SNH48第四回総選挙MVに関してテテちゃん応援会が抗議した件が決着

上海SNH48第四回総選挙TOP16MVについて、二期生チームNIIテテちゃん(黃婷婷)が、一部のカットが削除されていたことをツイートした結果、応援会や投票取りまとめ組織などが運営会社に抗議していた件。

ようやく方が付いたようだ。彼女の応援会のツイートから引用する。

皮肉なことに、テテちゃんが初めて公式アプリ「Pocket48」の「メンバーの部屋」を使って書き込んだのが、今回の騒動を収拾するための書き込みとなった。

会社からの回答を受け取りました。おおよその意味は、当時MVの脚本はずっと修正をしていて、たくさんバージョンがあった。撮影の時に使ったものは私が受け取った最終版だった。しかしバージョンが多すぎて、最終版は社長に全く通っていなかった。最後の編集のときもストーリーの流暢さなどの理由を考慮して、別のバージョンの脚本を使った、とのことです。

みなさんの意思は会社はすでに受け取っています。私も私が欲しかった回答を受け取りました。ここまでにしましょう。

2017/11/07の夜中の00:02の書き込みだ。そしてテテちゃんは今回の件のきっかけになった自分が中国ツイッター(新浪微博)のツイートを削除している。

ポイントは、きっかけのツイートを削除したこと、上記の書き込みがツイートではなく公式アプリの「メンバー」の部屋であること、そして「最終版は社長に(老板)に全く通っていなかった」の部分だろう。

ツイートを削除して、基本的にSNH48ファンしかインストールしない公式アプリの書き込みで事態の収拾を図った目的は、今回の件全体を、誰でも読める中国ツイッターという公の場所から消すことだろう。

運営会社もテテちゃんも、応援会が増幅したせいで大きくなりすぎたこの問題を、SNH48ファン圏内で収めるのが得策だという合理的な結論を出したと思われる。

わざわざそこまで気をつかって公式アプリに書き込んだものを、中国ツイッターに引っ張り出した応援会の思考回路はおかしい。

このテテちゃんの公式アプリへの書き込みは、当然、中国2ちゃんねる(百度貼吧)の例のSNH48専門の掲示板には転載されたが、SNH48専門掲示板も基本的にSNH48ファンしか見ない。ファン圏内のものだ。

上の応援会のツイートで最悪なのは「网剧大鼻子情圣」というタグを付けてしまっている点だろう。

これはネットドラマ『シラノ・ド・ベルジュラック』のことで、テテちゃんが主演、SNH48運営ではなく、瘋狂銀河影業という天津の会社が制作し、2017/09/27にクランクインしている。

応援会がこのタグを付けて上のツイートをしたおかげで、同じドラマの共演者のファンや、このドラマに関心を持っている一般人が、「网剧大鼻子情圣」というキーワードで中国ツイッターを検索すると、今回の件が知られてしまう。

しかも応援会は昨日ここでご紹介した二度目の書簡型式の抗議文ツイートを、まだ削除していない。

削除していないばかりか、2017/11/06 10:56にこの抗議文がツイートされてから、この記事を書いている2017/11/07 20:23時点までで、すでに14,286回もリツートされてしまっている。

こうした行為が、応援会の本来の意図とはまったく逆に、テテちゃんを「村の外」で不利な状況に追い込むという当然のことが分かっていないようだ。いかに応援会が「村の中」しか見ていないかが分かる。

もう一つのポイント、テテちゃんが「最終版は社長に(老板)に全く通っていなかった」と書いている部分。

これは社長に非はなく、スタッフのミス、という意味だ。なぜテテちゃんがわざわざこの一文を入れたか、応援会はもう少しよく考えるべきだろう。

応援会の抗議は運営会社に対するものだが、その代表者は社長だ。

運営会社自体が非難されることで社会的評価が下がり、「村の外」から見たとき、専属タレントである自分の社会的評価も下がることは、テテちゃん自身は頭がいいので分かっているだろう。

だからこそ、一般人が見えない公式アプリで、「村の中」の応援会に向かって、運営会社自体を批判するのではなく、スタッフのミスということで納得してほしいと伝えているわけだ。

にもかかわらず上の応援会のツイートのコメントには、相変わらず運営会社を「クズ」呼ばわりしているものがある。

大部分のファンは「(テテちゃんを守れなくて)ごめんなさい(対不起)」と書いているが、これも何に対してテテちゃんを守れなかったのか意味不明だ。

信頼できない運営会社からテテちゃんを守りたいなら、運営会社との契約を破棄させるが唯一の方法だ。応援会はなぜ対外的にそう主張しないのか。

同じように、コメント覧に「来年の第五回総選挙ではテテちゃんを一位にしよう」との書き込みがあるのも意味が分からない。

運営会社はテテちゃんに不利益な処遇をして信頼できないと抗議をしておいて、その運営会社が販売する投票券を来年はもっとたくさん買って投票しよう、というのは、一体どういう論理なのか。

正直、いくら考えても、今回の応援会の対応にまったく合理性が見出だせない。

たしかに、最初のテテちゃんのツイートは、やや行き過ぎの面はあったかもしれない。

だが、そこで彼女の利益を守るためにファンとしてとるべき行動は、まず、彼女へのダイレクトメッセージでツイートを削除するよう助言すること。

そしてSNH48運営会社に対して、公のツイートではなく、ダイレクトメッセージや書簡で根気よく説明を求めることだろう。応援会は、メンバーや運営会社と直接連絡をとることを許されているのだから。

外部から見れば、運営会社と専属タレントは「一体」なのだから、運営会社をたたけばたたくほど自分たちの応援するアイドルは損するだけ、ということを、もう少し冷静に認識した方が良い。

最後に付け加えておくと…

テテちゃん他、多くのメンバーが所属する「上海絲芭文化伝媒」という会社は、どの組織にもあるような様々な問題を抱えており、それらの問題は継続して改善する必要がある。

しかし、普通の女の子だったテテちゃんを、今の彼女のようなタレントに育て上げるだけの運営力や、300人以上のタレントと関連事業を推進する経営力をもつ優れた企業であることは間違いない。