退団メンバー龔詩淇が在籍中の恋愛を告白、現地ファン内では過去最悪の醜聞

先日退団宣言をした上海SNH48二期生・龔詩淇が在籍中の恋愛を告白した。彼女は3年前からうつ病だったとツイートしたが、2016年秋に撮影された『見習いキューピッド(原題:ネーデルランドの微笑み)』の監督と当時から交際してたとのこと。

中国ツイッター(新浪微博)の個人アカウントで2018/01/23 20:20にファンからの質問に答える形でツイートしている。

ファンからの質問:もし君が監督との恋愛のせいで退団するなら、そう言ってくれ。僕らファンも祝福する。でもこうして(訳注:うつ病だから退団すると言って)ファンを騙さないでほしい。君たち2人のツイートを見れば2人の問題があるのは明らかだ。どうか本当のことを話してほしい。こんなに苦しい思いをしたくない。君に幻想をもっているのではなくて、ただその証拠を目の前に見せてほしい。

これは、ここ数日の間に現地ファンが龔詩淇と上記映画監督のツイートの内容が連動していることに気づき、2人が撮影当時から恋愛していたに違いないと言い出したため。

それに対する彼女の回答が上図の長文ツイート。

最近一度のたくさんのことが起こって、不愉快な気持ちが強すぎる。もともと退団したらすんなり行くと思っていて、あまり話したくないこともあった。今後みんなには分かるだろうから。

でもこういう質問をされて、初めて自分が誰かの気持ちを無視していたことに気づいた。今日このツイートで説明して、以前のアイドルという身分のごたごたにけりをつけたいと思う。これがアイドルとしての最後の声明にしたいと思ってる。

私は職責を果たすアイドルじゃなかった。その職責というのはルールに対してという意味。確かに私が受け取ったこのファンからのダイレクトメッセージに書いてあるように、私は在籍中に恋愛していた。『ネーデルランド』の撮影後だった。

でもこの映画の撮影中、まだ彼と知り合う前に私はとっくに退団する考えを持っていたので、決して恋愛をしたから退団したわけじゃない。退団の理由は以前に話したとおり。

私はこれがファンの気持ちを騙す行為だと分かっていたので、恋愛した後退団するまでの時間、私にできることはファンのみんなに私のためにお金を使って投票しないように言うことだけだった。

(訳注:彼女は昨年の第四回総選挙を最初から辞退して投票しないように呼び掛けていた)

はっきりとファンのみんなに告白できなくて、その後もみんなに期待を持たせて、みんなの気持ちを裏切ったことはとても申し訳なく思っています。

私が今でも心に抱いている幻想は、みんなが以前アイドルのファンになって幸せな気持ちになったことを忘れず、その期間がムダだったと思わないでほしいということ。おたがいにこの期間の経験の中で成長できたと願ってる。

私がアイドルとしての生涯をやり遂げたかどうかは、観客の皆さん一人ひとり違う答えがあると思う。でも結果がどうあれ、アイドルとしての生涯は終わった。

そして私の人生は、始まったばかり。
関心を持ってくれることに感謝しています。去るか留まるかは自由に決めて下さい。

このツイートに対するファンからのコメントへの返事で、やや非難を浴びたのが下図。今は削除されている。

ファンのコメント:僕は……本当にどう言っていいか分からない……君は疑惑を抱いていた一部の人たちの気持ちを思いやってるけれど、その他の人たちが今回のことをまったく知らずに、バカみたいに君に頭を殴られたのを考えたことはないの?今日は目が見えなくなって、君のこのツイートを見なければよかったとどれだけ思ってるか……アイドルじゃないくなったから、いわゆるファンの気持ちも思いやる必要はなくなったし、自分の生活をしっかりやってくれればいい。僕みたいなファンは、たぶんもうこのグループのファンになろうと思わないけれど。

龔詩淇:ok、ファンにならないで、これ以上ファンをすると心臓によくありません。

削除されているのは最後の「ok」以下の返事。ただ画面ショットとして残っており、SNH48グループ全体に影響を与えるひとことだ。今後、彼女がSNH48運営会社から請求される違約金と損害賠償に影響するだろう。

その他の彼女のコメント。

両親は同意しているので、心配いただく必要はありません。

そして最近ツイッターで延々と言論の自由について自由に書きまくっている、退団済みの元上海SNH48二期生・曾艷芬(ルーリー)も今回のことについて書き放題だ。

ファン:今日の龔詩淇は勇敢だ。

曾艷芬:どうしたの?

ファン:『ネーデルランドの微笑み』の監督の一緒になった。

曾艷芬:同級生じゃなかったの?私の記憶違いかも。

要するに曾艷芬はとっくに知っていたということ。彼女は中国ツイッター(新浪微博)でもファンからのコメントに返事をしている。

ファン:在籍中の恋愛という言葉の意味が分からないの?400日間もだよ、姉さん。ファンだった期間がムダになったんだよ?

曾艷芬:So what?私は在籍中に十数回恋愛してたけど、知らないでしょ。

龔詩淇の相手の映画監督・趙珉はこちらの2018/01/24 11:04のツイートで「反論」し、龔詩淇をかばっている。

1979年生まれとは思えないほど無責任な内容だ。運営会社やその社員、映画制作関係者に与える経済的な影響をまったく考慮せず、自分の身近な人間の感情面についてしか書いていない。

例えば今回の件でSNH48運営会社が損失をこうむって社員を解雇するなどすれば、この2人はそういう人たちの不幸と引き換えに、自分たちの幸福を得たことになる。

誰もが生活するお金を稼ぐために仕事をしており、自分たちの行為がそういう人たちの生活に経済的な打撃を与えることを分かっていない。龔詩淇は多感な時期をアイドルグループで純粋培養されたので仕方ないとして、今年39歳のこの監督は「お子様」としか言いようがない。

ところでSNH48について、女性アイドルグループというゲームを成り立たせる「恋愛禁止」ルールが崩壊しているのは事実で、よほどナイーブなファンでない限りこの事実をわかっている。

ただ、元メンバーの2人がこれだけぶっちゃけてしまうと、さすがにこんなゲームはやってられないとファンをやめる人数が増えて、本当に運営会社の経営に影響するレベルにならないか心配だ。

消費者であるファンの減少による売上減より、事業の価値が毀損されて投資家が資金を引き揚げる影響の方が大きい。運営が投資家の信頼を取りもどすには、これらのメンバーに多額の損害賠償請求をし、毀損された価値を取り返す意思をはっきり示す必要があるだろう。

AKB48が中国に再進出しても、中国国内で活動するので間違いなく同じ問題が起こる。

中国のファンはネット上のありとあらゆる痕跡を探しまわって動かぬ証拠を見つける。以前からここで触れているように、中国のファンの「捜査」能力は日本では考えられないほど高い。

今回の件はまだまだ尾を引きそうだ。