韓国Mnetと日本のAKB48のコラボで韓国で放送中の『Produce48』だが、ご承知のように投票には二種類あり、順位を決定する本投票と、単にメンバーを応援するだけのガーデン投票がある。
どちらも韓国からしかできないという決まりだが、後者はFacebookのアカウントさえあれば投票できることはすでに広まっており、日本からも投票しているファンはたくさんいる。
ところが前者、本投票の方も韓国国外から投票する方法が見つかっている。
本投票はGmarketという韓国のネットモールのスマホアプリから行うのは、ファンならご承知のとおり。
Gmarketのアカウント自体は韓国国外から作成できるが、いざ投票しようとすると投票できませんというメッセージが出る。
ならばGmarketの韓国国内アカウントをどこかから「購入」してくればいい。
そう思う人は必ず出てきて、じっさいにGmarketの韓国国内アカウントが1個約170円で販売されている場所がある。
中国最大のネットモール「タオバオ(淘寶)」だ。
タオバオで「Gmarket user」と検索するとGmarketの韓国国内アカウントを販売する店舗がいくつか見つかる。
1アカウント10人民元(約170円)を普通の国際クレジットカードで購入すると、即座にメールでGmarketのユーザ名とパスワードが「納品」されるらしい。(中国国内の銀行で作ったクレジットカードでなくてもいいようだ)
つまりタオバオのユーザ登録をしさえすれば、韓国国外からでもProduce48の本投票ができる。
タオバオのユーザ登録には携帯電話番号とのひも付けが必要だが、中国以外の番号でも良いので、英語の画面さえ読めれば比較的かんたんに登録できる。
さすが中国人、商魂たくましいと思う前に、当然この「商売」には韓国国内でGmarketのアカウントを作りまくっている協力者がいる。
残念ながら『Produce48』の本投票が韓国国内からしかできないルールはすでに崩壊している。
というより最初からこんなルールには無理がある。
タオバオに限らずオンラインの市場があれば、ユーザーアカウントというバーチャル商品はいくらでも「輸出入」できる。
そしてGmarket運営会社が普通のユーザーとタオバオで「輸出入」されたユーザーを見分けるのはほぼ不可能だ。
なぜなら韓国国内で多くのProduce48ファンが、一人で複数のユーザーアカウントを作成して投票しているはずだからだ。
またProduce48と無関係に、単にGmarketで買い物するためにアカウントを作成している一般人もいて、そちらの方が人数は圧倒的に多い。
さらに言えば、筆者は中国語が読めるのでたまたまタオバオでGmarketアカウントの販売業者を見つけたが、他の国のオンラインモールでもおそらくProduce48への投票のために、Gmarketの韓国国外アカウントが販売されているはずだ。
48系の総選挙なら最初から世界中のどこからでも投票でき、こんな問題は起こらないが、『Produce48』は無理のあるルールを設定したばかりに、すでにランキングの信頼性は一定程度そこなわれている。
なのであまり本気になって投票せず、単なるバラエティー番組として楽しむのが良さそうだ。