上海SNH48運営が、メンバー向けに心理カウンセリングサービスを始めたようだ。
プレッシャーから抑うつ状態や、うつ病になるメンバーが数名出てきて、最近ではチームXIIメンバーの鄒佳佳(ゾウ・チャーチャー)が自傷行為(リストカット)するまで追い詰められ、退団した。
そのためSNH48運営会社が、ネットでカウンセラーの求人広告を出しているのを、現地ファンが目ざとく見つけていたのだが、どうやら運用が始まった模様。
それについて、一期生チームSIIのキキ(許佳琪)、二期生チームNIIのナナちゃん(萬麗娜)が、公式アプリ「Pocket48」のメンバーの部屋で以下のように書いている。
心理カウンセリングするともっと面倒な感じがする。自分が置かれている環境を説明するだけでも、一時間じゃ足りないから
心理保健カードを配った。
でもどうやって使うのか説明がなかった。
とくにナナちゃん(萬麗娜)のツッコミが笑える、らしい。
「人に優しくなった」と訳した「人性化」は、てっきり英語から来た用語で、もとの英語は「human-based」「humanized」とかだろうと思ったのだが、ネットでいくら調べても中国語のサイトしか出てこない。おそらく中国固有の経営学の概念。
合理主義的な観点だけでなく、従業員の人間的な側面も重視した経営という意味。
キキ(許佳琪)やナナちゃん(萬麗娜)のようなトップクラスのメンバーは、当然、心理カウンセリングなど不要なので、冗談でツッコミを入れるのはいいだろう。
ただ、本当に追い詰められたメンバーに最後の最後のセーフティーネットとして、こういう仕組みは何もないより、ある方が良いに決まっている。
それでも一つ言えるのは、タレントマネジメント契約の懲罰的な違約金、つまり、入団3年以内は500万人民元、3~5年は800万人民元、5年以上は1,000万人民元について、自己都合で退団したメンバーを全員法廷闘争に持ち込むのではなく、示談にすれば、自傷行為まで追い詰められるメンバーは出てこない気がする。
カウンセラーを雇うより、その方がよっぽど効果があると思うんだけれど。そしたら逆に、そこにつけこんで違約金を払わずに逃げていくメンバーが出て来るのかもしれない。
ちなみに上海SNH48三期生チームHIIのドゥードゥー(陳怡馨)は、うつ病で退団したはずだったが・・・
何とSNH48運営会社設立後初の、退団メンバーが運営会社を訴えるということになっている。
上海市虹口区人民法院、2017/06/16 09:00~、内容は公演契約についての紛糾、原告が陳怡馨、被告が上海絲芭文化伝媒集団有限公司、つまり運営。
すでに終わっているけれど、結果はどうなったんだろうか。
ちなみに陳怡馨は在籍時に出演して好評だったネット番組『飯局的誘惑』に、退団後もお声がかかっていたらしいので、タレント活動を続けるために、運営を訴えたのかもしれない。
こういう事があるので、運営会社としては、大事な人気メンバーを本当のメンタルヘルス上の問題で失うことによる損失と、違約金逃れのための偽装による損失と、天秤にかけているのかもしれない。