広州GNZ48チームGハナちゃん(謝蕾蕾)ネタが続いて申し訳ない。
2017/12/02(土)のハナちゃんの誕生日記念公演(いわゆる生誕祭)で、同じ上海SNH48五期生としてデビューし、広州に移籍したKiko(李沁潔)が彼女に手紙を読み上げたとき、ハナちゃんが文字どおり声を上げて泣き崩れた。
そのときの動画はこちら。
筆者は例によって中国のニコニコ動画クローンサイト「ビリビリ動画」で生放送を見ていたが、ヒアリング力がないので、流れてくる現地ファンの「作文のテストなら満点」「こっちも泣き崩れた」といったコメントで、どんなすごい手紙なんだろうと気になっていた。
ハナちゃん応援会の中国ツイッター(新浪微博)アカウントを検索すれば、誰かが文字起こししてるだろうと思ったら、やはり見つかった。現地ファンの文字起こし全文はこちら。
以下、日本語試訳する。
誕生日おめでとう、これは私があなたに書いた三度目の手紙です。一度目は上手く書けず自分で破り捨てました。二度目は学校で、宿題と一緒に落としてしまいました。今回はあなたに読んでもらえることを願っています。
これは私たちが出逢ってから三度目のあなたの誕生日で、時間は本当に花火のように瞬く間に消え去ってしまいます。気づかぬうちに、私たちは知り合ってまる三年になりました。
あの日あなたが突然私にWeChatのメッセージを送って、いつ戻ってくるのかたずねて、会いたいと言ってくれた時、驚いたことに、私たちが知り合って三年、これほど長いあいだ離れているのは初めてだと気付きました。
三年ってどういうものなんでしょう。16歳から19歳まで?普通の学生なら高校時代の終わり?でもそんなに簡単にひとことで言えない気がします。
この三年、私たちは見知らぬどうしから、よく知っている間柄に、冷淡に向かい合う関係から、同じ布団にくるまって胸の内を語り合う仲になりました。
手をつなぎながら通りを歩いて火鍋を食べに行ったり、ひざを抱えて床にうずくまりながら夜遅くまで語り合ったり。
でもこの三年の最後の六分の一、ずっといっしょにいた私たちは、離ればなれでした。(訳注:学業のため)
最終的に私たちはお互いが見えない場所で、気づかないうちに成長し、ごく短い間に、相手が少しよそよそしく見え、少しだけ大人になったように見えました。
以前の幼稚なこだわりを振り払って、じつは私とあなたは本当は少しテンポが合わなかったと認めざるを得ません。
あなたは尽きることがない少女の心と好奇心をもち、目新しいものが好きで、にぎやかなことが好きで、ファッションとトレンドを追いかけて、グループの中でいつも親友がいて、明るくて元気です。
でも私は退屈なオタクで、人生最大の目標はベッドの上で死ぬほど退屈に過ごすこと。毎日自分だけハイな気分にひたって、無表情な顔で少しも元気さを感じ取れない。
完全に反対の私たちがどうしてテンポが合うでしょう?
私はときどき考えます。もしあのとき、私の言ったひとことがジョークでなければ、あのときまだ内向的だったあなたは、お高くとまって冷たい感じで付き合いづらく見える私に、絶対に自分から話しかけなかったでしょ。
もしそうだったら、私たちは今たぶん同じチームのメンバーになっていなかったでしょう。
(訳注:上海SNH48五期生は上海SNH48に残る組、北京BEJ48立ち上げ組、広州GNZ48立ち上げ組の3つに組み分けされたが、それ以前のことを言っている)
正直に言えば、最初があなたでなければ、私は広州に来るのではなく、たぶん段藝璇について北京に行ったでしょう。でも私は広州に来ました。今まで後悔したことはありません。
(訳注:いーしゃん(段藝璇)もSNH48五期生で、今は北京BEJ48チームBキャプテン)
でも、たとえあなたとテンポが決して合わなくても、私はあなたが私にとって特別な存在だということを認めざるを得ません。
私たちはいちばん美しく、いちばん未熟な時期に出逢い、ともに肩を並べて私たちのいちばん気まずくて、いちばん熱血少年の軽はずみな時期を過ごしました。
あなたは私の恥ずかしくてたまらないところも知っているし、私が力の限り叫んだことも知っているし、ヒステリックなところも知っています。
私が自分のことを、無様なボロ犬みたいに砂浜に腹ばいになって、前からも後ろからも波に打たれてなんとか命をつないでいるようだと思っていたとき、あなたは動揺せず、そのつど私に勇気と頑張りつづける理由を与えてくれました。
あなたはいつもそうでした。まるでダイヤモンドのように、私の目の前でキラキラと輝いています。
でもダイヤモンドの硬度は10だけれどあなたの硬度は2しかなく、壊れやすさはガラスと変わりません。あなたはあらゆる困難に立ち向かうことを恐れないけれど、いつも自分ひとりで苦しい思いをしているのを、私は知っています。
あなたも普通の女の子で、心配、焦り、不安、傷つくこと、悲しいこともあるでしょう。重くのしかかる期待に持ちこたえられるだろうかと、ひとり不安に思うこともあるでしょう。自分があまり上手くできていないと思って、隠れて黙って涙を流すこともあるでしょう。
少し前、あなたはドラマ撮影に行っていました。みんなあなたのことをとてもうれしく思っていたし、頑張れと思っていました。私も同じでした。
でも私は分かっていました。先輩たちやスタッフがどんなに親切で頼りになっても、あなたはあそこで自分しか頼れないときは、孤独で誰も助けてくれないと感じていたでしょ?
演技の経験がなく、養成所出身でもないあなたは、撮影チームの中で出会った困難を解決できるだろうか?また自分の中で葛藤した後、いら立って泣いているんじゃないか?もしあなたが仕事が終わったあと隠れてこっそり泣いているんだとしたら、誰かに見つかるんじゃないか?
あの頃の天気は急に寒くなったり暑くなったり、雨が降ったり、不注意で風邪をひいたら忘れず自分で薬を飲んでいるだろうか?
いま考えれば、すべておかしいと思えます。きっちり数えれば、あなたは私より2か月年上なのに、私はいつもお母さんみたいにあなたを心配せずにいられません。明らかにもう子供じゃないのに。
ビンの中の砂がゆっくり流れ去り、心の中に落ちるにしたがって、時間は真珠のように貴重なものに変わっていきます。
私たちがいっしょに冗談を言いあったり、ケンカをしたり、私たちの関係はいつも、どちらがどちらの言うことを聞いて、どちらがどちらに寄りかかり、どちらがどちらを頼りにしているのか、はっきりと言えない関係でした。
あなたは何かあれば、いつも私を思い出してくれていい。私はうれしい時も困難な時も、最初に思い出すのはあなたです。
レイレイ(蕾蕾)、私はあなたといちばんテンポが合う人ではないかもしれません。あなたにいちばん優しくしてあげられる人ではないかもしれません。
あなたのそばで同じような風景を見られる人ではないかもしれません。あなたのそばでバカ騒ぎできる人ではないかもしれません。ずっとあなたの味方でいられる人ではないかもしれません。
でもあなたが泣きたいと思うとき、誰かを罵りたいと思うとき、誰かを恨みたいと思うとき、単純に誰かにちょっとグチを言いたいと思ったときは、大丈夫、振り返れば私はあなたの後ろにずっといます。
私は目をふさいで、耳をふさいで、自分が何も知らないようなふりをするから、私のもとで思い切り泣いてください。思い切り騒いでください。思い切り罵ってください。どちらにしてもあなたは私の中で、とっくに言葉では表せない人になっているから。
あなたが罵り終えて、泣き終えて、恨み終わったら、あなたは万丈の光の中へもどってください。あの舞台の上へもどってください。そうすればあなたはやっぱり、あの無敵の笑顔をした、ファンも私も、いちばん好きなレイレイ(蕾蕾)だから。
私は「謝大埋」のお兄さんでもかまわないし、「謝ハナちゃん」のお母さんでもかまわないし、「謝坊っちゃん」のフィアンセでもかまわないし、「スケベ謝」の元ガールフレンドでもかまわない。でも出来ることなら、私は謝蕾蕾の親友でいたいと願っています。
(訳注:「謝大埋」「謝哈娜」「謝少」「謝癡漢」はすべて謝蕾蕾のあだ名)
お誕生日おめでとう、19歳、これからも輝き続けてください。
広州から1000kmあまり離れた場所から、この一通の手紙を書いたあなたの友人、李沁潔より。
2017年12月1日。