韓国映像制作会社ZANYBROS所属で、昨年『PRODUCE48』に参加した韓国人とロシア人のハーフのアメリカ人、Alex Christineが2019/02/13、公式InstagramでSNH48派生ユニット「7SENSES」韓国デビューのことを書いていたのに今日気づいた。
この書き込みの韓国語部分で、Alexは7SENSESのことを「先輩たち」と読んでいる。
この件を中国ツイッター(新浪微博)でツイートして、現地SNH48ファンから上海SNH48運営会社が2016/04にZANYBROSに出資していた事実を教えてもらった。(というか思い出させてもらった)
そして今日2019/02/19、この記事を書いている4時間前にZANYBROSが韓国での7SENSES初のオフラインイベントを告知。
下図は7SENSESの中国ツイッター公式アカウトの中国側での告知。今回7SENSESは韓国で初のオフラインイベントと、一週間のプロモーション活動を行う。
これでいろんなことが一気につながる。
このブログの2014/02/13の記事を読むと、自分で書いておいて忘れているのだが、SNH48運営会社CEOの陶鶯(タオ・イン)が雑誌のインタビューに答えて、今年、つまり2014年、K-POPスタイルのオリジナル曲をリリースすると宣言している。
結局2014年にSNH48オリジナル曲は出ていないので、AKB48サイドからストップがかかったと見るのが妥当だ。
そして上海SNH48は第一回総選挙という最初の大型イベントで選ばれたTOP16のAKB48カバー曲『UZA』MVで初めてZANYBROSを起用し、韓国でMVを撮影した。
当時まだSNH48はAKB48の公式姉妹グループで、韓国のMV撮影現場には当時AKB48総支配人の茅野しのぶさんも同席している。日中韓の共同制作だ。
その後も2015/10リリースのAKB48楽曲カバー『ハロウィン・ナイト』MVなど、つづけてZANYBROSにMV制作を委託している。
2015/11/04には中国中央電視台と韓国KBSテレビ共同制作の「第17回中韓歌会」という音楽番組収録に参加し、EXOなどと共演。
そして2016/03/25、SNH48初のオリジナル曲EP『源動力』をリリース。
2016/04/20に北京BEJ48と広州GNZ48結成、「7SENSES」結成、ZANYBROSへの出資などを同時に発表。
2016/06/02放送のMnet『M COUNTDOWN』の中韓アーティスト共演特別番組『M COUNTDOWN IN CHINA』に出演、SNH48グループ初のオリジナル公演曲『心的旅程』をパフォーマンス。
そして2016/06/10にAKB48との決裂を発表。
その直後には江蘇衛星テレビでiKONと共演、テンセントのスマホアプリストアのネットCMでソン・ジュンギ(宋仲基)と共演。
韓国コスメinnisfreeの上海での販促イベント参加。
2016年開催のSNH48グループ第三回総選挙の結果MVは3本ともZANYBROS制作。
2016/11には韓国コスメETUDE HOUSEの上海販促イベントへの参加。
2017/01にはK-POPスタイルの男性アイドルグループ結成計画を発表。
2017/02から7SENSESメンバーが韓国でダンスの特訓を開始し、2017/03/29に1stシングル『Girl Crush』音源公開。
このようにすべて一本の流れでつながる。
2014年初めの時点でSNH48運営会社は、中国でJ-POPよりはるかに人気のあるK-POP路線を構想しており、第一回総選挙で得た収益をZANYBROSへのMV制作委託費に投じた。
映像の上だけだが、K-POP路線に一歩近づいたことになる。
その後、ZANYBROSとの提携を深めつつ、AKB48から独立する原資を得るための姉妹グループ結成と、本格的なK-POPサブユニット「7SENSES」結成を同時にぶち上げ、その直後、AKB48から独立した。
いま振り返ってみればK-POP路線へ踏み出すことが、AKB48からの独立の一つの大きな動力になっていることが分かる。
そして今度は、ZANYBROS側が映像制作からアイドルグループのマネジメント事業に進出、「ZB LABEL」という事務所名で去年AKB48がMnetと共同制作した『PPRODUCE48』に冒頭のAlex Christineを手始めに送り出したと。
しかし、AKB48が韓国と共同制作した番組に、じつはSNH48が出資しているZANYBROSの初の所属アーティストが出演していたなんて面白すぎる。
去年、2018/06/29にSNH48運営が発表したSNH48グループ アイドル・タレント全世界募集にも、「韩国ZANYBROS公司(兼丝芭传媒韩国培训中心)」(韓国ZANYBROS、兼SNH48運営会社韓国レッスンセンター)とある。
2019/01/19開催のSNH48第五回リクエストアワーで選出された、韓国2年間留学組の5名、高崇、李佳恩、王秋茹、徐佳音、周睿林も、このZANYBROSと共同経営のレッスンセンターで訓練をうけていると思われる。
そして今後おそらくZANYBROSのZB LABELとSNH48の提携はより密接になる。
その最初のステップが今回、7SENSESが初めて韓国で行うオフラインイベントだ。おそらく7SENSESの韓国側マネジメントをZANYBROSの「ZB LABEL」が担当するということだろう。
しかもZB LABELは2019/01/04に独自の所属タレントのオンライン・オーディションを、英語、韓国語、スペイン語でアナウンスしている。(今ごろ気づいてすみません)
正直、この告知でいったいどれだけ優秀なメンバーが集まるのか知らないが、このレベルの駆け出しのタレントマネジメント会社なら、SNH48とのコラボが成立する。
とはいえ韓国にはまさにZANYBROSがMV制作を請け負っている巨大な事務所が複数あり、中国にもYHエンタなどK-POP系の強力な事務所がある。
SNH48とZANYBROSが共同でタレントマネジメントを始めるのが遅すぎでなければ良いのだが。