上海SNH48初のオリジナルミュージカル『向陽的星光』人物相関図公開

上海SNH48グループ初の試み、オリジナルミュージカル『THE SUNNY STAR』が明日2017/12/08初日だが、登場人物相関図が発表された。

当然だが、中国語タイトル『向陽的星光(陽の差す星)』にあるように、主役は「向陽」と「星辰」。

「向陽」は三期生グーグー(郝婉晴)、四期生炭酸(張丹三)が交代で演じる。

「星辰」は三期生ナナコ(張昕)、Yoko(張怡)、アキちゃん(劉增艷)の3人が交代で。

相関図とはいいつつ、人物どうしの関係についてまともなことはほとんど書かれていない(汗)。

「向陽」と「星辰」はライバルなのか、カップリングなのか不明。

「玫瑰(バラ)」は「紫藤劇院」のエレガントなトップシンガーで、やや大人の役柄。

「喬木」は海外からもどって来たイケメン舞台監督。

「蘭蘭」「柳葉」「阿梅」「馨兒」の4人は謎のグループ、らしい。

「花経理」は謎の経歴をもつ劇場支配人。かつては上海灘の有名劇場で一世を風靡した大物舞台女性俳優だった。

「藍玲」は「玫瑰」と瓜二つ、実際みらい(蒋芸)とハムスター(嚴佼君)はダブルキャストになっているがいったい何者なのか?

「小楓」は単にかわいい男の子という以外に何の説明もなし。

関連図を紹介するツイートは下図。

SNH48初のオリジナルミュージカル『向陽的星光』は(2017年)12月8日初日を迎えます。ちょっと緊張しますね。やっぱりいつもより正装で観に行かなきゃいけない?舞台上で音楽が鳴ったらコールする?コールするときは「超絶かわいい花経理」とか?

そういうことを考える前に、それぞれのキャストについて、「紫藤劇場」の舞台と舞台裏について少しだけこのツイートで披露。「紫藤劇場」の人物相関図をだんだんと完成していきます。

じゃあ「紫藤劇場」で、これら登場人物の間にはどういう関係があるんでしょうか?いまはいっしょに予測してみましょう。あなたの答えはネタバレしたみたいに正確かも。

うむむ。劇場に来たオタクの皆さんが、メンバーにコールしていいのかどうか微妙なツイート。

以下は、筆者個人の勝手な妄想によるシナリオ(笑)。

海外からもどった「喬木」は、海外の劇場での経験をもとに、新人女性俳優「星辰」と実力派歌手「玫瑰」を二本柱にした新作ミュージカルで紫藤劇場の人気を押し上げようとする。

「喬木」は天賦の才能をもつ新人女性俳優「星辰」を主役にしようとするが、劇場支配人「花経理」は実力派「玫瑰」にかつての自分自身を見て、主役へ推そうとする。

そこに「花経理」と「喬木」の間に微妙な確執がうまれるが、「花経理」は「喬木」の舞台監督としての才能がなければ劇場が成り立たないと分かっている。

「花経理」と「喬木」は劇団員の「蘭蘭」「柳葉」「阿梅」「馨兒」と同じ脇役を募集して、ふつうの少女を集めた簡単なオーディションをする。

ところがその脇役のオーディションに、驚くべき可能性を秘めた少女「向陽」が現れる。

「喬木」は方針を変更、新作ミュージカルの初日まで「向陽」「星辰」の二人に主役の座を競わせることに決める。『ガラスの仮面』的な感じで(笑)。

実力派「玫瑰」は「向陽」が現れたことで、主役の地位を失うことをおそれ始める。

「花経理」も「向陽」に傾き始めた「喬木」との対立がさらに深まり、「玫瑰」と組んで「玫瑰」に先輩女性俳優として「向陽」に苛烈な指導をすることで、舞台をあきらめさせようとする。

「花経理」と「玫瑰」は「蘭蘭」「柳葉」「阿梅」「馨兒」の脇役たちに、将来、主役のチャンスを与えるとかたって味方につけ、まず「星辰」を主役にすることで「向陽」を蹴落とす画策を始める。

脇役の女性俳優たちも本来脇役のはずの「向陽」が突然ヒロインの候補になったことに嫉妬を覚えていた。

「玫瑰」は脇役の女性俳優たちとともに、「向陽」に演技の基礎がないことを厳しく叱責し始める。

そんな状況でも舞台監督の「喬木」は初志を曲げず、「向陽」と「星辰」に厳しくも的確な指導をし、二人のライバル心に火をつける。

「星辰」は「玫瑰」や脇役の女性俳優たちが突然「向陽」を叱責し始めたことを不審に思い、ひそかにスタッフの「小楓」に「花経理」の情報をさぐらせる。

その結果「花経理」と「玫瑰」が組んで自分をヒロインにするように見せかけ、「向陽」を排除した後で「玫瑰」を主役にする画策していたと知る。

そして「花経理」と「喬木」の間に、かつてから根深い確執があったことが明らかになる。

「喬木」が海外へ演劇を学ぶために渡航する前、まだ上海にいたころのこと。

「花経理」は当時新人監督だった「喬木」が、実力派女性俳優をメインに据えた演劇ではなく、新人を積極的に登用して育成する新機軸を打ち出したことに反感を覚えていた。

そして海外からもどって来た「喬木」が、新人女性俳優の「星辰」はおろか、まったくの素人である少女「向陽」までを主役候補にしようとしていることに、内心、激怒していたのだ。

その「花経理」と「喬木」の過去をを知った「星辰」は、「花経理」のもつ伝統的な考え方で、自分自身の地位も実力は女性俳優「玫瑰」によって脅かされていることを知る。

「星辰」はいまや「向陽」との競争に注力し、「向陽」に勝つことでしか、「玫瑰」からトップの地位を奪えないことを知る。

ところが、思わぬことから「花経理」の策略がゆらぎはじめる。

「花経理」と密かに組んでいたはずの「玫瑰」は、自身が実力派であるがゆえに、厳しいレッスンに耐えて努力を続ける「向陽」に、本物の実力が芽生えつつあることに気づいてしまう。

一方「花経理」は自らの策略を確実にするため、劇場予算や資源を「玫瑰」と「星辰」が有利になるように配分、待遇やレッスン場所など、条件を悪くすることで「向陽」を徐々に追いつめていく。

「玫瑰」は「花経理」が自分を優遇するウラに、最終的に「向陽」を排除しようという策略があることを知り、むしろ「喬木」の側に立って「向陽」と「星辰」の競争に協力したいと「喬木」に申し出る。

しかし「喬木」は陰湿な策略を好まない。あくまで「向陽」と「星辰」のフェアな競争で地位を決めると答える。

そこで「玫瑰」は独自の策に出る。

表面上は「花経理」の言うとおりに「向陽」に厳しく当たるふりをしつつ、実際にはその厳しい指導で「向陽」と「星辰」を競争させ、二人を育てるように動き始める。

つまり「花経理」に見せる黒い側面、「喬木」たちに見せる白い側面を、実力派女性俳優ならではの演技で使い分けることで、「花経理」の策略を失敗させ、若手女性俳優「向陽」と「星辰」の二人に舞台のチャンスを与えようとする。

みらい(蔣芸)とハムスター(嚴佼君)に白と黒の2パターンの衣装があるのは、そういう意味だと勝手に解釈してみた(笑)。

そして「星辰」は密偵の「小楓」から、「玫瑰」が「向陽」だけでなく自分に対しても厳しく指導し始めた背景に、「玫瑰」のそのような心変わりがあることを知る。「玫瑰」は自分と「向陽」を「花経理」の陰謀から守ってくれ始めたのだ。

この時点で初めて「星辰」は安心して「向陽」との本気の対決、ヒロインの座をつかむためのフェアな競争に打ち込めると自覚し、「喬木」、「玫瑰」の指導の下、本気のレッスンに集中する。

脇役の女性俳優たちは、自分たちが「花経理」と「玫瑰」に可愛がられているとまだ思い込んでいるが、二人の本気の競争を見るうちに、「玫瑰」と同じように、自分たちのフェアではないやり方に良心が痛み始める。

そしてミュージカルのキャスト決定発表の当日、「喬木」はヒロインを「向陽」と「星辰」のダブルキャストとし、「玫瑰」は自ら第二位のキャストになり、若手女性俳優にチャンスを与えることを全員に告げる。

脇役の女性俳優たちも二人の努力を認め、「喬木」の決定を支持する。

「花経理」はこのとき初めて「玫瑰」さえも自分を裏切り、全員が自分の敵に回っていたことを知る。

激怒した「花経理」は劇場支配人の権限で、紫藤劇場でのミュージカル上演を中止にすると言い出す。

ところが「喬木」やキャストたちは動じない。劇場を使えなくても、どんな場所でも初日までリハーサルを続け、どんな場所でもミュージカルを上演すると言う。

「花経理」は「喬木」たちを紫藤劇場から締め出してしまう。

「花経理」は劇場の事務所で孤独をかみしめつつ、かつて自分が輝いていた舞台を思い出す。

自分がいったい何のために劇場の支配人になったのか。それはかつての自分のように新しい才能を舞台で輝かせたい、そう思ったからではないのか。

そして劇場近くの空き地で、リハーサルをつづける「喬木」たちの姿を目にする。

雨が降る夜も、雨に濡れながら公演を作り上げるためにレッスンする彼らを見て、「花経理」はついに彼らの情熱に動かされる。

「花経理」は大芝居を打つ決心をする。

「花経理」は「喬木」たちに、同じミュージカルを、別のキャスト、別の舞台監督で、紫藤劇場で上演することに決定したと告げる。

「喬木」たちは一瞬驚くが、たとえ屋外の仮設劇場であっても上演する、「花経理」が設備の整った劇場で上演する作品よりも、人を感動させる作品を作って見せると宣言する。「向陽」と「星辰」、脇役の女性俳優たちも「喬木」を支持する。

一方「花経理」はスタッフの「小楓」を使って、「喬木」の最終的な演出プランが書きこまれた脚本の内容を複写させる。

そして「喬木」たちに知られないように、その演出プランを完璧に上演できるよう、紫藤劇場のスタッフに、照明、舞台装置、小道具、音楽をすべて準備させる。

つまり密偵の「小楓」だけが、「花経理」と「喬木」たちが当初対立していたが、「花経理」が「喬木」たちの努力を認め、彼らを支援する考えに変わった、しかし「花経理」はそれを「喬木」たちに隠している事情をすべて知っているのだ。

初日の前日、「喬木」たちは空き地に仮の舞台をしつらえ、ゲネプロを行っていた。

そこへ「花経理」が現れる。

「哀れなあなたたちに、私の集めたキャストたちがいかに素晴らしいか、紫藤劇場のゲネプロを見せてあげるわ」

「喬木」「向陽」「星辰」たちは悔しさをかみしめながらも、紫藤劇場に足を踏み入れると、そこには美しい照明が当たり、装置や小道具が完璧に準備された舞台が輝いていた。

脇役の女性俳優たちは、内心では、その美しい舞台にうらやましさを隠せない。

「喬木」は言う。「さすが素晴らしい舞台です。しかし舞台だけでは芝居はできない。支配人の役者たちを見せて頂きましょう」

すると「花経理」が今まで聞いたことがないような、穏やかで優しい口調で話し始める。

「私はあなたたちのような素晴らしい役者に出会えて幸せです。私の素晴らしいキャストとは、実はあなたたちのことだったんです」

「喬木」たちは唖然とする。

「向陽」:「じゃあこの舞台は何のために?」

「花経理」:「明日の初日に向けて、すぐにゲネプロを始めなさい!!」

そして「喬木」の演出の下、「向陽」「星辰」たちが舞台に立ってゲネプロを始めると、劇場スタッフは「小楓」に複写させた「喬木」の演出プランどおり、完璧に照明、音楽、舞台転換を進めていく。

自分の出番がない間、客席でゲネプロを見つめる「玫瑰」が「花経理」にたずねる。「私たちの演出プランをどうやって仕入れたの?」

「花経理」は客席の隅に座っている「小楓」に目配せをする。「小楓」は気まずそうに頭をかき、「玫瑰」は思わず噴き出す。

深夜までのゲネプロに疲れ切った「向陽」と「星辰」は、ともに戦ってきたライバルとして、劇場の外で白んでいく夜空を見上げている。

「星辰」:「夜に輝く星は、こうして朝日と入れ替わっていく」
「向陽」:「そしてまた夜が来て、星が輝き始める」
「星辰」:「まるで私たちみたいね」

舞台の裏には夜昼となく輝き続ける人々の汗と努力がある。「向陽」と「星辰」がその名のとおり、お互いを照らし出す太陽と星であるように。

『THE SUNNY STAR』、陽の差す星。そして初日の幕が上がった。

…とか、妄想をふくらませすぎ(汗)