SNH48卒業生キクちゃん(鞠婧禕)、四期生ランラン(宋昕冉)出演『国風美少年』第2回放送分、二人の目に涙

上海SNH48卒業生でSNH48運営所属のままソロ活動しているキクちゃん(鞠婧禕)がメイン審査委員をつとめるネットバラエティー『国風美少年』第2回が2018/12/07(金)に放送された。

中国動画サイト最大手「iQiYi」での放送。中国語で「美少年」は男性、女性の両方を指す。

SNH48ファンにとって見どころは四期生ランラン(宋昕冉)がキクちゃんにどう審査されるか。

↓『国風美少年』、ランラン(宋昕冉)は1:10:07あたりから

第1回放送分ではいちおうキクちゃんに「ファンが好きになってくれるからといって自分が素晴らしいと思っちゃいけない」と釘をさされ、今回放送分で酷評されるという脚本どおりの展開。

キクちゃん自身が中国ツイッター(新浪微博)で「編集担当さんの私への気づかいが今晩分かるかな」と書き込んでいる。厳しすぎる審査委員だと思われるような編集はしないでね、ということ。

じつは前回第1回放送分も、収録現場に参加した現地ファンのレポでは、ランラン(宋昕冉)とキクちゃんがSNH48の話をした部分はもっと長かったようだ。

仕事が違うので普段ほとんど顔を合わせないなどなど、いろいろ話した後の審査コメントだったが、そのSNH48の話はバッサリ切られていた。

今回のキクちゃんのコメントは以下の通り。

キク:ちょっと失望した。

キク:だって一人は男装、一人は女装だけど、同じような振り付けで、リズムも同じ、二人ともソフトだったり男らしかったり、同じリズムで一方がソフトで一方が男らしい振り付けなら、もっとコントラストが強くなったのに。

キク:宋昕冉に聞きたいんだけど、歌の練習はした?

ラン:練習しました。

キク:じゃあ踊りの練習はした?

ラン:練習しました。

キク:ずっと練習した?

ラン:はい。

キク:今日あなたを見て最初は実は期待してたの。前回もうあなたに話したし、あなたに本当にすごく期待してた。踊りの基礎があるし、もっと良く出来るはず。でも今日はちょっとがっかりした。

ラン:(涙を流す)

キク(楽屋インタビュー):たぶん関係が近すぎるからだと思いますが、他の人ならここまで言わないと思います。彼女のことを知ってるから、もっと良くなってほしいと厳しいことを言いました。これは言わなきゃいけないと思ったので、言わずにいられなかったんです。でも言い終わった後、自分でもなんでここまで厳しく言ったんだろうって思いました。

キク:おかしいわ。お願いだから泣かないで。あなたが泣くと私まで泣いちゃう。

ラン:何ていうか、まだ期待してもらってたのに、どうしてこんな事になったのかと思って。

張雲雷(キクちゃんの左に座っている審査委員):どう思う?

キク:分かりません…(と言って涙を流す)、何だか変な感じ。

張雲雷:君は良かれと思って厳しいことを言ったんだよ。

霍尊(右側の審査委員):君も同じグループ出身だから、こういう辛いことがあったのを分かってるんだね。よく気持ちが分かるんだね。

結果、2人ともゴールド、シルバー、ブロンズ組のうち最下位のブロンズ組になってしまう。

よくできた演出。

同じSNH48で女性アイドルグループの厳しい面もお互い分かっているから、また、期待しているからこそ厳しいことを言ってしまう。そういうストーリーで組み立てられている。

キクちゃんもランランもちゃんと泣いているのがいい。特にキクちゃんが審査委員席の机にもたれかかって黙ったまま、はらりと涙を流すところが素晴らしい。

ペアを組んだ宋芳園さんは元々ブロンズ組で、本来ならかなり気まずくなるが、泣いているランランを慰める役でちゃんとハマっている。

ちなみにランランとペアを組んでいる宋芳園さんは、2017年放送の浙江衛星テレビのオーディション番組『天生是優我』からデビューした「優我女団」というK-POPスタイルのアイドルグループのメンバー。(ホントにいま中国は『偶像練習生』以降アイドルオーディション番組が多すぎ)

「優我女団」は正直、SNH48よりはるかに知名度の低い女性アイドルグループで、ランラン(宋昕冉)とペアになったのも演出上は絶妙なバランスだ。しかもランランを慰めてあげる役で、宋芳園さんに反感を抱く視聴者もいない。

2人の評価が決まった後のキクちゃんのコメント。

キク:ときどき私の最初の反応は、かならず言わなきゃいけないことなの。でも言ってしまった後にすごくむなしくなる。

張雲雷:もし今日、僕の知っている選手が来てたら、僕はもっと厳しく言ってたよ。

霍尊:これは伝統的な芸だから、芸に対する敬意は必要だよ。だから僕は(そこまで言いたくなる気持ちが)よく分かる。

キク(脇ゼリフ):あなた(ランラン)の実力はまだまだだと思う。成長が必要。次はかならず良いパフォーマンスを見せてね。

最終的にブロンズ組のランラン(宋昕冉)は、最下位2名に入らず何とか勝ち残る。

番組の編集担当さんはキクちゃんにちゃんと気づかいをしていたということで(汗)。