上海SNH48卒業生で同運営会社所属のままソロ活動しているキクちゃん(鞠婧禕)だが、中国動画サイト最大手「iQiYi 愛奇藝」の古装劇(時代劇)主演女優として快進撃がつづいている。
まず、1992年台湾版と比較されて賛否両論だった白蛇伝の翻案ドラマ『新白娘子伝奇』が、2019/05/10に最終話まで公開完了した。
褒められようが、けなされようが、中国の芸能界では話題になったもの勝ち。
Vlinkageというネットメディアでの露出をビッグデータから測定するサイトで、キクちゃんはドラマ俳優の上位をキープしている。
この『新白娘子伝奇』で三線から二線の若手女優に浮上したかも、という感じだ。
↓この記事を書いている時点で最新の「ドラマ俳優ニューメディア指数」
2019/05/12分でキクちゃんは第3位。
↓こちらは動画サイト「愛奇藝」で放送されているネットドラマランキング。
すでに最終話が公開されたが、それでも第3位に食い込んでいる。
さらにキクちゃんは「愛奇藝」で放送予定のネットドラマ2作が決まっている。
この『如意芳霏』は、キクちゃんの出世作となった『芸汐伝』制作陣が、再びキクちゃんを主演に迎えて撮影するネットドラマだ。
中国には三大動画サイトがあり、それぞれ中国の三大ネット企業傘下にある。「愛奇藝」は検索エンジン百度、「テンセント動画(騰訊視頻)」は文字どおりテンセント傘下、「優酷」はアリババ傘下だ。
こちらの三大動画サイト比較記事(2019/05/09 人人都是産品経理)によると、年間アクティブユーザ数は以下のとおり。
愛奇藝 5億5,315万ユーザ
騰訊視頻 4億6,256万ユーザ
優酷 4億0,633万ユーザ
アクティブユーザ数では愛奇藝がトップだ。また、他の2つの動画サイトの男女比がほぼ1:1なのに対して、愛奇藝だけ女性が約7割を占めるという特徴があるらしい。
いずれにせよ中国で最もアクティブユーザ数の多い動画サイトで、キクちゃんが女性俳優として一定の地位を確立しつつあるのは、SNH48運営会社にとって大きな収益源であることに間違いはない。
他方では、残念ながら去年の第五回総選挙第1位カチューシャ(李藝彤)、第2位テテちゃん(黃婷婷)出演の映像作品は苦戦している。
おそらくSNH48運営会社は「第二のキクちゃん」として、2000年生まれの六期生ジェニー(孫珍妮)を推すと思われる。
キクちゃんが一定の地位で活躍できている間に、SNH48運営会社が後に続く女性俳優を世に出せるかがポイントになりそうだ。