重慶CKG48チームKで中国ツイッター(新浪微博)と公式アプリのアカウントを没収されていたメンバーのうち、鄭陽瑩、石勤の2人が退団処分という前代未聞の結果になった。
1.即日、石勤、鄭陽瑩の全てのレッスンおよび芸能活動の予定を無期限停止し、かつ、Team KとCKG48から除名する。
2.『専属タレント契約』の関連条項に基づき、弊社は法的手段により自身の合法的な権益を維持する。
今まで、ファンと私的に連絡を取る、恋愛をするなどのことがあっても退団処分にならないメンバーもいた。今回はそのどちらでもないのに、たった数日のスピードで退団処分が発表された。
きっかけは、石勤が会社に無断で髪を切ったこと(その後謝罪している)、重慶CKG48メンバーが仮住まいのホテルから生活センターへ引越した後、部屋割りでチームKメンバーの半数が運営会社と対立したこと。その以前からも鄭陽瑩ほかチームKの一部メンバーと運営会社の確執はあったらしい。
その後2018/03/07になって、宿舎のベッドの上で鄭陽瑩と石勤がじゃれ合って、鄭陽瑩が太ももの間に石勤の頭を自分の股間に顔を向けてはさんでいる写真が流出した。
メンバーが自分でリークするはずがないため、メンバーの非公開チャットサークルの誰かか、メンバーのスマホを操作できる人物、つまりスタッフが故意に流出させたとのウワサもある。
いずれにせよ今回の異常に重い処分からチームKの一部メンバーと重慶CKG48運営会社の対立が決定的になっていると考えるのが自然だ。
一人っ子で育った若い女性がワガママなのは最初から分かっていることで、だからこそ舞台映えする部分がある。物分かりがよくおとなしいメンバーばかりで精彩のある舞台になるとは思えない。
政治的な規制の強い環境にある北京BEJ48でさえ、今回の重慶CKG48の一発レッドカードのような厳しい処分は今までない。
さすがにマズイと思ったか、重慶CKG48運営会社は「ファンの皆さんへの手紙」という告知を出した。この「致粉丝的一封信」は広州GNZ48運営会社の旧正月前に日頃のファンの応援に感謝したツイートのパクリだ。
みなさんこんにちは。早春のこのような美しい季節に、CKG48に起こった関連する事件は、美しい春らしさに一つの陰を落としました。ここで、CKG48運営会社全体として皆さんに深く誠意をもってお詫びします。
CKG48のデビューから今にいたるまで、平均年齢が成人(中国では18歳)になったばかりの、ポジティブな青春の少女たちは、小さな頭の中に多くの新鮮で奇抜なアイデアを持ち、同時に無鉄砲なこともします。
わがままで軽はずみなかつての青春期と同様、彼女たちもまだ成長する必要のある子どもです。個別のメンバーの規則違反や、弊社タレント管理条項への違反は、グループのイメージに影響し、ファンとアイドルの間の絆と感情を損ねます……現在のような局面を作り出したことについて、ここに、CKG48運営全体として改めて深くお詫びします!
若いとはいえ、やはり若さにも期限があります。メンバーの起こした規則違反の状況に対して、運営の監督ミスにより、私たちはすでに関連するレッスンや管理に注力し始めています。
皆さん決してこのことによって、CKG48のその他の勇敢に夢を追いかけるメンバーに対する信頼と希望を失わないよう心からお願いいたします。皆さんが変わらず私たちに注目し、信頼して下さるよう、そしてCKG48の成長を引き続き監督し、そばにいてくださるよう願っています。
ここまで4ヶ月余り歩んできて、長いとは言えませんが、メンバーたちも私たち運営もまだ未熟です。皆さんいっしょに乗り越えてきた困難は少なくありません。しかしこれは決して誤りから逃避したり抹殺する理由や言い訳になりません。
失敗の後に立ち直り、過ちに耐えることで、初めて自分をより良くできます。CKG48は確固たる態度で、若さの強靭さで、皆さんが誇りに思えるチームとして生まれ変わり、ますます良くなります。CKG48運営全体も初心を忘れず前進し続け、広大なファンの皆さんにより良いサービスを提供し、より良くより力強いCKG48のためにがんばります!
道のりを前に進むことの、責任の重大さを深く知り、同じ夢を追うことに、悔いず、初心を変えません。最後に、CKG48運営全体として改めて皆さんにお詫びをし、同時にみなさんの注目と支援に感謝いたします。ファンの皆さんはどうか引き続き私たちをご鞭撻頂き、CKG48とともに前進しましょう!みなさんありがとうございました!
ひとことでまとめると「悪いのはメンバーで運営じゃありません」。中国2ちゃんねるのコメントには「中身が何もない」「まず初歩的な中国語の間違いを直してこい」など。
それと対照的なのが、広州GNZ48チームGサマー(陽青穎)の復帰だ。
彼女は昨年末にルームメイトのペイペイ(林嘉佩)とケンカになり、平手打ちされたことに激怒して実家に帰ってしまった(本当に平手打ちされた事実があったのかは不明)。その後、中国ツイッターの個人アカウントで退団前提で運営会社への文句などをツイートしていた。
しかしその後、いつの間にか広州GNZ48の生活センターに戻ってきて、舞台にも低調に復帰した。ただ、中国ツイッターの公式アカウントと公式アプリPocket48のアカウントは、運営会社が没収したままだった。
そして今日2018/03/08になって、本人が中国ツイッターの公式アカウントで、冷静さを失った一連の行動について謝罪の長文ツイートを行い、活動に復帰すると正式に表明した。
些細なことで悩んで冷静さを失うべきではなく、私は衝動的になることの悪い結果と、私と私の友だちにもたらされた悪い結果を理解しました。でも事はもう起こってしまったので、全力で挽回し、努力して改めます。
事が起こってから悩んでも実際には何の意味もありませんが、少なくとも今私が自分の不適切な行為に責任を感じて悔いていることを皆さんに分かってもらいたいです。
じつはずっと以前から、私は自分自身に多くの疑いを持っていて、いつもボトルネックにあるような感覚でした。このプレッシャーは私の生活にも影響し、仲間との関係にも影響しました。すぐに気持ちを調整するのが自分のやるべきことでした。
私は今後絶えず自分の言行が適切かどうか注意します。皆さんのおっしゃることは正しいです。私はまだ若くて、とても良い前途があります。絶対に些細なことで落ち込んだり、理性を失ってはいけません。冷静になって、誤解とわだかまりを解かなければいけません。
でもそれではまだ不十分で、一人の公の人物として、自分の仕事とファンの皆さんへの責任に対し、表に出て謝罪する必要があり、もう隠れていてはいけません。
今回私はスタッフと曾艾佳(訳注:チームGキャプテン)の助けを得て、彼女たちとたくさんのことを話し、話し終えた後にどうすべきかを理解しました。これからどのように過ごすべきか、私はそうした問題をたくさん考えて、自分が本当にここが好きなんだと思いました。
だから自分を信じて、皆さんを信じることを選びたいと思いました。私の謝罪と私の誠意がみなさんにとどくよう願っています。すべての人に許してもらおうとは思っていません。一つの安心だけあればいいです。
最後にひとこと、ごめんなさい。私は自分自身に責任を持ちます。
これからしっかり努力します!
みなさんいっしょにいて下さり、許して下さってありがとうございます。
これからの日々、必ず必死で一つひとつのことにあたり、二度と時間を浪費せず、より多くの技能を学び、将来にわたってより長く、自分に良い成績表をあげて、一つひとつのチャンスつかんで、今までの二年間の私よりももっと優秀になりたいと願っています。
容易に想像できるのは、この数か月間、広州GNZ48運営会社のスタッフやチームGキャプテンのライオン(曾艾佳)が、退団を思いとどまらせるため、じっくり時間をかけて説得・調整していたことだ。
職場放棄したサマーには明らかに非がある。しかし広州の運営は彼女をバッサリ切ることはしなかった。しかもメンバーである彼女自身の言葉で語る機会をこうして与えた。
個人的に思うのは、若くて自分勝手で過ちも犯すメンバーを時間をかけて育成するのが、本来、育成系アイドルの運営会社がやるべきことなのではないか、ということだ。
ビジネスを優先するなら、問題を起こしたタレントはさっさと切ったほうが損失は少ないのは当然だ。その点、重慶CKG48の経済合理主義は正しい。
しかしそれで面白いエンタメが作れるだろうか?ファンを楽しませることができるだろうか?