上海SNH48運営会社、ファンの声を直接聞く交流検討会を開催

上海SNH48運営会社がファンの声を直接聞く「SNH48第一回ファン交流検討会」を開くらしい。

ファンの皆さんから広くより良く心の声を聞くために、SNH48は2017/10/12から”SNH48第一回ファン交流検討会”を始動します。当日はSNH48検討会代表、舞台代表、劇場代表、ネット運営&カスタマーサービス代表、グッズ制作代表、デザイン代表とファン代表が共同出席し、双方がファンのもっとも関心のある劇場公演、サービス運営、グッズ展開について討論します。

上演内容&舞台効果、日常の運営&サービス品質、グッズなどの議題について深くコミュニケーションをとりたいと思っています。ご期待下さい。

今回の”ファン交流検討会”の具体的な段取りは下図のとおりです。

SNH48第一回ファン交流検討会の具体的な内容

201/10/21 12:00~13:00 ファン交流検討会
劇場公演編
議題:上演内容&舞台効果
出席:検討会代表、舞台代表

2017/10/28 12:00~13:00 ファン交流検討会
サービス運営編
議題:日常の運営&サービス品質
出席:劇場代表、ネット運営&カスタマーサービス代表

2017/11/04 12:00~13:00 ファン交流検討会
グッズ編
議題:グッズ
出席:グッズ代表、デザイン代表

参加方式:

方式一:ファンクラブゴールド会員以上のランクのVIPユーザが”SNH48ゴールド会員専用サービスサークル”で自主的に参加申請、SNH48の各大規模な応援会責任者が”SNH48公式応援会調整サークル”で自主的に参加申請、人数制限あり、先着順。

(訳注:「サークル」と訳した「群」は中国のチャットソフトQQのユーザグループのこと)

方式ニ:SNH48が公式運営データを参照し、SNH48グループ公式オンラインショップの過去60日間のチケット販売状況を総合して選抜を行い、招待状を送信。サービス窓口と個別連絡して参加。

ということのようだ。

最初にツッコミを入れるところは、音楽についての検討会がないこと。

公演構成や総合演出、舞台効果についてプロのファンはまずいないだろう。それでも素人のファンがプロと意見交換するわけだ。

ならば「公演音楽編」があるべきだし、SNH48チームNII全曲オリジナル新公演『以愛之名』でいちばん不評だったのは音楽ではないのか。

音楽総監督とファンが対話しないのでは、本気で運営のやり方を変えようとしているとは思えない。

次にファン代表の選び方だが、「方式一」では何も変わらない。

今のSNH48運営会社が方向性を見失っている最大の原因は、トップメンバーの巨大な応援会など、大口顧客の意見に左右され過ぎているいることではないのか。

SNH48の各メンバーごとのファンの分布は、ロングテールだと考えたほうが良い。そうだとすると、トップメンバーのファンや応援会の言うとおりに運営すれば、最も効率的に一定の収益を得られるのは当然だ。

しかしそれでは運営方式が固定化し、ファンの裾野を広げることに失敗する。短期的な収益は確保できるが、長期的な成長ができない。

なので「方式一」は今の運営方式を改める方法論としては、完全な間違い。

「方式ニ」は、チケットの購入枚数だけで選別しないのであれば、一定の効果はありそう。たとえば比較的人気のないチームX、XIIなどの公演チケット購入者を招待するなら良い。

ただ、ファン交流検討会よりも、ふつうに考えていちばん効果があるのは、姉妹グループのファンで上海近郊に住んでいる人を招待することだと思う。そういうファンは、上海SNH48劇場のほうが近いのに、姉妹グループを選んでいるわけだから。

以上のように、ファン交流検討会の開催は正しい目的を向いているのに、手段の設計がまずい。

まさにそれがSNH48運営の問題なのだが、その問題の自覚がないので、問題を改善するための企画自体に問題があるということになってしまっていて、残念。