上海SNH48ハロウィン特別公演についての広州GNZ48ファンの「勘違い」

昨夜2017/10/31(火)上海SNH48が5チーム合同ハロウィン特別公演を行った。

筆者はいつも通りビリビリ動画で生中継を観たが、同時視聴人気指数は20万超え、大成功と言える。

SNH48の特徴はトップメンバーの固定ファンが多く、合同公演ではその合計が同時視聴人気指数になる点。

トップメンバーのファンは自分の好きなメンバーさえ観れればよく、そのメンバーが何をやってもほめる。

他方、人気のないメンバーはほぼ無視される。公演全体が底上げされないとすればそれが原因だ。

そしてビリビリ動画で観ていると、SNH48合同公演の特徴はファンどうしがコメントでケンカすること。

平日なので公演時間はたった2時間。トークが大幅に削られたのは、運営がファンの意見を取り入れたためらしい。劇場内の飾り付けや衣装は好評のようだった。

中国2ちゃんねる(百度貼吧)の書き込みを見ると、炭酸(張丹三)の『木偶』の評価が高い。彼女自身が考えた演出の勝利。運営会社の演出より、彼女個人の方が才能があるという書き込みもあった。

いまのSNH48は公演の質より固定ファンの人数で成立している。こういった合同公演で個性が突出したメンバーの才能が評価されるのは、当然といえば当然だ。

ただ『木偶』はカチューシャ(李藝彤)の持ち歌なので、彼女のファンは不愉快だろう。

他は、2000年生まれ以降の派生ユニット「Color Girls」が『Color Girls』を歌った。未成年の某退団メンバーが駆け落ち事件で退団し、代わりにスイスイ(楊冰怡)が入って以降はじめてだ。

直近のシングル『Colorful Days』を選ばなかった点が非常に良かった。これで某退団メンバーの影響を受けずに、Color Girlsがやっとこの曲をふつうに歌えるようになった。

また、『雨の動物園』ではトップメンバーが着ぐるみパジャマで登場するサプライズ。


固定ファンは喜ぶが、その他のファンにはピンとこない演出の典型。ただ、おそらく生放送の観客の半分以上がチームSII、NIIメンバーのファンなので問題ない。

そして、韓国特訓で誕生したK-POPスタイルの派生チーム「7SENSES」が、クロマキー撮影で別撮りしたマイケル・ジャクソン『スリラー』も「7SENSES」のファンには好評だったようだ。

ただ、広州GNZ48ハロウィン特別公演では、70人全員で『スリラー』を踊っている。SNH48とGNZ48で企画がかぶっており、SNH48は別撮りの動画、GNZ48は現場で70人のパフォーマンス。

広州GNZ48ファンは中国2ちゃんねる(百度貼吧)で「GNZ48ハロウィン特別公演の方がはるかに良かった」と書きこんでいるが、これはGNZ48ファンの大きな勘違いだ。

GNZ48のハロウィン特別公演の同時視聴人気指数は7万。SNH48が圧勝だ。

そもそもSNH48はトップメンバーの固定ファン数で、最初から姉妹グループに完勝している。

SNH48運営はファンの声など聞く必要はない。今回もMCが短すぎたと書き込んでいるファンがいる。

どんな公演をしてもチームSII、NIIの生放送の同時視聴人気指数は10万を超える。SNH48運営は少数のファンの良心的な意見より、固定ファンの意見を優先すべきだ。

SNH48はムリにGNZ48の「上質エンタメ路線」をマネる必要はない。公演の質にコストをかけても、トップメンバーの固定ファンは急増しない。費用対効果がない。

SNH48運営が無理に公演の質を上げようとして、空回りした印象のあるハロウィン特別公演だった。

ここからは余談。

中国2ちゃんねるの書き込みに、この公演を「チームSII、NII、HII、Xの合同公演」と書いている現地ファンがいたのが印象的だった。Color Girlsのパパ(洪珮雲)、ニモ(費沁源)はチームXIIメンバーだ。

SNH48ファンの中には、チームXIIの存在を忘れているファンがいる。SNH48の人気がトップメンバーへ過度にかたよっていることの現れだろう。

また『シャムネコ』のとき、「これは何の曲?」という弾幕コメントが多かった。他の姉妹グループの特別公演でも、AKB48のお下がり公演曲で同じことがよく起こる。

上海SNH48チームSIIデビュー公演『最終ベルが鳴る』さえ知らないファンがいることは、AKB48を知らずにSNH48に入団したメンバーがいるのと同じで、SNH48がAKB48の元公式姉妹グループという認識が、中国でなくなりつつある証拠だ。