たまにはAKB48 Team SH情報。
AKB48運営会社が上海SNH48と決裂して、中国再上陸をねらっているのがAKB48 Team SH、デビュー公演に向けて着々と準備を進めている。
AKB48 Team SH運営がInstagramを始めたのは、SNH48結成当時と違うところ。SNH48が結成された6年前はInstagramがまだ世界的に流行っていなかったので。
こちらの「akb48teamsh」というアカウントがAKB48 Team SHの公式インスタ。
もちろん中国国内からはふつうにアクセスできないので、VPNでグレートファイアウォール越え(翻墙)をしているか、日本側にスタッフがいるかだが、日本語がヘンなので中国人スタッフが書いているようだ。
日本語で言うとすれば「彼女たちの素晴らしい演出を期待しましょう!」ではなく「メンバーたちのパフォーマンスが楽しみですね!」くらいだろう。日本人は自分で自分のことを素晴らしいなんて言わない。
このInstagram初投稿がメンバーのレコーディング風景なので、すでにデビュー公演の歌入れが始まっていると思われる。この投稿でメンバーの顔と名前を覚えられるので、ご興味のある方はじっくりどうぞ。
中国ツイッター(新浪微博)の方では2018/08/24に周念琪(チョウ・ニェンチー)の誕生日をメンバー全員でお祝いしたようだ。
誕生日の日がちょうどレコーディングで、他のメンバーとスタッフがこっそり誕生祝いのメッセージを録音し、彼女がいざレコーディングというときにサプライズでその音源を流したとのこと。
2018/08/26のツイートはメンバー全員のレッスン第2週目の日記で、あるメンバーが「長期目標を決めた。10月までに、9月末には、体重を5.5キロ減らす」と書かれているので、10月に何らかのお披露目イベントがあることがネタバレしている。
このスタッフ日記の部分はかなり興味深い。
「泣いてるだけじゃ何も変わらない。あなたたちはもう箱入り娘じゃないんだから、まず自分を変える方法を考えないと。舞台の上の1分間は舞台の下の10年間の努力、というのは永遠の真理」
「何回も叱ったけど、みんな本当にその原因を分かってほしい。チームが前進するのに大事なことは必ずルールを守ること。みんなアイドルになって初めて体験することがたくさんあるのを見ていて、うれしそうな表情はみんなの代わりにしっかり記録しておくから。これからもこの初心を持ちつづけてほしい」
SNH48結成当時の既視感たっぷりだ。
そしてスタッフの書いたレッスン第三週目のレポによれば、初めての月次セレクションが行われるとのこと。こうして初公演の選抜メンバー16人がしぼられていく。
また2018/09/03のツイートには、一人ずつスタジオ写真撮影があり、メンバーが初めて制服衣装を着たとある。おそらくの第一弾生写真の撮影があったと思われる。
そして2018/09/05に魏新(ウェイ・シン)も誕生日を迎えたようで、今日2018/09/08のツイートにみんなにお祝いをしてもらって本人が感激で泣いている写真がある。
バースデーケーキのクリームをお互いの顔に付け合ってふざけている写真も、結成当時のSNH48の既視感がある。
写真の中のメンバーに全員名前がそえられているのが良心的。お気に入りのメンバーの名前をすぐ覚えられる。
2018/09/07のツイートにはレッスン中の写真があるが、以前のどこかのホテルのホールのような場所ではなく、床がフローリングで大きな窓の明るいレッスン室に変わっている。
こちらも写真の中のメンバー一人ひとりに名前が付けられている。
筆者がこのブログを始めた当時も、写真のメンバーに名前をつけていた。
すべてが既視感なのは、育成系アイドルグループ運営でいちばん希望に満ちているのが結成当初だからだろう。
間もなく自然消滅するメンバーが出てきて、お披露目イベントや劇場完成時、初公演のときは一時的に盛り上がる。
しかしその後、運営会社は事業を続けるためにメンバーをいろいろな営業の仕事に参加させる必要がある。
そうしたアイドルグループの商業的な側面に失望するメンバーやスタッフが出てきたり、選抜メンバーに選ばれず営業の仕事も与えられないメンバーがフェードアウトしたりする。
そういう状況を運営会社もメンバーもビジネスライクに乗り越えられるかどうかが中国の難しいところ。
中国のメディアは政府の統制下にあり、インドネシアやタイのように企業広告を通じて国内主要メディアを一気に乗っ取る「電通方式」が効かない。
それを成功させたのが日本での起業経験もある、今のSNH48グループ社長・王子傑だ。
AKB48 Team SHメンバーは、あえてSNH48を選ばずAKB48 Team SHに応募しており、AKB48との決裂後にSNH48に入団したメンバーより確実に理想主義者なはずだ。
今後やってくる商業主義的な転換点を、夢を失わずに、自身が失望せずに乗り越えられるかが、AKB48 Team SHが成功するかどうかの鍵だろうと思う。