北京BEJ48:規制に負けず48系を貫く決意と団結

北京BEJ48関連のネタを2つ。劇場公演がないのに公演生放送、チームB全曲オリジナル新公演延期の本当の理由。

これは少し複雑な問題。北京BEJ48チームBキャプテンのDDD(段藝璇)が2018/01/06 20:00、2018/01/07 18:30から、公式アプリ「Pocket48」でチームB公演生放送をするとツイート、リンクは当日ツイートすると書いている。(時刻は現地時間)

しかしこの日、北京BEJ48の劇場公演は2018/01/06 20:00からがチームE、2018/01/07は15:00からチームJ、20:00からチームEで、チームB公演はない。

公演がないのにどうやって生放送するのか?おそらくレッスン室からだろう。

理由はチームBとして初めての全曲オリジナル公演『B A FIGHTER』初日が延期されて、上演開始の見通しがたっていないためだ。

この間メンバーも運営会社も初日の延期について、ハッキリ原因を言っていなかったが、どうやら北京特有の原因らしいことが分かってきた。

筆者がいつもお世話になっている(笑)中国2ちゃんねる(百度貼吧)の某掲示板のツイート。

チームB公演が難産?
(チームBメンバーの)熊素君が年越し公演後の生放送で少し話していた。

ファンからのコメント:新公演のニュースは?
熊素君:何もない。私もいつ新公演が始まるか知らないよ。
熊素君:(公演の準備自体が)うまくいってないんじゃないよ。とにかく北京だから、管理がけっこう厳しいでしょ。だから毎回うまくいかない。
熊素君:話しちゃうけど、こういうこと。もともと今日(年越し公演)のセットリストもああいうのじゃなかったけど、北京の審査が通らなかったの。だから曲は全部いままでやった曲。そういうこと。もともと私もあの曲をやるんじゃなくて、(AKB48とは)別の歌手の曲を歌う予定だった。でも審査が通らなかった。別の歌手の曲は全部審査が通らなかった。それでメンバー全員、今日は特別曲がなくて、全部いままでやった曲ばっかり。

その下に、現地ファンの中国2ちゃんねるの書き込みの画面ショットがある。

まだ(初日を)予測してんのかよアホ。チームBオリジナル公演は今年(2018年)4月より前の上演はできない。もう審査を申請して数か月たってる。北京市文化局に、新公演初日(訳注:もともと2017/12/29だった)のチケット販売開始の日にひっくり返された。

同時にBEJ48劇場への規制がもっと厳しくなって、上演内容を絶対に事前申請しなきゃいけなくなった。最近のほんの数か月で起こったこと。

特別公演も追加できないし、オリジナル公演もいつまで引き延ばされるか分からない。2018年のBEJ48は基本的に休止状態だ。上海SNH48では組閣があってファンの人気をなくすだろうし、状況が良いのは広州GNZ48だけ(笑)

広州GNZ48オリジナル公演は曲のクオリティはずっとあまり良くなくて、単にいろいろビックリさせる仕掛けをしてるだけのこと。

BEJ48は基本的に熱は冷めてる。チームB公演もまだ審査が通らないし、しかも文化部門が公演内容を厳しく制限してて、事前報告しないと上演できない。事前報告の周期は最低でも一か月。

BEJ48が年越しに準備してたセットリストも、ほとんど上演できなかった。首都の外交部に近い悲哀だ。

ビジネスとして行う芸能活動はすべて当局の審査が必要で、これは上海、広州、瀋陽、重慶もすべて同じこと。広州GNZ48チームZの新公演も、一部の曲が当局の審査でボツになったらしい。

そして審査の頻度や厳しさは、一般市民や企業の意思と無関係に各都市の当局の考え次第で変わってしまう。

上の2つめの画面ショットにあるが、最悪、2018年3月の全人代が終わるまで、北京BEJ48は申請済み楽曲以外、何も出来ないおそれがある。

これで、上海SNH48グループがなぜいまだにAKB48楽曲をやるのか、その理由が分かる。

AKB48楽曲の使用契約期限がいつなのかは筆者も知らないが、少なくともSNH48が過去に上演したAKB48楽曲はすべて当局の審査を通っており、基本的に申請なしで上演できるからだ。

北京当局の規制は姉妹グループの中でいちばん厳しい。2017/12/02に北京BEJ48運営会社だけが、劇場の消防安全PR映像を公開している。

これは何故かというと、当局が消防安全対策という「建前」で劇場内部の点検に入り、監視を強めているためだ。このPR映像も当局からの指導によるものと思われる。

それでも救いは、現地ファンとメンバーの「絆」が固いこと。

上記のDDD(段藝璇)のツイートのコメント覧に、まだデビューしていない北京BEJ48三期生とのチャット画面を貼っている。

先輩、私たちはまだデビューしていないけど、チームBのために少しでも力になりたいです。もし私たちに何か先輩を助けられることがあったら、どんなことでもいいので、私たちはきっと全力でやります。チームBがもっと良くなりますように。

同じ北京BEJ48チームE、チームJの三期生がすでにデビューしているのに、チームBの三期生がデビューできないのは、政治的な背景もあるということ。それでも三期生はチームBのためなら何でもやると言っている。

当局の規制に負けず、48系のスタイルを貫こうとしているSNH48グループに対して、「愛国アイドル」「愛国ビジネス」のレッテルを貼る日本の論者は、あまりに無知すぎる。

いずれにせよ、今年2018年は北京BEJ48受難の年になるかも。