結成されたばかりの瀋陽SHY48。チームSIIIメンバーの朱燕(チュー・イェン)が、SNH48運営会社開発のスマホアプリ「Pocket48」の生放送(日本で言うShowroom的な感じ)で涙を流していた。
筆者がこの生放送をたまたま見たとき、ルールー(韓家樂)など、同じチーム内で早くも人気が出始めたメンバーがいる一方、あまり目立たない自分の立場が悔しくて泣いているんだろうと思った。
ところが全然そうじゃなかった。
この生放送の日、2017/02/26に応援会から応援旗が贈られて、それに感動して泣いていたのだ。
その応援旗といっしょに写っている彼女はこちら。
この写真のツイートには次のように書かれている。
昨日応援旗を受け取ったよ、すごくうれしい!
こんなにたくさんの人が旗にサインしてくれるとは思わなかった、みんなお疲れさま!
昨日は感動しすぎて、生放送のとき思わずちょっとした放送事故になっちゃったけど、みんなどうか大目に見て下さい。
(2017年3月)3日と4日の公演では、かならず何倍も頑張るよ。完璧な一面をみんなに見てもらうように。
そうだ、ツインテールの『地平線』(訳注:『心の旅程』公演の曲)はみんなやっぱり好きだよね。
個人的には、たとえ瀋陽SHY48がぱっとしなくてもいいんじゃないかと思う。
地元のファンからの売上や、これから増えるだろう劇場外の営業のお仕事で採算が成り立って、メンバーと応援会のこういう温かいつながりがあるなら、地方都市のSNH48姉妹グループは全国区になる必要はないような気がする。
むしろ商業的に成立するローカルアイドルとして活動を続けられる方が、メンバーとファンにとっては幸せなんじゃないか。
人気の出たメンバーはキクちゃん(鞠婧禕)同様、グループから離れてピンの仕事が増えることで、SNH48グループ全体を全国区にする牽引役になる。
一方で、劇場公演を中心に地元のファンとのつながりを守るメンバーもいる。
その両方のメンバーがいないと、フランチャイズ形式のグループ展開をやる意味がないし、そうやってこそ本当の48系グループの「精神」みたいなものが中国にも根付くという気がする。
心配なのは、SNH48運営会社がバブリーな事業展開ばかりに突っ走って、各地方都市の地元ファンとのつながりを軽視することだ。