中国動画サイト大手「iQiYi 愛奇藝」のネット音楽番組『中国音楽公告牌』2018/11/02放送分に、上海SNH48二期生カチューシャ(李藝彤)と、K-POPスタイルの派生チーム7SENSESが登場した。
同じ放送回には元EXOのレイ(張藝興)も登場していた。
7SENSESの方はとっくに収録が終わっていたが、同時期に収録された北京BEJ48の方が先に放送され、なぜか7SENSESは伸び伸びになった。
↓二期生カチューシャ(李藝彤)1stソロEPタイトル曲『OKAY THEN 那好吧』
↓SNH48 7SENSES
7SENSESのパフォーマンスは韓国の音楽賞にも参加しているだけあって安定しているのは言うまでもない。
一方のカチューシャ(李藝彤)は本当に素晴らしい歌唱で、昨年2017年末のバースデー・ソロライブで歌ったテイラー・スウィフト『Look What You Made Me Do』の汚名を完全に返上した。
こう書くと彼女のファンに怒られそうだが、本人が番組放送直後のツイートで「パフォーマンスのとき表面上は落ち着いてるけど、内心慌てて飛んでいきそうだった。これはたぶん放送事故の後遺症だね」と書いている。
またこの番組放送後、SNH48運営会社か彼女の応援会のどちらかが、中国ツイッター(新浪微博)の各種ニュースアカウントにお金を払って、汚名返上ツイートをしてもらっている。
人気アカウントにお金を払ってツイートしてもらうのは、中国ではどの芸能人もやっていること。
そういうアカウントを「营销号(プロモーション用アカウント)」と呼び、PRのために芸能事務所や企業がお金を払ってツイートしてもらう。
日本でツイッターの人気アカウントが企業からお金をもらって商品を宣伝したり、リツイートするのと同じことで、れっきとしたネットマーケティングの一種。
今回カチューシャの件がお金を払ってツイートしてもらっていることは、下図を見ればすぐ分かる。
正しい曲名は『Look What You Made Me Do』だが、下図のツイートはすべて「make」と現在形で同じ間違いをしている。誰かが元原稿をわたしているからだ。
内容はどれも同じで、「去年テイラー・スウィフトの曲を歌って放送事故だと言われた李藝彤が生まれ変わった」と、彼女の今回のパフォーマンスをほめちぎっている。
ただ、日本でも同じだけれど、残念ながら有名人の悪いウワサはあっという間に広まるが、良い話はまったく広まらない。
なので最初から「致命的ではない悪いウワサ」をワザと流すのが、スキャンダルを利用して知名度を高める一般的な手法。
上海SNH48グループはもともとAKB48の公式姉妹グループから始まっていることもあり、ある意味、お行儀が良すぎて、他の中国の芸能人と違って意図的にスキャンダルを利用することはほぼない。
だから現地でなかなか知名度が上がらないと言える。
「正直者が損をする」典型的な例だが、AKB48と決裂したとはいえ、あまり汚い手を使わないSNH48のままでいてほしいと、個人的には思う。