SNH48一期生 陳思(チェン・スー) ほぼ完成されたヌンチャク娘キャラ

SNH48一期生の陳思(チェン・スー)が出演した、江蘇衛星テレビのクイズ番組『一站到底』の2012/12/20放送分に、僕自身の中国語の勉強目的半分で、彼女の出演部分だけ、日本語字幕を付けてみた。
彼女は21歳で、本格的なタレント活動をしていたわけでもないのだが、驚くべきことにキャラクターがほぼ完成されている。
一言でいうと、バラティー向けタレントとして、想像以上にいい仕事をしている。
YouTubeには諸事情でアップ不能だったので、別の方法で、前半と後半に分けて、下記に動画を共有しておく。動画をダブルクリックするとフルスクリーン表示になる。
SNH48 陳思(チェン・スー) 江蘇衛生テレビ クイズ番組『一站到底』 1/2

SNH48 陳思(チェン・スー) 江蘇衛生テレビ クイズ番組『一站到底』 2/2

陳思(チェン・スー)のキャラクターの基本は、ロリ声の天然ボケ。父親から習ったヌンチャクを使いこなすというギャップが「つかみ」になっている。
この番組、他の出場者も本当の素人か、テレビ局の仕込みか(とくに重慶出身で音響機材のセールストークを延々と続ける女性)あやしいし、ある程度は演出家の演出によると思われる。
それにしても、陳思のカメラ前での落ち着き、出来上がった持ちネタ、場の空気を読む能力、司会者のフリの拾い方、敵を作らない受け答えなどなど、すぐにでも情報番組のアシスタントくらいはつとまりそうなスキルを持っている。
出来上がった持ちネタは、ロリ声とヌンチャク。これはSNH48入団前から、テレビ局のオーディション番組などに出場するたびに、同じパターンでやっているようだ。何度も見ると見飽きるかもしれない。
ただ、この『一站到底』でヌンチャクを披露する前、男性司会者が「何メートル離れていればいいか」と質問したのに対する、たたみかけるような「返し」は、素人と思えないスピード感がある。
また、上記の重慶出身の音響機材のセールスマンと思われる女性が、江蘇衛星テレビにケンカを売るようなことを言って、会場の空気を凍りつかせても、陳思はまったくペースを乱されず、観客に愛されるキャラクターを演じ切っている。
最後の「ああ、O・ヘンリーか」「聞いたことはありますよね」「知りませんでした」というお決まりの「ボケ」も、ムダな間をとらずに小さな笑いとして成立させている。
しかも最後の最後、退場する前には、SNH48の初公演の告知も忘れずきっちり、いやみにならないように簡潔にこなしている。
陳思(チェン・スー)は、ロリ声で天然ボケのキャラを演じているが、日本の某元吉本のツッパリ漫才師がプロデュースしたタレントたちのように、本当のバカではないことが分かる。
たぶん陳思のように、中国の芸能界に入ってくる若い女性は、日本の同年代の女性よりも、中学・高校時代の勉強時間が比較にならないほど多いはずだ。基礎的な教養も高いし、平均的な英語力も高いと思われる。
日本のゆるいバラエティー番組で、ここまでキャラクターを作りこまれると、かえって視聴者は引いてしまうかもしれないが、中国のきっちりした演出のバラエティー番組では、あまり違和感がない。
ただ、百度掲示板のSNH48板では、この手の21歳なのにぶりぶりのロリ声キャラというのは、ふつうの視聴者は驚くよな、というコメントもあった。
いずれにせよ、陳思(チェン・スー)が中国のバラエティー番組向けの「即戦力」のレベルをじゅうぶん満たしていることは間違いと感じた。