SNH48一期生ダイモン(戴萌)・momo(莫寒)入団4年目の対談

中国動画サイトの一つ「LeTV 楽視」(最近はスマホから自動運転の電気自動車の製造にまで事業を広げている企業)が、SNH48一期生チームSIIダイモン(戴萌)とmomo(莫寒)の初対談動画を制作した。

なぜか場所は北京BEJ48の星夢劇院(北京市朝陽区のユータウン・ショッピングモール)。

字幕をつけている時間がない(というよりその時間があれば他のニュースをお伝えしたい)ので、以下、対談の主な内容だけ日本語試訳する。


ダイモン:一期生が入団してからまだ三年だと思ってたのに、知り合って四年目になるなんて思わなかった。

momo:ここ(SNH48)ではいろいろ消耗したね。

ダイモン:「老いの涙」が流れ出すよ。

momo:四年って、まるでちょっと夢を見てるような感じ。四年も今まで頑張ってきた。

ダイモン:三回も総選挙に参加したし。

momo:あの頃は自分がまるでアイドルになった感覚がなかったみたい。

ダイモン:しかもあの頃は列車で出かけることが多かったよね。高速鉄道で。去年か一昨年、チームSIIのライブツアーで北京にも行って、北京で小さな劇場を借りて、それで高速鉄道で行った。

ダイモン:あの頃、一曲目の『長い光』が「shining shining」って流れ出すと、客席は「ヘイ ヘイ」って、すごく盛り下がってる感じで。

(訳注:SNH48が上演した『恋愛禁止条例』は「条例」という言葉が当局との関係で使えないため「長い光」の中国語訳『永恒之光』という名前の公演で上演された)

ダイモン:『SNH参上』(訳注:原曲タイトルは『AKB参上!』)になると、めったになかったけど、後ろの方でヲタ芸をするファンの人もいたよね。

momo:私が覚えてるのは、あの頃一つ習慣があって、毎回公演が始まる前に舞台後ろの扉の隙間から、観客が何人いるかのぞき見してたの。

二人:そう!!

momo:客席に何人いるか。

ダイモン:あの頃は、立ち席、赤色の席、青色の席があって、青色の席、赤色の席だっけ?とにかく後ろの方は誰もいなくて。

momo:横の方にいて何も気にしないふりをして、「今日は満席?」って聞いて。

ダイモン:そう毎回見てたよね。あの頃は本当にファンの人がほとんど誰もいなくて、応援しにきてくれる人は数人のファンだけで。まだはっきり覚えてるのは、私の応援ボードを二枚、客席で持ち上げてくれてて、すごく得意な気持ちだった。あらら、私は応援ボードがあるのに、みんなのはないね、って。

momo:それで急に思い出したけど、今は空港に行くとファンの人が写真を撮ってくれるよね。ファンの人が私にメッセージをくれて、それを読んですごく辛かったの。そのファンの人は中国ツイッター(新浪微博)で私に@でメンションをくれて、「今はmomo(莫寒)に写真をたくさん撮ってあげたい。以前は君のファン撮影写真を探しても見つからなかったから。他の人が撮った写真の中にmomo(莫寒)がいないか探すしかなかったから」って。それを読んだときすごく悲しくなった。

ダイモン:前はファンが写真を撮ってくれることも何もなかったから、化粧もしなかったけど、今は

momo:良いイメージを見せなきゃと思って

ダイモン:みんなに毎日元気満々なイメージの私を見せなきゃって思って。それで、今はファンの方も多くなったよね。

momo:だから朝すごく早く起きて化粧しなきゃいけない。

ダイモン:そうそう、あなた今日七時過ぎに起きるって言ったよね。私は六時過ぎには起きてたのに。

momo:もう一つ変わったのは、ファンのみんなとの掛け合いが多くなったこと。以前いちばん怖かったのは、司会者の人に「君たちのファンはどこにいるの?」って聞かれることだった。

ダイモン:そう司会の人が「君たちのファンの歓声を聞かせてくれない?」って。

momo:そしたらシーンって静まり返って。

ダイモン:今は、私たちのファンのみんなのパワーがすごくなって。

momo:すごいよね。どこへ行ってもファンのみんなに会えるし

ダイモン:あの「アジア新曲ランキング」の時も、映像の中であのコールが聞こえたよ。「リー!ユー!チー!」(訳注:マオマオ(李宇琪)の名前)私は自宅で寝転がってオンライン生放送を見てたけど、すごい!って思った。

ダイモン:それからよく覚えてるのは、チームNIIのメンバーが入団したとき、出かけていって宣伝のチラシを配ったんだよね。雨が降ってて。雨のなか、チラシを配ってたのが、今でもすごく印象に残ってる。それで、追い出されたんだよね。商店街の入口から追い出されて、リサ(陸婷)が警備員に追い出されて泣き出したんだよ。もうあのときの気持は思い出せないけど、いま思い出してみたら、人の不幸を見て喜んでたかも。だって今のリサ(陸婷)って、すごく迫力があって堂々としてる人でしょ。

momo:たぶん誰もがけっこう辛いことを経験してるんだよ。

ダイモン:あの頃の経験があるから、今はずっと幸せなんだよね。

momo:しかもあの頃の話だけど、小さなことでも自嘲してた。例えば出かけてるとき誰かに、仕事は何してるの?って聞かれて、私たちはダンスグループですって答えたり。

ダイモン:しかも全然ネガティブな自嘲じゃなくって、ポジティブな自嘲で。

ダイモン:あの頃実は、三年でダメになると思った。

momo:三年目の頭に、本当にダメになると思った。冗談じゃなくて。

ダイモン:三年っていえば、あの頃私、契約期間がすごく長くない?って思ってて(訳注:SNH48グループメンバーの契約期間は8年間)、「考えてみりゃ8年も続くわけないね。いいや、三年したらつぶれるし」って思ってて。そしたら四年も続いてるし。

momo:私たち話しちゃいけないこと話してるよ。それでほんとうにいいの?(笑)

ダイモン:しかもますます景気が良くなってるし。

ダイモン:初公演のとき。

momo:そう必ず思い出すのは初公演だよね。

ダイモン:初公演まで半年もなくなったとき、初公演に出られる、初公演の選抜16人に入れることになって、満足だった。あのとき代役じゃなかったから。そう、代役だったときは

momo:代役にも春が来るんだよ。

ダイモン:今は代役の春夏秋冬。

momo:私たちやっと春が来て芽が出た。

ダイモン:一歩一歩這い上がっていくのは大変だよ。

momo:春が来て実がなるといいねって。

ダイモン:いい結果が出てほしいって。

ダイモン:(第三回総選挙)TOP16のライブツアーの最初の場所は北京で

momo:大事なポイントはちょっと本当に人気が出たかもっていう錯覚を味わえたこと。

ダイモン:そう、人気が出すぎっていう錯覚。今日の(北京の)空港は大混雑で、私が二歩歩くとファンの人がまた前に回ってきて。

momo:動物園のパンダみたいに人がいっぱい取り囲んで見てるみたいな。

ダイモン:SNH48が本当にますます人気者になったって思った。総選挙が終わった後、さらに人気が出た感じ。総選挙後の握手会で、上海世界博会場に行列が出来てたあの感覚。

momo:もともと何事もないと思ってたのにね。結果的に本当に、長時間握手してた。

ダイモン:一日中握手してた。

momo:しかも今年は急に勢いが出たよね。

ダイモン:去年はまだ何も注目されてなかった感じで

momo:ちょっと怖かった。

ダイモン:去年コンサートを開いたとき、友だちに見に来てって頼んでも来てくれなかった。チケットがあるから来てって言ったのに。でも今年はお姉さんと旦那さんが私たちのコンサートに来たいって言ってくれたのに、ごめんなさい、私たち人気が出すぎて、チケットがないの、って。いつか北京の「鳥の巣」スタジアムでコンサートをしたら、本当に中国トップワンのアイドルグループだよ。

ダイモン:テレビ番組に出始めたときは言われるがままって気持ちで、一言でも言い間違えないか怖がって、何も言えないし、自分を表現しようと思わなかった。みんな同じような感じで。

momo:今でも怖いよ。

ダイモン:でも今テレビ番組に出ると、少なくともみんな、衛星テレビもネット番組も含めて、そういう番組は全員に自分を表現するチャンスをくれるよね。彼女たち48系の萌えっ娘たちだ、とかいうんじゃなくて。今はSNHだけじゃなくて、北京BEJも、広州GNZもあるし。まだ瀋陽SHYもできるし。みんな新鮮で初々しい娘たちだよね。

momo:私たちは自分たちの長所を見つけないと。

ダイモン:自分の長所を活かして立ち位置を見つけないとダメ。あんなにいろいろやってきて、四年も経つんだから。手探りでつかんだものがあるし。

momo:私たち今は自分たちの立ち位置を見つけた先輩って言えるよね。後輩たちはゆっくり成長して自分の道を発掘してほしい。

ダイモン:自分に合った立ち位置を見つけ出せば成長できる。でないと、ずっと手探りのままだと、ぼうっとした状態になっちゃうよね。

momo:今年の総選挙はどんな成長があったかな。

ダイモン:今年はチームNIIが9人選抜に入ったけど、私たちも5人入った。

momo:でも私たち人数が多いよ。

ダイモン:SNH48でいちばん人数が多いチームだよね。拍手、拍手。

momo:大変だ、怖いよぉ。

ダイモン:私今年は第12位で、去年より進歩した。やっぱりすごくホッとした。

momo:自分でいい目標を立てるってことだよね。

ダイモン:来年の目標は?今年が第6位でしょ。来年は第1位!ハハハ。

momo:自分でそんなこと言えないよ。

ダイモン:夢はまだある。

momo:万が一かなったら。

ダイモン:かなうかどうか知らないけど。

momo:夢で一杯の心を持たないと。

ダイモン:そうそう、積極的に向上しようっているポジティブな心。私は今年12位だったから来年は8位。

momo:どうして7位じゃないの。どうして?

ダイモン:だって神7ってすごく入るのが難しい領域でしょ。

momo:本当に怖いよね。

ダイモン:神7まで行くと人気が量から質に変わる。

momo:違う違う、私はまだ量が変わってる最中だから。

ダイモン:あなたはもう質が変わり始めてるって。来年は質がさらに変わるよ。

momo:私たちが本当にもっと人気が出るのをじっくり待って、もっとたくさんの人が私たちを知って、私たちグループの人数ももっと増えて、そしたら人に、私はアイドルだって言える。みんながアイドルの意味を分かってくれるから。

ダイモン:アイドルとは何か。アイドルとはSNH48。そうなった時がすごいよ。勝ちだよね。そう、実はアイドルをやるって何をすればいいんだろうね。私たちが今発展している方向は、バラエティーとか、ドラマ・映画とか、地域のイベントとか、自転車の日に招待されたりとか。地元の虹口区のイベントだったよね。

momo:要するにどこにでも私たちがいるってこと。

ダイモン:世の中全部が、どこへ行ってもどの舞台にもSNHがいるって感じ。バラエティー、演技、司会、歌。

momo:漫才も

ダイモン:あちこちにいる、それから『笑傲江湖』にも。

momo:いろいろ突破しすぎだよ。

ダイモン:SNHに入ったときは思いもしなかった。歌とダンスだけだと思ってた。今みたいに多芸多才になるとは思わなかった。

momo:出来ないことってなんだろう。何もないよね。

ダイモン:進歩の精神、成長の精神こそ、私たちがやってること。

momo:育成系。

ダイモン:育成系はやっぱり魅力的だよね。

momo:空気がSNH48の香りでいっぱいになって。

ダイモン:今年、北京、広州、上海とライブツアーをやったでしょ。来年はアメリカ、イギリス、ヨーロッパツアー。ハハハ。もしそうなったら本当に、あの人たちすごい人気ってことになる。

momo:私たち今は飛行機で一日で一か所だけど、次は一週間で一か所とか。

ダイモン:次は別の国に飛行機で行く。今日はヨーロッパ、明日は北米。

momo:その後はワールドツアー。

ダイモン:うわぁ。来年にはTOP16は南極にMV撮影に行くかもね。

momo:とにかく私は私たちのファンでなきゃいけないってことはないと思う。たとえ通りすがりの人でも

ダイモン:私たちのことを知ってもらえれば、私たちやっぱりイケてるって思える。深く理解して、私たちの気持ちを知ってもらいたいよね。もし外の人たちがそういうふうに私たちを見てくれればいいね。

ダイモン:あなたが入団したばかりのとき、私を見て第一印象は今と比べてどうだった?

momo:最初に会ったときはすごく怖かった。

ダイモン:どうして?

momo:すごく「社会」だったから。(訳注:「社会」は最近SNH48メンバーとファンの間のスラングでヤクザっぽいという意味)

ダイモン:彼女何度も私の事「社会」の若い女っていうのよ。

momo:違うって。

ダイモン:うっかり「社会」の若い女って言っちゃうでしょ。

momo:違うよ。今はそんなに「社会」だと思わない。入ったばかりのとき、あなたが本当にすごく…

ダイモン:夜の店に入り浸ってるような?私は誓って夜の店に行ったことはありません。

momo:ネットで人気のモデルさん。

ダイモン:スタイルがそんな感じだったってことでしょ。

momo:そう。

ダイモン:スタイルが良いから仕方ないわ。

momo:なんで今「当時は今より鼻息が荒かったから」って言わなかったんだろ。でもあとですごく正直な人だって分かって。すごく正直。それからすごく…

ダイモン:私のこと好き?

momo:キライ。

ダイモン:ほら、ウソをついているとき、目が45度の方向を見るよ。

momo:ほんと?私そうなってる?

ダイモン:そうだよ。

momo:グループの中でいちばん頼りになる人なら、あなたを選ぶ。

ダイモン:そう?

momo:そう?って、そう答えるなんてびっくり。

ダイモン:そうそう。私っていちばん頼りになる人。彼女は人妻一号。

momo:あなたとっても頼りになる。言ったことは必ずやりとげるし。目標があればしっかり努力するし。

ダイモン:それは、そのとおりだね。

momo:私なんであなたがそんなに面の皮が厚い人だって気づかなかったのかしら。

ダイモン:そうだよ。目の前の人が正しく褒めてくれたら受け入れるよ。謙虚に受け入れます。

momo:あなたってすごく謙虚。

ダイモン:私があなたに初めてあったとき、私より年上だと思わなかった。

momo:今でも私があなたより年上だと思ってる人はいないよ、きっと。

ダイモン:そう、この人ってズルいよね。毎日そうやって若いフリして。

momo:これは私って人が少女気質だからでしょ。

ダイモン:すごく怒鳴ってやりたい。

momo:その長髪を短く切ってみてよ。そしたら私よりもっと年上に見えるよ。

ダイモン:泣きたいよ。私は成熟した姐御路線なの。

momo:私は知性派。私も成熟派だよ。

ダイモン:当時の第一印象は、すごく学生っぽい人ってこと。

momo:私は今でも学生っぽいよ。(訳注:momoは大学を退学してSNH48に専念している)

ダイモン:守ってくれる人をとても必要としてる人だと思った。

momo:その後私がこんなに気の強い人だってわかったでしょ。

ダイモン:実はそうじゃないでしょ。それでもいいよ。実は外面は弱々しいし、内心も

momo:実は私は女の子。

ダイモン:そう。中身も外見も女の子。でも何か事に当たるときは、何か責任を負わなきゃいけないときは、強くなる。みんなを守るために立ち上がる。私やっぱりすごく感動した。

momo:ホント?

ダイモン:うん。すごく感動した。当時は上海まで抱っこして来て、知人もなければ土地も不案内だから、私がしっかり手をつないでなきゃって感じ。今はもう必要ないけど。今はもう深く理解してるけど。momoは誰か迷子になってもmomoは迷子にならない、これが事実。

momo:もしもいつか私が迷子になったらどうするの。

ダイモン:まずありえない。

momo:私いま疑ってることがあるんだけど、もし私が本当に迷子になったら

ダイモン:みんなmomoが迷子になるわけないって言うよ。

momo:誰もかまってくれないわけだ。

ダイモン:みんなmomoが自分で戻ってくるまで待とう、って。誰も探しに行かないから。

momo:それじゃ私が災難にあうリスクが大きすぎるじゃない。

ダイモン:大丈夫。大丈夫だから。違うって、私信じられないの。あなたがそんなこと言うなんてでたらめだと思う。momoは迷子になるわけない。

ダイモン:とにかく、四年いっしょにいるよね。

momo:大風と大波って、波風なんて見たことないよ。

ダイモン:お互いいっしょにたくさんのことを経験したよね。