上海SNH48運営会社の子会社が結成した男性アイドルグループ「D7BOYS」が、現地SNH48ファンにディスられまくっている。
SNH48運営会社の子会社が「D7BOYS (DOUBLE SEVEN BOYS)」というK-POPスタイルの男性アイドルグループを結成したのはご承知のとおり。
D7BOYSは2017年SNH48グループ第三回リクエストアワーで計画が発表されたこともあり、現地SNH48ファンに結成前からディスられまくっている。「SNH48で稼いだ金をこいつらにつぎ込むつもりか!!」という感じ。
ようやく昨年2018/03/30にデビューしたがいまだにパッとせず、運営は2019/01/17中国動画サイト「優酷」で放送開始されたネットオーディション番組『以団之名』に出演させて顔を売ることにしたようだ。この番組は韓国『Produce101』第2シーズン同様、男性アイドルグループのオーディション番組だ
その第一回が昨日2019/01/17放送され、そのグループ紹介の部分がSNH48ファンの怒りに火をつけた。
↓D7BOYSの初登場部分はこちら。
メインの審査委員は中華圏最大の女性アイドルグループS.H.EのSelinaさん。もう一人の女性審査委員は韓国の女性アイドルグループmiss Aの中国人メンバー、ワン・フェイフェイ(王霏霏)さん。最初にコメントしているホワン・シャオミン(黃曉明)さんは男性俳優でAngelababyの旦那さん。
以下、審査委員とD7BOYSの会話の日本語試訳。
熱亞提(D7BOYS):はい。
選手A:48って誰?
選手B:彼ら、48の会社だよ。
選手C:D7だよ。
キャプション:SNH48と同じく絲芭文化伝媒所属(!!)
黃曉明:僕は君たちの会社に男性グループがあるなんてほんとに知らなかった。だから君たち実はとてもプレッシャーがあるでしょ。
熱亞提:そうです。
黃曉明:48に男性グループがあることに対して、疑問を持つ人がたくさんいるようだね。
Selina(任家萱):彼らはどんな疑問を持ってるの?たとえば?
厲子敬(D7BOYS):実力がないとか、顔面偏差値が低いとか、会社のリソースを独り占めしてるとか。だいたいそんな感じです。
選手D:ひどい話だ。会社のリソースを独占してるとか。
朱舜(D7BOYS):これだけ長くそういう疑問を持たれていると、僕らはときどき自問するんです。僕らはほんとにそういう存在なんだろうか、ってことを。みなさんから認めてもらうことが必要なんです。
厲子敬:いままで称賛されたことはありません。
趙延龍(D7BOYS):僕らは毎日のように批判されることに慣れすぎてしまってます。
黃曉明:なぜそういう疑いを持たれるのかな?
熱亞提:彼らは僕たちを見たことがないからです。僕たちの名前も知らないし、それで疑いを持つんです。だから今日はここに立って、『以団之名』に来たことは、チャンスだと思っています。僕ら自身を証明したいと思います。
選手E:ポジティブでいいね。
Selina:こういう疑問を背負っているからには、今日はとってもいいチャンスね。ステージの上であなたたちの本当の実力、本当の姿を見せてあげて。じゃあパフォーマンスを見せて下さい。
(ここでデビュー曲『Red Alert』)
選手F:すごくカッコいい!
選手G:彼らのパフォーマンスを見て驚いたよ。素晴らしい。ダンスもそろってるし。
厲子敬:音楽が鳴りやんだとき本当に全力をつくした感じでした。そしてメンバー一人ひとりも自分のベストな状態を出し切りました。
Selina:このパフォーマンスを見て、すごく誠意があると感じたわ。まず何(ホー)先生の意見を聞いてみましょう。
ホー先生:わ~わ~わ~わ~。すごく良かった!
熱亞提:先生ありがとうございます。
Selina:ホー先生がやっと中国語を話したわ。もう一度言ってみて。すごく良かった。
王霏霏(Miss Aメンバー):私はとくにキャプテンを褒めたいと思う。目に焼きついたわ。あなたはどのポジションに立ってても、ちゃんと見える。
選手H:こういうコメント、俺も欲しいなぁ。
選手I:僕らのチームをまだ見てないのに、なんでこのコメントなんだよ。
選手J:彼らの評価、すごく高いね。
選手K:ほんとにすごい。
Selina:じゃあこれから先生たちと審査をするわね。
(ここで芸術研修学院団という芸術科大学の先生方のいるスタジオ)
蒋先生:彼らが受けた訓練はきっとかなり専門的なものだね。
謝先生:見ればわかる。
李先生(中央戯劇学院教授):彼らはみんな内にある感情の起伏が一致してるわ。このグループはそういうレベルまで達してると思う。
蒋先生:このグループはそれを徹底的にやってるね。つまりAll for One(訳注:番組タイトル)。
李先生:彼らは一つになっている感じを作り出せてる。熱亞提というメンバーがいるからだと思うわ。彼はグループの中である種精神的な中心のような存在だから。このグループの中でそういう作用をもたらす存在ね。
(メインのスタジオにもどって)
Selina:では、審査が終わりました。星の数を発表します。班長の腕章をつけているメンバー2人のうち、1人だけ腕章が残ります。その人は、熱亞提。(星5つ)
選手L:彼だと分かってたよ。きっと彼だって。
Selina:あなたのパフォーマンスにはすごく目を引かれたわ。私たち審査員は議論することもなかった。だって全員が、ほとんどの時間あなたに注目してたから。それがあなたの優位な点だと思う。それを持ち続けてほしい。ずっとあなたのそういうパフォーマンスを見せてほしい。
熱亞提:先生ありがとうございます。
Selina:そのほかのメンバーは、全員、星4つです。
選手M:「名は実に伴う」だね。
Selina:あなたたちはとてもすごいチームスピリットを見せてくれたわ。すばらしいパフォーマンスだった。
D7BOYS全員:先生ありがとうございました。
熱亞提:ほんとに夢のようです。一つは肩の荷が下りたこと。もう一つはまだ始まったばかりだということ。だから僕らは最後までもっと努力しないといけません。
D7BOYSを運営しているSNH48運営の子会社、上海火核文化伝媒は明らかにこの番組にSNH48ファンからディスられても全員一丸となって頑張る!という台本を書かせている。
もしかすると順調に勝ち残って何人かのメンバーがこの番組からデビューする可能性もある。
D7BOYSは7人のグループではなく、TEAM Dが7名、TEAM Sが9名で、まだ新規メンバーを募集中で、この番組から数名がデビューしても活動はつづけられる。
SNH48ファンがD7BOYSをディスればディスるほど、この番組でD7BOYSが注目を集めるので、個人的にはそうやって話題性をかせぐのが中国芸能界では、とっても正しいやり方だと思っている。
しかも上の台本で、D7BOYSは「48」グループの弟分だ。これは中国で「48」と言えば、すでにSNH48グループというのが常識になっていることを示している。
SNH48ファンとD7BOYSの「内紛」が激化すればするほど、AKB48 Team SHが中国でこれから存在感を得るのが難しくなる。
現時点までで、AKB48 Team SHのやり方は中国のアイドルグループとしては無難すぎるし、大人しすぎるし、お行儀がよすぎる。
今回のD7BOYSのように自分から炎上を仕掛けるくらいでないとやっていけない。
きっとSNH48運営会社はSNH48ファンが激怒することを分かったうえで、確信犯でやっているわけで、やっぱり頭いいなぁと思う。