SNH48と王子傑社長が米Bloomberg Businessのサイトに登場

SNH48第二回総選挙TOP16メンバーがパリ、プラハでのMV撮影その他から上海に帰国した時、出迎えのファンを欧米のメディアが取材していた。

現地ファンが一体どこのメディアだろう?と疑問に思っていたのだが、ブルームバーグだったようだ。

米ブルームバーグ・ビジネスのウェブサイトの2015/09/17にSNH48のビジネス面からの特集記事が載っている。

China VCs Are Going Crazy for Girl Groups (Bloomberg Business 2015/09/17)

上海浦東空港で、パリ、プラハでのMV撮影から帰るメンバーを、到着の5時間前の朝10時から待ち受けるファン。15:15にメンバーが到着し、バスに乗り込むまで数百人のファンが歓声をあげた、という出だしのこの記事。

第二回総選挙コンサートのときに「上海丝芭文化传媒有限公司(STAR48)」と改名したことが発表された、SNH48運営会社の王子傑社長もインターネット・ゲーム起業家として紹介されている。

他には以下のようなことが紹介されている。全文試訳すると冗長なので、箇条書きにしておく。

・SNH48がペプシコーラやソニーのCMのに起用。
・グーグル中国の元CEO・李開復が出資。
・STAR48社の現在の企業価値は数億ドル。
・日本のAKB48をモデルにしている。
・王社長が「彼女たちの夢を実現するには汗と努力が必要です。中国の少女のほとんどが経済発展で生活水準が高まるにつれ、規律を失っている」と語っている。
・訓練は朝9時から夜6時までで、ジョギングなどの体力づくりも含まれるのは、テンポの早い曲に必要なスタミナを付けるため。
・湖南省出身のメンバー吳燕文(チームHII副キャプテンのウサギ)が「グループに入って訓練の厳しさを実感したが、華やかな仕事の裏にはたくさんの汗と涙があるんだと学んだ」と語っている。
・119人のメンバーはチーム分けされており、340席ある上海の劇場で週7公演に順に出演している。
・チケットは80人民元から168人民元で、オンライン発売すると数分で売り切れる。
・歌手はミニスカートとへそ出し衣装を何度か着替えて、ハイテンションなダンスナンバーがほとんど。
・いくつかの曲は日本で人気のAKB48グループの翻訳だが、王社長は徐々にオリジナル曲を導入している。
・王社長がエンターテインメントのビジネスを学んだのは日本のゲーム企業・コナミで働き、自身で9you.comというオンラインゲーム会社を起業したことから。
・2018年までに中国の10都市で同じようなガールズ・バンドを立ち上げる計画。
・現在すでにテンセントのQQ動画、楽視で公開中の番組に加えて、SNH48出演の2本の映画と3本のテレビ番組を契約済みで、来年公開予定。
・STAR48の昨年の売上高は3,000万人民元(=約6億円)を超え、来年は3億人民元(=約60億円)に達する見込み。
・現在の売上高の70%は伝統的な収入源、CDやチケット、グッズ売上からだが、来年はコンサートのオンライン中継でのデジタルの花束などを販売する、eコマースに注力する。
・王社長いわく「ファンはプロセスに参加することに熱心で、当社のビジネスモデルは単に観客でいることではなく、オンラインの活動に参加することにある」
・ファンが自分の好きな曲、好きなメンバーに投票した結果が、メンバーのキャリアや給与に反映される。
・もっとも人気のメンバーは月収5万人民元(=約100万円)、新人研修生は約4,000人民元(=約8万円)。
・ファンは定期的に「握手会」に参加、楽曲を購入することで好きなアイドルと10秒間の握手ができる。
・現在ファンの大多数は若い男性、30歳以上は15%しかいないが、王社長は健全なイメージと若さを強調してより広い年齢層と女性にもアピールしたいと語っている。
・China Market Research GroupのJames Roy氏は、SNH48のようなグループの成長は、中国の消費者が可処分所得をエンターテインメントやライフスタイルにより多く費やすようになっているため。
・結論:119人のメンバーのSNH48を運営しているベンチャー企業は数億ドルと評価されている。

…といった内容の記事。純粋にビジネスとしてのSNH48だけを取り上げていて、政治的なことが何も書かれていないのが良い。

写真は転載しないが、五期生が同じブルーのTシャツを着て、宿舎「生活センター」で食事しているところや、レッスンしているところも撮影されている。

五期生の集団生活の様子はSNH48運営はレポートしてくれないので、こういう写真はありがたい。