上海SNH48新ユニット、予想どおりのメンバーでSNH48自体がピークか?

上海SNH48グループ第四回リクエストアワーBEST50の前夜祭として、2018/02/02(金)夜、上海メルセデス・ベンツ・アリーナでSNH48結成5周年コンサートが行われた。

翌日のリクアワ向けスタッフリハの意味もあったのか、ネット生中継はカメラ、音響ともあまり良くなかった。舞台が高すぎて舞台近くは下から見上げるカメラしかない。

この日のコンサートは、派生ユニットとSNH48結成5周年がテーマ。ファン投票で決まる新ユニット「HO2 (Healthy Orange 2)」「BLUEV(ブルー・ヴィー)」の2組の発表がクライマックス、のはずだった。

前半は上海SNH48のK-POPスタイルの派生チーム「7SENSES」と、2000年以降生まれメンバーだけの派生ユニット「Color Girls」がメイン。

「7SENSES」の方はダンスは安定のパフォーマンス、マイクがオンになった部分はウムム。最後の『時の流れに身をまかせ』はテレサ・テンで本来聞かせる歌なので、やはりビミョー。

「Color Girls」の方は上海SNH48チームXスイスイ(楊冰怡)が入ってから初めての大舞台かも。駆け落ちで退団した某メンバーの代わりに、スイスイが加入した件は現地ファンに賛否ある。

容姿の好みは人それぞれなので置くとしても、可愛さを売りにしている「Color Girls」のダンスじゃなくなっているという指摘があった。確かにキレが良くなりすぎて、ユニットの設定がブレている。

↓振付けがどう変わって、キレキレになり過ぎているかはこちら。2016/11/05の旧メンバーと、2018/02/02の現メンバーの対比。

その後、重慶CKG48チームC、チームKがそれぞれ全員で劇場公演のタイトル曲『第一人称』『奇幻加冕礼(ティアラ・ファンタジー)』。(ティアラ・ファンタジーは筆者が勝手につけた日本語訳)

そしてSNH48グループ最新EP『那不勒斯的黎明(ナポリの夜明け)』からCKG48のグループ曲『新的帷幕(新しい幕開け)』をパフォーマンス。

重慶CKG48は上海SNH48グループとして初めてこの種の大型イベントへの正式参加となった。

そして、クライマックスの「HO2」「BLUEV」の発表。

2人組の「HO2」は上海SNH48二期生ななし(馮薪朵)リサ(陸婷)。
5人組の「BLUEV」はSNH48一期生momo(莫寒)マオマオ(李宇琪)、二期生ナナちゃん(萬麗娜)スリー(孫芮)、六期生ココイー(呂一)。

どちらも総選挙上位の一期生、二期生メンバー、しかも姉妹グループのメンバーなしで、まったく意外性なし。唯一の後輩メンバーはSNH48七期生ココイー。

「7SENSES」のEliwa(許楊玉琢)、LYNN(陳琳)や「Color Girls」のように、総選挙で必ずしも上位に入らないメンバーにチャンスを与えるのが、新ユニットなのでは?

今回の「HO2」「BLUEV」はココイー以外、姉妹グループ含むSNH48として目新しいメンバーを売り出す機能をまったく果たしていない。

結局、組織力・資金力のある応援会が大金でいつものメンバーを派生ユニットに送り込んだだけ、という非常に退屈な結果になった。

SNH48の姉妹グループ間の競争は、親会社と子会社の運営会社どうしで好循環の競争になっているが、最終的にはSNH48メンバーの応援会の資金力でチームNIIの寡占状態になっている。

応援会の寡占状態のせいで、SNH48のファン圏の外に向かってアピールできるメンバーが埋もれたままになり、C-POP業界の中でSNH48のランクがなかなか上がらないという、自分で自分の足を引っ張っているようなもの。

これでは「去年2017年がSNH48のピークだった」ということになりかねない。