上海SNH48一期生ダイモン(戴萌)、momo(莫寒)が江蘇衛生TV『穿越吧厨房』メインゲスト出演

上海SNH48一期生ダイモン(戴萌)momo(莫寒)の2人が全国放送の江蘇衛星テレビのグルメ・バラエティー番組『穿越吧厨房』2017/11/08放送分に出演した。毎週水曜日現地時間22:30放送の番組。夜のプライムタイム。

「穿越」はタイムスリップの意味、「穿越吧」で「タイムスリップしよう!」的な意味。「厨房」はそのまま厨房、キッチンの意味。

この番組は去年2016年にネットバラエティーとして放送され、好評だったためテレビ放送開始となったらしい。スポンサーは「媽媽壹選」という洗剤メーカー、ディレクションは中国のネットショップ最大手アリババのネットモール「天猫」。2017/09/13放送開始。

司会者でおなじみ、SNH48も何度も共演している沈南さんや、韓国Super Junior-M中国人メンバーのHENRY(劉憲華)がレギュラーメンバーとして出演。

2人はメインゲストとして出演しているので、3種類の料理が紹介される3つのコーナーそれぞれで、SNH48結成当初のエピソードを語っている。

「毛血旺」というモツ鍋的な料理のコーナでは8分50秒あたり、パエリアの出て来るコーナーでは18分40秒あたり、「すき焼き」が登場するコーナーでは24分50秒あたりから。

レギュラー出演者が、メインゲストの2人にとっての「ソウルフード」がどれかを選ぶところで、番組前半が修了。答え合わせは番組最後。

後半は、スタジオでレギュラーメンバーが実際に調理して対決する。2人は料理対決の勝者を決めるジャッジの役割。スマスマのビストロ的なコーナー。

最後の2人にとっての「ソウルフード」の答え合わせの正解は「毛血旺」。SNH48結成当時の苦労した思い出と直接つながっているという理由。

たぶん普通の中国人からすると、女性アイドルグループの思い出の料理が、日本で言うとホルモン鍋的な精力をつける料理の「毛血旺」というのは、イメージ的なギャップがあって面白いのかもしれない。

ところで、この番組や、二期生カチューシャ(李藝彤)、テテちゃん(黃婷婷)が過去に出演した全国放送のテレビ番組を観て思うのは、やっぱり「村の中」と「村の外」のギャップをどう埋めるかということ。

彼女たち一期生、二期生はSNH48を結成当初から支えてきて、「村の中」では実力と人気を兼ね備えたトップメンバーであることは間違いない。

ただ「村の外」の一般の視聴者、48系グループの仕組みや、そもそも素人がデビューするという育成系の考え方を全く知らない人たちに、「村の中」での苦労や競争の激しさを語ることが、どれくらい理解してもらえるか、ということ。

この番組のレギュラーメンバーの中には、沈南さんも含め、5年と言わず、もっと長い期間、鳴かず飛ばずでなんとか食いつないで、ようやく全国放送の番組に出演できるようになった人もいる。

そういうタレントさんからすると、マネジメント契約をしている会社が、宿舎やレッスンまで提供してくれて、その上、毎月最低限の給料までくれるという環境は、恵まれていると映るはず。

視聴者にSNH48グループメンバーと同年代の娘がいて、芸能界を目指して芸術科の大学に通っていれば、当然、お給料もなく、大学の宿舎で一部屋に4人や6人で生活して、といったふうに、SNH48グループのメンバーが番組で語っている苦労話よりも、さらに苦労して生活しているはずだ。

個人的には、あまり全国放送の番組で「村の中」の苦労話はしない方が良いと思う。

先日、二期生ななし(馮薪朵)が出演した『蜜食記II』のように、ゆる~いバラエティー番組で、「村の中」での苦労話や総選挙の話はあくまで「ネタ」として軽く話すくらいにして、新人でちょっと面白いキャラのタレントとして出演するほうが、時間はかかるけれど、すんなり受け入れてもらえるんじゃないか。

もちろん、ネット番組の場合は、ユーザが自分の好きな番組だけ選んで観るので、いきなり48系グループの「村の中」でしか分からない話題でもまわないと思う。

キクちゃん(鞠婧禕)のように「村の外」のドラマに次々出演するという方法以外に、ふつうのバラエティー番組でメンバーがどうやって「村の外」の一般の視聴者に覚えてもらえるかは、SNH48グループが大きくなればなるほど難しい課題になると思う。

僕らSNH48グループのファンは、SNH48運営会社の手のひらの上にある「ファン経済」の一分子として、「村の中」のあれこれを楽しんでいればいいわけだけれど、「村の外」との安定した関係構築が必要な運営会社にとっては、難しい課題だろうと思う。