SNH48グループ第五回総選挙、総評数の伸びが鈍化、上位メンバー寡占化がより強まる

上海SNH48グループ第五回総選挙結果について数字の面から個人的に気になった点をいろいろ分析してみる。なお筆者は文系なので以下、加減乗除で計算できることしかやっていない。

個人的にポイントと思われるのは以下のとおり。

圏内総票数の伸び率が急激に鈍化しているため、おそらくファンの母数も拡大することが難しくなりつつある。

SNH48が嫌いな忠実なAKB48ファンはSNH48ファンの母数より大幅に少なく、かつ、SNH48はAKB48と同じビジネスモデルのため、これから活動開始するAKB48 TeamSHは中国で新たなファン圏を開拓することがすでに非常に難しくなっていることがわかる。

既存のSNH48ファンからファンを引き剥がすしかないが、AKB48を知らずにSNH48ファンになったりSNH48オーディションに応募する若者が増えている中で、あらためて公式姉妹グループとSNH48の明らかな違いを訴求するのはかなり難しそうだ。

日本のメディアもSNH48の動向を無視してAKB48 TeamSHを報道するのは完全にナンセンスだと理解する必要がある。

また今回は姉妹グループの躍進が目立つが、理由の一つは各メンバーの集票力が上がったというより、全体に票が上位に偏る寡占化傾向が強まり、圏内に入る票数の敷居が下がったためだ。

以下、詳しく数字を見てみる。

第五回総選挙最終結果 第1位~66位:チーム別の圏内 入選人数

第五回総選挙最終結果 第1位~66位:チーム別の圏内 得票合計数

上の2つの図で分かるが、SNH48 Team NIIは得票数が1位で売上に貢献しているが圏内が8名と効率が悪い。Team SIIは得票数の割に入選人数が多く効率がいい。

Team HIIはリー・イートン(李藝彤)の得票数が多すぎてあまり参考にならない。広州GNZ48 Team NIIIは少ない得票数で7名も圏内に送り込んでおり効率がいい。

効率がいいSNH48 Team SII、GNZ48 Team NIIIは多人数でまんべんなく票を取っており、個人戦より団体戦を戦ったと言える。

第四回と第五回最終結果 各順位の票数増減

低順位は減、高順位になるほど増で、より高順位へ票が集中する傾向が明確。

第四回と第五回最終結果 16名ずつまとめた票数増減

低順位の減、高順位の増、より高順位へ票が集中する傾向がよりはっきり分かる。

第一回~第五回最終結果 圏内総票数推移

圏内の人数が第一回の16人、第二回の32人、第三回の48人、第四回、第五回の66人と増えているので単純比較ができないが、伸び率は確実に鈍化していると見ていい。

第一回~第五回最終結果 圏内総票数伸び率の推移

圏内人数の違いを考慮に入れても、明らかに総票数の伸び率は落ちている。中国国内で48系ビジネスモデルのファン圏を過去のようなペースで成長させることがかなり難しいことが分かる。

以上