上海AKB48 Team SH、台湾Team TPデビューMVのコントラストが暗示するTeam SHの困難な未来

AKB48中国再上陸の上海AKB48 Team SHデビュー曲、『LOVE TRIP』中国語版のMV、旧TPE48運営会社の倒産からみごと復活したAKB48 Team TPデビュー曲、『前しか向かねえ』中国語版のMVが同時公開された。

↓上海AKB48 Team SH 『LOVE TRIP』MV

↓台湾AKB48 Team TP 『前しか向かねえ』

上海Team SHのMVが半分以上「東京観光案内」になっているのに対して、台湾Team TPは地元阿里山の大自然で誰が見ても台湾だと分かる。

上海Team SHは東京を強調し、台湾Team TPは地元を強調するというコントラストが面白い。

Team SHがSNH48への対抗意識で中国国内向けに、日本の血統書つきだと訴えたいのはわかるが、そもそも中国の一般人にSNH48とTeam SHの区別はつかない。悪くすると「あの48何ってグループが東京で撮影したんだ」と誤解される。

上海Team SHメンバーのAKB48劇場への思い入れは48系ヲタにしか理解できないが、台湾Team TPの郷土愛は誰にでも理解できる。

Team SHとSNH48の正統性をめぐる宗教戦争は、中国の一般人に理解されないので、戦略として間違っている。

Team SHがSNH48並みの知名度を得ようと思えば、共産主義青年団の顔にどろを塗るリスクをおかして、「SNH48はニセモノだ」とハッキリ主張し、訴訟を起こす必要がある。(SNH48はEXOレイ(張藝興)とともに共産主義青年団から優秀青年の表彰を受けている)

Team TPは旧TPE48のごたごたを乗り越え、のびのびと「台湾の姉妹グループです!」と台湾の一般市民にアピールできる。大陸で起こっているTeam SHとSNH48の内戦の影響は受けない。

一方、Team SHは不幸なことに、今後ますますSNH48とメディア露出のチャンスをめぐる「内戦」を劇化させるしかない。

和解があり得ない以上、「内戦」の結末は日本ブランドに中国企業がつぶされるということになり、両社の区別がついていなかった一般人も、中国産が日本産につぶされてようやく、両社の違いを知ることになる。

一般の中国人が素朴に日本の製品やサービス品質にあこがれる時代は終わっている。Team SHがSNH48をぶっつぶすことで、Team SHは中国国内で窮地におちいるおそれもある。

Team SHとTeam TPのデビューMVの見事なコントラストで、Team SHのそんな不幸な将来がよりハッキリしてきた。