上海SNH48二期生ルオルオ(徐子軒)退団

上海SNH48のK-POPスタイルの新サブユニット「DEMOON」のセンターだったSNH48二期生ルオルオ(徐子軒)が、2019/08/19突然退団ツイートをした。

上図のツイートとコメント欄の追記を時系列で日本語試訳する。

六年

15歳から21歳まで。

お疲れさま。

会社のスタッフとみんなのゆっくりくつろげる下らない話題がだんだんと変わっていった。何の意味もない憶測や勝手な想像へと。私についてのすべてが「パニック」と「ウワサ」を引き起こしてしまう。私は(韓国から)戻ってきたら「私が勝った」と証明できると思っていた。どんなことにでも対抗して、払い落とせない黒い影から抜け出して、「パワー」を手に入れて対抗できると思っていた。でも現実は「彼女は精神病」というものだった。
そういう考え方がひっそりと心の中に深く入り込んでいって、私の行為が全部みんなに理解されなくなって、「彼女はまた病気になり始めた」と思われてしまって、ようやく自分が勝ったことなんて一度もなかったと気付いた。誰も私を正常な人だと思っていないと気付いた。そういう「ウワサ」は足かせになって、黒い影を縛り付けて、私自身も縛り付けた。
私はまだ生きていくし、生活し続ける。ただこれからはSNH48のルオルオ徐子軒じゃなくなるだけ。私が愛するものが現実を前にして徹底的に打ち砕かれる前に、さよならを言わせて。あの子たち、青春をこのグループにささげて、大変な思いをしている、とってもいい子たち、彼女たちにもう少し優しくしてあげて。彼女たちはいい子、いい子たちだから。
サブユニットのことだけど、9月からライブツアーのレッスンをすることになってた。私自身は今年は何とか持ちこたえたいと思っていた。でもサブユニットの残ったメンバーは何も間違ったことをしていない。私はもう離れることを決めた。私の退団が遅れれば、ダンスのポジションや録音の分担をやり直さないといけない。彼女たちも大変でしょ。私は私のことが好きなファンに申し訳なく思うけれど、残ったメンバーたちに面倒をかけたくない、ただそう思っているだけ。
私があくまでそう言い続けたから、主治医は退院して上海に戻ることに同意してくれた。でも会社でのウワサはますます増えていった。韓国から帰って来てから、全然無関係なスタッフまで気づかってあいさつしてくれて、初めてみんなが私が「韓国で自殺した」とウワサしてたことを知った。そのとき、どうして?どうして?と思った。上海に帰ってきてから、主治医に休息をとれないか、転職できないかと何度も言われた。ストレスフルな環境では、治療効果に影響するって。私は明らかに信じてたのに。
どうして?
私のことは心配しないで。いま北京でMVを撮影しているところ。撮影が終わるまでだけれど、影響や迷惑を最小限にしたいと思うから。

ここからは純粋に個人的な意見。

中国社会ではまだまだうつ病に対する偏見が強すぎると感じる。日本でいう心療内科にかかっただけでまるで障害者あつかいだ。

日本ならストレスをコントロールしながら仕事をつづける選択肢はあるけれど、中国では良くも悪くも、健康な人とこころの病気のある人をはっきり区別しすぎる。過剰に同情したり、過剰に弱者あつかいして、ほぼ元の生活にもどれない状況に追い込んでしまう。

ただ日本であっても、普通の会社員と違って、タレント活動にうつ病患者をうけいれる余裕がないのは明らかだ。

SNH48メンバーのように決して全国区の大スターではなく、小さなファンベースしかないタレントでも、ファンの間でいろいろなウワサをたてられ、普通の会社員ではありえないストレスを受ける。主治医のアドバイスは正しい。

SNH48は今までうつ病で退団したメンバーが数名いて、しばらく休養した後でタレント活動を再開している人もいる。長い目で見ればそういう選択肢が望ましいと思う。

本当に専門医にうつ病の診断を受けているなら、ファンとの接触が密な「会いに行けるアイドル」を退団せざるを得なくなるのは目に見えている。

さて、本格始動したばかりのサブユニット「DEMOON」は、重要なメンバーである彼女を失って、これからどうなるんだろうか。