSIIのキャプテンだったが、チームSIIメンバー2人がファンと私的に連絡を取る事件を経て辞退し、ダイモン(戴萌)が新キャプテンになった件)

Yoko:キャプテンになれば「鍋を背負わなきゃいけない」し。先輩、おたがい心が痛みますよね?

(訳注:「背鍋(鍋を背負う)」とは、他人の過ちの責任を取らされること)

Yoko:私は実年齢より低く見られるし、性格も良いし、トークコーナーではいつもツッコまれる方だし、弱々しい感じだし、他人の面倒をあまり見れないし、キャプテンになると細々したことが多いでしょ。

スタッフとメンバーの橋渡しだったり、例えば通学しなきゃいけないとか。私たちのチームのメンバーは年齢が低くて、自分をコントロールする力も弱いし、ときどき彼女たちに注意しなきゃいけない。

彼女たちが何をツイートしてるかチェックしたり、それは各自がやるべきことなんだけど。

momo:キャプテンに選ばれるのは、ファンが決めることじゃなくて、いろんな要素で決まるよね。それにチーム内のメンバーの考え方もいろいろだし、たいていは、いろいろ言うより行動するほうがいい。


momo:あなたのチームのメンバーはまだ年齢が小さいから、いろんなことが起こったよね。あなたに対する外からの評価は、じっさいあまり良くないようだけど、今は外からどういう評価をされてるか知ってる?

Yoko:知りたくなくても、知らされる。聞きたくないことがたくさんあって、ある種、信任の危機ね。応援する価値がないとか、メンバー全員そうなんじゃないかとか。

あの一時期は本当にどうしようもなかった。自分自身も何もできなくて、釈明しようがないのに、どうしても釈明しなきゃいけなかったし。

momo:レッテルを貼られた?

Yoko:うん。「許してやろうチーム」。ファンは自分たちのことを「緑亀ちゃん」って呼んでて、ある日の公演で、あの事件の直後だったから、アンコールで「彼女を許してやろう(原諒她)」コールされたり。

(訳注:ここで緑色は、もともと彼女に浮気された男性の隠語「緑帽子」から来ている。

そういう男性が、浮気されてもやっぱり彼女を許してあげようという意気地のなさをからかって、悪い意味で「緑」を「許す(原諒)」ことを象徴する色とするネットスラングになった。

それが拡大解釈されて、悪いことをした女性を許す(=原諒)隠語として、緑色が使われるようになった。

チームXIIメンバーは、1人がファンと私的に連絡をとってしばらく謹慎処分を受け、もう1人のメンバーは応援会の中心メンバーの男性との交際がバレて、自ら退団するというスキャンダルが2回も起こった。

そのため、チームXIIのファンが自虐的に自分たちを「緑亀ちゃん」と呼んでいる。

その2人のメンバーのうち、とくに「駆け落ち退団」した1人について、嫌々ながらも「原諒她(彼女を許してやろう)」という意味で、いつもの「アンコール!アンコール!」と叫ぶ代わりに「原諒她!原諒她!」と叫んだというエピソード。

この駆け落ち退団したメンバーは、番組中では「Yさん(Y小姐)」と匿名で呼ばれているが、陳音のこと)

momo:それってやり過ぎだよね。チームで悪いことをしたのは、彼女一人だけで、他のメンバーには何の罪もないのに、とくにキャプテンは。公演はみんなに気持ちいい環境をあたえるべき場所で、メンバーも内部の状況も分かってて、それでも一生懸命パフォーマンスしてるのに、悲しいよね。プレッシャーもどんどん強まるし。

Yoko:突然ダイレクトメッセージが増えて、「キャプテンとしてとっくに知ってたんじゃないか?」とか「おまえのチームはメンバー全員そうなんじゃないか?」とか。

momo:彼女は単なるキャプテンで、非難すべきなのは彼女じゃないよね。明らかに彼女は知らなかったわけだし。でもいちばん攻撃しやすいのがチームXIIだから、悪いことは全部彼女たちに押し付けようとした。

Yoko:退団する前、彼女はとっくに宿舎からいなくなってて、あのころメンバーとの関係もそれほど近くなくなってて、私たちもほとんど何も知らなかったのに、最後はツケを払わされたの。

あのとき、プレッシャーが大きかった。私に相談しにきたメンバーもたくさんいて。あのとき私はキャプテンとしてちゃんと出来ていなかった。みなさんごめんなさい!

momo:規則は守るためにあるけれど、往々にしてチーム全体が影響を受ける。でも一人のために他のメンバーまで悪人にされる。

それってメンバーのせいだけじゃなくて、意思決定をする人たちや、ファンの人たち、すべての原因がいっしょになって引き起こした結果だよね。でもやっぱりすべてのメンバーが規則を守る人になって欲しいと思う。


momo:それから、プレッシャーが大きすぎて、退団したメンバーもいたよね。

(訳注:鄒佳佳のこと。うつ病が重くなり、リストカットなどの自傷行為までしたため、今は退団している)

Yoko:最初はじっくり話して、引き止めたかった。心理状態がしっかり整えば大丈夫と思ってた。でもあの(うつ病が)レベルまでになってしまうと、本当にもうコントロールが効かなくなってしまって。

でも彼女自身と彼女のファンにとっては、退団するのはベストな選択だったと思う。

momo:ファンにとっては残ってほしかっただろうけど、本人にとっては、プレッシャーが大きすぎたのかもね。

(訳注:ここでmomoはサーカスのピエロの物語を話している。要するにピエロが涙を流している化粧をするのは、ピエロが泣けば泣くほど、観客は笑うという皮肉な関係の上に、ピエロの役回りが成り立っている悲哀のこと)

momo:みんなは舞台の上の彼女たちだけで判断しないで。舞台はみんなにベストな自分を見せる場所で、良くない部分は全部自分でのみこんでしまう。私たちのチームもここ数か月、一人深夜までいろいろ考えて泣いているメンバーがいたし。

momo:私たちグループは規模が大きくなって、年齢がまだ小さいメンバーもたくさんいて、その年齢で本来経験しないようなことを経験してる。

心理的な傷も大きいけれど、グループの中でしっかり歩んでいって、ルールを守るというのは、簡単なことじゃない。だからみんなも少しだけ寛容になってほしい。

momo:寛容になるということについて、いちばん辛いのはキャプテン。キャプテンは何ごとも起こさない保証なんてできないでしょ。自分の考えを言うことしかできない。

Yoko:私が思うのは、メンバーはみんな感情のはけ口を必要としていて、何か事が起これば当然キャプテンに言ってくる。でもキャプテンは他のメンバーも守らなきゃいけない。


momo:それから、これも「トイレの情報」だけど、チームXIIはこんなにヒドいから、いっそのこと解散すればって言われてるそうね。

Yoko:いまのチームXIIはベストだと思う。いま私たちは団結していて、ベストな状態。誰でもそうだけど、いちばん良いときはみんな見に来てくれて、悪いときはそっぽを向いて離れていく。

本当にずっと私たちのチームを応援してくれているファンのみなさんには感謝してます。たとえファンが一人だけになっても、全力でパフォーマンスをします。私たちをどうしても泣かせたい人がいつもいるようだけれど、私たちは泣かない!


ここでキャプテンは「背鍋(責任を背負わなきゃいけない)」ということにちなんで、「鍋」マークのバッグをプレゼント。


ここからは、ファンの質問に答えるコーナー。

質問:キャプテンとしての経験から、何が背負うべき責任で、何が逃げるべきこと?

momo:逃げられるものは、そもそも責任じゃない。

質問:メンバーの退団で、プレッシャーが大きい時どうやって責任を逃れる?momoは以前どうやった?

momo:私が以前投げ出したことがある?私もヒドい目にあったんだよ。プレッシャーが大きくても自分で調整するしかない。自分でのみ込むしかない。

Yoko:「謠言止於智者」(デマは頭のいい人ののところで止まる)

momo:「只有牆頭草 隨波逐流」(塀の上の草は流れを追いかける)

(訳注:どちらも、世の中のほとんどの人は根も葉もないウワサに流されるということ)

Yoko:立ち上がって口で言わなきゃいけない。あなたのことを好きな人なら理解してくれるし、嫌いな人は何を言ってもディスってくる。文字だといくらでもあら探しできるから、自分の考えを口で言えばそれでいい。


質問:Yokoは総選挙についてファンに何か言いたいことは?

Yoko:みんな昨日(総選挙の速報)は本当に「圧票」はないの?

(訳注:2017/06/22「圧票」の意味を訂正。

一般的には不正投票の意味だが、SNH48用語では、応援会が資金集めをしたまま、わざと投票しないこと。

その理由の一つは、最終発表に近づくほど「全員応援版」などのCDが発売され、1票単価が安くなり、投票コストが安くなるから。

もう一つの理由は、ライバルのメンバーを撹乱するため。

中間発表が終わるまでわざと「圧票」して(=投票を控えて)、ライバルの応援会を油断させ、中間発表後に一気に投票し、最終結果で上位に食い込む作戦。

ここでYokoが「圧票」がなかったか聞いているのは、「圧票」がなかったとすると速報で圏外というのがモロに自分の実力になり、今後も圏内入りは絶望的になるから。

そうではなく「圧票」があれば、今後一気に順位が上がる希望があるから。当然Yokoやmomoとしては、速報で「圧票」があり、今後、票数が伸びると信じたい(笑))


質問:年齢のことをからかわれて、腹が立たない?

Yoko:腹なんて立たないよ。みんな私のことが好きだから。私が怒りっぽくないって知ってるから。

(訳注:Yokoは幼く見えるのに実は20歳を過ぎているという定番ネタ)


質問:キャプテンになって得たものと失ったものは?キャプテンになるチャンスがあったら、やっぱりなる?

Yoko:キャプテンは手当が出るから、なるなるなる!こんな大きな落とし穴があるとは思わなかったけど、チャンスがあれば、なる。得たものは責任。でも私の場合は、もう個人としてじゃなくて、チームXII全体を代表する立場。悪意のある人に利用されることもあるけど。私は以前は無駄口が多かったけれど、今はツイートでもあえていろいろ書かないようにしてる。

momo:バカは物を言っちゃダメ!


質問:その場で『愛要坦蕩蕩』を歌って下さい。

Yokoがここで『愛要坦蕩蕩』を歌う。

(訳注:『愛要坦蕩蕩』を歌うのがどういうネタなのかは不明)


質問:momoとYokoはドラマで演技をした感想は?

Yoko:私はドラマの中で純情な女子大生だけど、momoは…

momo:あなたベッドシーンがたくさんあるんじゃなかったの?

momo:テテちゃん(黃婷婷)が頭脳派の敵役で、私はバカな役なんだよ。

Yoko:ベッドシーンがいちばん難しかった、ハッハ。それに男性俳優の人とぎりぎりキスする場面があって(訳注:この部分は意味がわからなかった)


質問:こんなにたくさんチームがいる中で、突出しようと思ったら、何がいちばん優位点になる?

Yoko:じゃあ先輩たちが全員退団するまで待つ。

momo:何か自分のチームの特色は見つかるでしょ?

Yoko:今の先輩たちはみんな可愛くないけど、私たちのメンバーはやっぱり可愛いタイプ。先輩たちは間抜けで可愛い女の子路線はもうダメだけど、私たちは子供っぽさでやっていける。

momo:さっきあなたのチームの新公演の電子音がとか言ってたけど、私たちのチームの新公演(訳注:『第48区』』)について思うのはひとこと、「うるさい」。デモ音源を一度聴いたら一晩眠れなかった。ハイになって頭のなかでず~っと曲が鳴っているから眠れないの。


質問:momoが自分のファンがYokoに、Yokoが自分のファンがmomoに変わったら、どう思う?

Yoko:時代は移り変わっていくものだから、私のファンも浮気するって。

momo:天は誰を許したことがあろうか、ってやつね

Yoko:先輩のファンが私のファンになったら、私のファンは7期生、8期生になるし。

momo:ふだん浮気するのはいいけど、こういう総選挙の時に浮気したら、昨日の私たちの惨劇を見たでしょ?

(訳注:仮に浮気すると訳したのは「浪」。SNH48ファンの間で非常によく使われるネットスラングで、自分がファンになっているメンバー、AKB48用語で言うと自分の「推しメン」以外のメンバーの公演を見に行ったり、握手会に行ったりすること。

「天は誰を許しただろうか(蒼天繞過誰)」はネットミームで「善惡終有報,天道好輪迴,不信抬頭看,蒼天繞過誰」というドラマのセリフから。

「善悪は最後には報いがあり、天の理は必ず巡ってくる、信じないなら見上げてみろ、天が悪人を許したことがあろうか」という意味。まじめに読むと重いセリフだが、ネットでは軽い冗談になっている。

最後の、「こういう総選挙の時に浮気をしたら、昨日の私たちみたいな惨劇になる」というのも、momoは冗談で言っていて、SNH48第四回総選挙の速報で、自分が圏内に入らなかったこと)


momo:あなたが(この番組に)出演することに決まって、いろんな人から言われたのは、先輩としてアドバイスすべきでしょうってこと。でもじっさいはアドバイスなんてできないよね。

ただキャプテンにとって、じつはいちばん大事なのは自分のチームの新人。外からいろいろ言われても、チームのメンバーがいちばん重要。それで初めてチーム全体が成り立つ。

それにキャプテンだからって何かを保証できるわけじゃない。キャプテンはチームに完璧に正しいことを教えられるわけでもない。

誰だって何が完璧に正しいかなんてわからないでしょ。ただより良い方向へ持っていくことしかできない。

しかもそれはキャプテン一人でやることじゃないでしょ。

チームの一人ひとりがやらなきゃいけないし、スタッフ一人ひとりもやらなきゃいけないし、客席の皆さんやこの生放送を見てるファンのみんなもやらなきゃいけない。

みんなが自分のすべきことをしっかりやって、規則を守って、はじめて自分たちとチームを良くすることができる。

そうやってはじめて、どんな才能でもそのチームから頭角をあらわせる。一人ひとりがグループへの帰属感を持つことだよね。

最後は、Yokoがmomoの貴州訛りをからかって終わり。

番組の最初にmomoが「女演員(女性俳優)」と言うとき、標準語では「Nv Yanyuan(ニュー・イェンユェン)」だが、中国南部の典型的な訛りで、「N」の音を「L」と発音して「Lv Yanyuan(リュー・イェンユェン)」と言っている。

この発音をチェックする有名な早口言葉に「劉奶奶愛吃榴蓮(Liu Nainai Ai Chi Liulian 劉さんはドリアンを食べるのが好き)」「劉奶奶喝榴蓮牛奶(Liu Nainai He Liulian Niunai 劉さんはドリアンミルクを飲む)」などがある。

チームXIIの「Yさん」駆け落ち退団事件や、メンバーの自傷行為事件、チームXII総体ディスられ事件など、シャレにならない話題を扱いながらも、全体として面白いトーク番組になっているのは、momo(莫寒)の司会者としての力量はもちろん、Yoko(張怡)が物怖じせず堂々としていることも大きい。

こういうぶっちゃけ対談を見ると、SNH48グループがものすごいスピードで業績を拡大できる底力が、メンバー一人ひとりの強さや大胆さにもあるんだなぁ、と納得する。