SNH48第五回総選挙政見放送はショートムービー名作選

上海SNH48グループ第五回総選挙は2018/07/28結果発表に向け本格始動、各メンバーの「政見放送」映像がつぎつぎ公開中だ。

ホンモノのAKB48グループは相変わらず国政選挙でNHKが放送するフォーマットをやり続けているが、SNH48グループは今年から全面的にリニューアル。

スタッフ一名で対応できる範囲であれば、BGMつきで、カット割りも屋外ロケも可能。とにかく各メンバーの個性が、映像の演出上もはっきり出ていて面白い。AKB48の政見放送より100倍面白い。

残念ながら今年SNH48運営会社はYouTube公式チャンネルへのUPはしていないようだ。中国のニコニコ動画クローン「ビリビリ動画」公式チャンネルで観ることができる。

ビリビリ動画 SNH48公式チャンネル動画一覧

公開済みの中から、現地ファンの評判がいい政見放送をご紹介。

上海SNH48五期生 蔣舒婷(チャン・シューティン)の一人二役、感動の名作。

蔣舒婷とファンの握手会の場面。最初のあいさつの後は、それぞれの心の中のモノローグになる。

ファンのほうは、二年前の握手会から蔣舒婷を推すようになり、毎回劇場公演や握手会に通っていたが、病気のため来れなくなった。それを蔣舒婷に打ち明けるかどうかためらっている。蔣舒婷はもう自分のことを忘れてしまったかもしれないからだ。

蔣舒婷のほうは、彼女が二年前に握手会に来てくれたことを覚えている。彼女は以前のように劇場に来れなくなったが、彼女の病状は知っている。彼女のことは忘れない。ここでカメラ目線になり「私はあなたのことを忘れたことはありません」と字幕。

最後はそのファンがいない空席に蔣舒婷が向かい合っているカット。

たった2分で泣かせる蔣舒婷の素晴らしい脚本。

SNH48九期生パオパオ(李星羽)も握手会にやって来たファンの設定だが、彼女のキャラを知っていると爆笑できる政見放送になっている。

そんなしっとり泣かせる政見放送とうって変わって、去年の第四回総選挙第三位、今年はトップを目指す二期生テテちゃん(黃婷婷)はコメディー。

屋外ロケだが彼女が特別扱いされているわけではなく、後輩にも屋外ロケをしているメンバーはいる。

街歩きしながらテテちゃんがレストランやカフェに入る。店員が注文を取りに来ると、テテちゃんは「任せるわ」。

店員は「こちらは今月売上第一の~、それからこちらは売上第二位の~」と説明し始める。

するとテテちゃんは「シーッ!」と店員を黙らせて「第一位をちょうだい」と注文。

ところが出て来る食べ物や飲み物はどれもマズいものばかり。

「どうして第一位のものって、こんなにマズいのばかりなの?」

すると天の声が聞こえてくる。

「第一位はこれほど難しいのです。ではあなたの今年の目標は何ですか?」

「第一位!」

最後の部分は中国語でないとつながらないダジャレで、中国語で食べ物がマズいのは「難吃」、総選挙で第一位をとるのは「難」しいという意味。

政見放送を完全にコメディーにしてしまうテテちゃんの余裕は、さすが。

他に面白かったのはSNH48七期生Yuriko(江真儀)の一問一答や、SNH48四期生フェイフェイ(馮曉菲)の「私の夢はFXF48を結成してSNH48を倒すこと」編。

政見放送もメンバーのアイデアをきっちりスタッフが手間ひまかけてかたちにするところは、さすがSNH48運営。いまだに固定フォーマットの政見放送をやっているどこかの48グループとは頭の良さが違う。