SNH48「星夢劇院」開業式典、日中双方に気をつかう運営の苦労

2013/08/30(金)SNH48専用劇場「星夢劇院」のオープニングセレモニーで、メンバーを代表して、SNH48一期生センターのSAVOKI(趙嘉敏)が中国式の宣誓を行った。

その動画は以下のとおり。例によって、中国の日本サブカル情報サイト「和邪社」からの転載。

現地のSNH48ファンの中には、宮澤佐江と鈴木まりやにも中国式の宣誓をさせたのは失礼だったのではと、SNH48の運営を非難する声もある。

ただ、宣誓の内容は、とくに変わったものではない。現地のファンの書き起こしと筆者の試訳は以下のとおり。

「我代表SNH48全体成员以青春的名义向广大粉丝庄严宣誓,
我将以最刻苦的精神,最昂扬的斗志,
在实现梦想过程中,激发所有潜能,凝聚全部力量,
忠于粉丝,忠于团队,忠于梦想,
在舞台上兢兢业业的进行每一次演出,给大家带来正能量,
谢谢大家!」

「私はSNH48メンバー全員を代表し、青春の名にかけて、
多くのファンに厳粛に宣誓いたします。
私は苦労をいとわない精神と、高い闘志をもって、
夢を実現する過程で、すべての能力を出し、すべての力を凝集して
ファンに忠誠を尽くし
グループに忠誠を尽くし
夢に忠誠を尽くし
舞台の上でたゆまず毎回の公演を行い
みなさんにプラスのエネルギーをもたらします
ありがとうございました!」

ただ「忠于粉丝,忠于团队,终于梦想」の部分は、文化革命の時代に歌われ、学校でも教えられる『学習雷鋒好榜様(雷锋をよいお手本として学ぼう)』の歌詞「忠于革命 忠于党(革命に忠誠を尽くし、共産党に忠誠を尽くす)」を思い出させるらしい。

この曲の子供向けのゆるめの動画をYouTubeから引用する。

湖南衛星テレビの超人気バラエティー番組『天天向上』の題名も、もしかしたらこの曲の歌詞から来ているのだろうか。

いずれにせよ、「星夢劇院」の宣誓式の文言に政治的意味はまったくない。

また開業式典で、中国国家『義勇軍行進曲』とともに五星紅旗が掲揚され、そのあと来賓とともにSNH48メンバーは中国第二の国歌『歌唱祖国』を歌った。

当然、このとき宮澤佐江、鈴木まりやの2人は舞台に上げられていない。

産経新聞の報道にもあったように、現地SNH48の運営も、中国政府と日本政府の双方に気をつわなければいけないので、なかなか大変だ。

中国色を弱めすぎると中国国内から親日だと批判されるし、中国色を強めすぎると日本から反日だと批判される。

最後に同じく「和邪社」サイトから、SNH48一期生、二期生と、宮澤佐江、鈴木まりやの集合写真を転載。

後列左から
二期生の王依君(ワン・イーチュン)、陸婷(ルー・ティン)、沈之琳(シェン・チーリン)、陳佳瑩(チェン・チャーイン)、林思意(リン・スーイー)、一期生のCC(徐晨辰)、キキ(許佳琪)、タコちゃん(張語格)

2列目左から
二期生の趙粵(チャオ・ユエ)、一期生のmomo(莫寒)、マネー(錢蓓婷)、ワンワン(邱欣怡)、レンレン(吳哲晗)、SAVOKI(趙嘉敏)、Bちゃん(孔肖吟)

前列左から
一期生のアイちゃん(陳觀慧)、スースー(陳思)、タンタン(丁紫妍)、ダイモン(戴萌)、宮澤佐江、鈴木まりや、ドンちゃん(董芷依)、マオマオ(李宇琪)