上海SNH48チームHIIのMiyo(楊惠婷)が、昨日2017/10/21(土)の公演のトークコーナー(MC)でキレて「有病吧(病気か!)」の捨てゼリフを残して退場した件。
昨日はチームHIIキャプテン・ウサギ(吳燕文)の誕生日記念公演で、その後にメンバーが手紙を読んだりする恒例の誕生祝いコーナーがあったのですが、それにも参加せず、その日の公演は最後まで不参加。
そしてその日の夜、自分の数日前のツイートのコメント覧に以下のような書き込みをして、結局、今日2017/10/22(日)ナナコ(張昕)の誕生日記念公演にも出演せず。
でも、筆者はMiyoの気持ちが分かる気がするので、コメントを日本語試訳してからご説明。
筆者が彼女の気持ちが分かるのは、以下のような理由。
ここ最近、中国2ちゃんねる(百度貼吧)の某掲示板で、とにかく上海SNH48チームHIIは低迷しているとボロクソに言われている。
もともとチームHIIは元キャプテンが辞めたことが大きなきっかけになり、その後も退団者のネタが続々と出てきている。
陳怡馨はうつ病で退団したといいつつ、辞めた後にさっそく芸能活動を再開する動きを見せ、実力派で期待されていた八期生の文文はフェードアウトして辞めた。
ダンスの練習をまともにやらない趙夢婷は、上海SNH48のダンス教師(馬先生ではなく若い先生)が耐えきれず怒りを爆発させるほど怠慢だったため、チームHIIメンバー全員が公開の場で彼女を非難するコメントを付けて、ついに辞めた。
そして最近、王柏碩が恋愛を暴露されて辞めている。
その状態を必死で挽回しようとしているのがユーちゃん(劉佩鑫)だが、これも「本来はキャプテンのウサギ(吳燕文)の仕事じゃないのか?」と、逆にツッコミのネタにされてしまう状況。
じっさいに劇場の観客の入りもかなり悪化しているらしい。
そうすると、上海SNH48の場合、チームNIIが「トークコーナー(MCコーナー)でファンを引きつける」というある種の「伝統」を作ってしまったため、上海の客を呼ぶにはチームHIIもトークコーナーで客を笑わせて、そこを突破口にするしかなくなる。
その流れで、スタッフ側の提案なのか、メンバー側の提案なのかわからないが、今週2017/10/20(金)のチームNII『以愛之名』公演のトークコーナーで、メンバーの「黒歴史」映像を現場で流してネタにした。
チームNIIのなつかしい『街角のパーティー(足球派対)』のMVや、カチューシャ(李藝彤)の伝説的な(笑)パフォーマンス『求佛』など、過去の映像を劇場で流して、狙いどおり大爆笑になった。
しかし、これ、実はチームNIIだから笑いにできる。
チームNIIメンバーは総選挙のトップメンバーがメインなので、なんと言っても過去の黒歴史を笑える「余裕」があるし、元キャプテン・徐言雨の退団と、最近、姿を隠しているルーリー(曾艷芬)の件に触れなければ、笑いのネタとして成り立つ。
ところがチームHIIは、まったく状況が違う。
チームHIIのメンバーのトラブルはつい最近まで続いていたし、過去の映像を流すと、元キャプテンの王璐、陳怡馨、李豆豆、楊吟雨など、昔の「トップ」メンバーが出てきてしまうと。
とくに2017/10/21に使われた、『青春ガールズ』公演でデビューしたときの自己紹介映像を使うのは、やや危険だ。
しかしそれをやってしまった。
たぶんMiyoからすると、「私たちチームHIIは、ここまで自分自身を笑いのネタにしないとやって行けないようなチームになってしまったのか」という無念さがあると思う。
そりゃ、チームSII、NIIは自分自身をネタにする余裕があるけれど、今のチームHIIがそれと同じようなことをやって、自分たち自身を笑いものにして客を笑わせないところまで来てしまっているのか。
もしMiyoがそう思っていたら、「いい加減にしろ!」という気持ちで舞台から降りたくなる気持ちもわかるし、これから自分を笑いものにしなければ客が観に来ないというなら、いっそのこと会社に言って退団させてくれと言いたくなる気持ちは分かる。
明らかにアイドルグループの本筋から外れていることだから。
ただ、結果的に中国2ちゃんねる(百度貼吧)はまたこういうMiyoの言行を、チームHIIをおとしめるネタにしている。
筆者が個人的に思うのは、チームHIIのファンは、もともとチームNIIのような爆笑トークコーナーは求めていないはずだ。
デビュー公演の『青春ガールズ』から、ダンスがきれいにそろっているという、パフォーマンスのすばらしさをきっかけにチームHIIファンになった人がほとんどのはず。
明らかにチームHIIは、チームSIIやNIIと違って、いわば正統派でパフォーマンス重視の路線から始まっている。
今のメンバーが失った客を「お笑い路線」で呼び戻そうと追い詰められるのは分かるけれど、それをやってしまったらオシマイなのでは?ということ思いがあるのではないか。
そういう気持ちのメンバーがチームHIIの中にいるということを、キャプテンのウサギも、他のメンバーも、現場で映像を流すのに協力しているスタッフも、誰一人気づいていない、あるいは、そういう考えを尊重せず、お笑い路線に突っ走る。
こういうところに、上海SNH48運営会社の「迷走」の一端が現れている気がする。
チームNIIの全曲オリジナル新公演『以愛之名』は、何と言ってもトップメンバーのチームなので、スタッフがお金と手間をかけてバージョン2.0を作ってくれるけれど、チームHIIには何の資源も使ってくれない。
そうやってチームSII、NII偏重の運営を続けていれば、上海SNH48はそのうちチームSII、NIIだけのグループになってしまう。
上海SNH48運営会社は、それでいいと思っているのかもしれないけれど…。