今週末2018/07/11(土)初日を迎える、北京BEJ48チームJとして初の全曲オリジナル公演『HAKUNA MATATA』予告編PVの約10分間にわたる完全版が公開された。想像以上のクオリティーに驚かされた。
映像作品としては完成度が高く、無駄なカットやカメラの動きがなく、カットのつなぎも安定しているし、調色も落ち着いているし、特殊効果もそれほど大げさではないし、メンバーの演技も抑制されている。
広州GNZ48の過去の全曲オリジナル公演と同じレベルのクオリティーで、上海SNH48運営が制作するやたらとカメラが動き回って奇妙なライティングの映像作品のダサさとは比べ物にならない。
ただ、ここまで『ハリー・ポッター』にしてしまって良いんだろうかという疑問は残る。
筆者は『ハリー・ポッター』の小説も映画も全く観たことがないが、第一章の冒頭、楊曄のセリフにモロに「麻瓜世界」という単語が出てきてしまっている。中国語の「麻瓜」は「マグル」のことだ。「マグルの世界の光の屈折法則は幾何光学の法則よ」と言っている。
魔法族とマグルの二つの世界があるという設定は、完全に『ハリー・ポッター』ですよね(汗)。
この予告編PVのストーリーはざっと以下のとおり。
第一章 卒業
魔法使いの少女たちが卒業試験としてそれぞれの魔法を披露する。主役のher(黃恩茹)は呪文の歌を準備してきたと言う。「そんなもの役に立たないかもしれないけれど、私たちが離れ離れになったとき、お互いを思い出すきかっけになればと思って」
ここで公演曲が流れる。良い曲。
第二章 マジックワンド(また『ハリー・ポッター』そのまま)
そうして少女たちは離れ離れになってマグルの世界、つまり人間界で生活し始める。見た目はマグルの世界の人間と変わりなく、普通に生活しているが、魔法を使うときはお互いを感じ合える。
ところが出前の配達員として働くルールーの存在だけは誰も感じ取ることができない。偶然出前先で出会った楊曄にルールーは打ち明ける。実はみんなに会いたいと思っていたが、自分の魔法力の弱さが悪い影響を与えるといけないと思って、魔法をずっと使わずにいたと。
今のルールーの魔法力は、マジックワンドでバスケットボールを動かすことさえできない。
第三章 呪文の歌(HAKUNA MATATA)
人間界に降りていた魔法使いの少女たちは久しぶりに魔法学校に戻ってくる。
「みんなルールーが歌っていた呪文の歌をまだ覚えてる?」
ここで公演曲が再び流れる。良いですね。
まだ人間界に残っているルールーの耳元にもその呪文の歌が聞こえてくる。
第四章 黒猫
世界を征服しようとする黒猫の勢力から、魔法使いの少女たちは世界を救おうと戦っている。人間は彼女たちが魔法をつかえることをうらやましがるが、その陰で彼女たちが流している涙のことは知らない。
少女たちは自分たちの力がちっぽけだと知っているが、永遠に自分たちを信じている。ルールーはかつて楽しい学園生活をともに過ごした仲間たちを助けるため、意を決して戦いへと立ち上がる。
さて、公演本編の仕上がりはどうなっているだろうか。