AKB48横山由依、川本紗矢、向井地美音、加藤玲奈、木﨑ゆりあ上海入りの備忘録(2016/07/29分)

記録として、2016/07/29(金)夜から上海入りしたAKB48メンバーの写真を、中国ツイッター(新浪微博)の上海東方明珠(オリエンタルパールタワー)公式アカウントからご紹介。

(※当ブログの記事は、いちばん重要なことは、後のほうに書いてあることが多いです(汗))

ツイートの内容は…

「【秘密のゲスト】オリエンタルパール・クルーズ船2号が「ヲタクの女神」5人をゲット、AKB48の横山由依、川本紗矢、向井地美音、加藤玲奈、木﨑ゆりあが、今夜の”輝かしい夜”の星となってきらめいてます。そしてパールタワーも彼女たちの後ろでいつもと変わらずきらめいて目を奪ってるでしょ?メンバーたちは実物を見ると本当に小さくてかわいくて、カワイイね~。メンバーのみなさんこれからもパールタワーに遊びに来てね。ふと振り返るとあなたの男性スターや女性スターに偶然会えるかもしれないよ」(東方明珠公式アカウント)

このツイートに貼られている他の高画質写真は、AKB48運営に叱られるといけないので転載しません。

予定されていた入山杏奈は、どうやら今回上海入りできなかったようです。

どうやらこの5名は、オリエンタルパールタワーの運営するクルーズ船で開かれたパーティー「璀璨之夜」に招待されたようです。

また、中国のソフトウェア開発最大手「360」のオンラインゲーム『武極天下』のイベントにも参加していたようです。

先日ここでもご紹介したように、本日2016/07/30(土)も、AKB48の5名は上海世界博センターで開催される、同社「360」のゲーム大賞授賞式に参加します。

また、AKB48の5人は中投中財基金管理公司のイベントにも2016/07/29(金)夜に参加した模様。

いよいよAKSが中投中財基金管理公司と新会社を設立するとのこと。

AKSがこの中投中財基金管理公司と酷酷音楽(酷狗音楽、酷我音楽)と提携して、中国市場に進出する話は、日本の二次元文化ニュースサイト「和邪社」で。2016/04/23にすでに報じられていたようです。(筆者は全くフォローしていませんでした。和邪社サイトを見るのも久しぶり)

『AKB48は再度中国市場の獲得のチャンスを求めて、酷酷音楽とAKSが全方位の提携戦略を展開』 (和邪社 2016/04/23)

ちなみに中国語で「酷」とは「cool カッコいい」の意味。

この記事の中で、AKS社長・吉成夏子氏は次のように述べたとあります。

「今回の提携戦略のパートナーは、私たちが中国のさまざまな文化メディア組織を深く調査した上で最終的に選択したものです。私たちの提携戦略パートナーはAKB48プランドのプロモーションと中国本土化に対して、比較にならないリソースとチャンネルを持っています。AKSは日本およびアジアのその他の数か国の経営で十分成功しており、AKB48が正式に中国に進出することを非常に期待しています。私たちはAKSのスター育成経験を活かして、中国の国情と組合せ、近い将来必ず中国市場に’経済の奇跡’を創造します」

なお、中投中財基金管理公司は2013/10/12に設立されたばかりの投資ファンドで、規模は5,000万人民元(約8億円)。

一昨日2016/07/28には、合肥市で国技ホールディングスと共同で、医薬品、インターネット、新素材、新エネルギー、AIなどのための、50億人民元のマザーファンドを設立したというニュースあり。

今回AKB48メンバーが上海入りした最大の目的は、この新会社発表会だったのではないか、という現地ファンの意見もあります。

ここからは筆者の意見ですが、48系グループの本質は「会いにいけるアイドル」であることに変わりありません。

中国は法規制の関係で、経済特区以外は、必ず中国国内の企業と合資でなければ、海外企業は会社を設立できないので、今回AKSが中国のファンドと提携したこと自体にあまり意味はありません。

また、ソフトウェア開発最大手「360」は、去年すでにSNH48がイメージキャラクターを担当しており、48系グループとコラボしても、とくに目新しさはありません。

問題は、中国国内でAKB48が「会いにいけるアイドル」として業務展開できるかどうかでしょう。

たとえば中国当局から許可が下りたと仮定して、年に数回、中国国内で大型コンサートを開き、あとは正規版のCDやグッズのネット販売というだけで、現地のAKB48ファンが満足するかどうか。

そして、そもそもSNH48が結成から3年以上たっても、まだ中国エンタメ界ではマイナーな存在であるように、中国には日本式の「育成型」女性アイドルグループのファン層は非常に少ないわけです。

仮にAKB48が、いま中国にいる非常に数が少ないAKB48ファンから、さらにファン層を拡大するには、まず、日本式の「育成型」女性アイドルグループというものを、一般の中国の若者に理解してもらう必要があります。

そしてそれをやってきたのがSNH48なわけですが、メンバーが全員中国人で、中国国内で毎週定期公演を行って、中国のメディア露出もめいっぱい増やしても、まだ中国のエンタメ業界ではマイナーな存在です。

そういう現実があるにもかかわらず、日本からの「遠隔操作」で、中国国内に日本式の「育成型」女性アイドルグループのファン層が一気に増えて’経済の奇跡’が創り出せるという考えは、かなり非現実的と言わざるをえません。

まして中投中財基金管理公司との提携から、今回の新会社設立まで、3か月かかっているわけで、日本企業にありがちな動きの遅さです。中国企業の事業展開スピードに追従できていないようです。

しかも新会社設立のセレモニーのために、上海に派遣したメンバーがたった5人。AKB48ファンではない中国人にとって、総監督という横山由依のポジションも効果はありません。

やはりSNH48グループを活かしたほうが、AKSにとっては得策だったはずです。

たとえば同じ上海には、元モーニング娘。のリンリンがプロデュースしている、日本式「育成系」女性アイドルグループ「idol school」がいます。もちろんSNH48より歴史が浅いです。

現在、三期生募集中ですが、最近、オリジナル新公演の作曲家として、AKB48に楽曲提供しているハイキックエンタテインメント所属の作曲家を迎えています。

『重力シンパシー』など作曲の原田ナオ、『イビサガール』など作曲のフジノタカフミ、『サイレントマジョリティー』など編曲の久下真音、『ファースト・ラビット』など作曲の楊慶豪の4名です。

当然、中国人メンバーが、中国国内で定期公演を行うという「会いにいけるアイドル」スタイルです。

「idol school」の知名度はSNH48に比べるとまだまだですが、SNH48だって、中国エンタメ界の中では知名度はまだまだです。

こうした草の根的な「育成系」アイドルグループはすべて、日本式アイドルグループを発展させることと、中国の国情のはざまで苦労しているわけです。

AKSがその現実を分かっているのかどうか、やや心配です。