北京動画サイト「音悦台」が上海閥の政敵SNH48腐敗撲滅運動(笑)

北京に本社のある中国の音楽動画サイト「音悦台」の2015/04/13~04/16週間チャートで、SNH48チームHII初のMV『鈴懸なんちゃら』と、チームNII愛ちゃん(易嘉愛)&じゅうなな(龔詩淇)のユニット曲『狼とプライド』が見事ツートップを飾った。

ところが、「音悦台」の中国ツイッター(新浪微博)公式アカウントが、今日2015/04/21このランキングに不正があると文句をつけ始めたのだ。

音悦台公式アカウントの2015/04/23 20:56のツイートがそれ。まずツイート本文を日本語試訳する。


中国国内の某女性グループの極少数の悪意のあるランキング投票に関する処理声明:最近、中国国内の某女性グループのMVデータが正常でない手段によって投票されているというファンからの通報があった。

「(音悦台)Vランキング」の技術部門と協力して検査を行った結果、悪意のあるランキング投票の正確な証拠を下図のように発見した。このような極端な一部の行為は、Vランキングの公正性を損なうだけでなく、全てのアイドルと苦労してランキング投票しているファンを傷つけるものである!

我々は全ての異常なIPアドレスを封鎖するとともに、引き続き異常データを整理する!


以上がツイートの日本語試訳。以下、音楽動画サイト「音悅台」がSNH48の一部のファンの不正行為の証拠として挙げているデータだ。

まず、2015/04/20の午前0時~5時のたった6時間で、スマートフォン経由のダウンロード回数が、EXO『Call Me Baby』、少女時代『Catch Me If You Can』と比べると異常に多すぎるという表。

↓こちらの表だ。

確かに数値に異常はあるが、現地ファンから、「表中の数字が全部12の倍数ということ自体が不自然」というツッコミが入っている。

ところで、なぜわざわざ中国人グループのSNH48を、韓国グループと比較するのだろうか。しかもEXOは中国国内ランキング曲だからまだ良いとして、少女時代は韓国曲ランキングで、SNH48と比較するのは明らかに不適切。

そして「音悦台」はまだEXO、少女時代と、SNH48の比較を続ける。

EXO、少女時代のファンの投票状況を「正常」と判断した上で、SNH48の『鈴懸なんちゃら』と『狼とプライド』の投票状況を「非正常」と断定している。

↓こちらの折れ線グラフがそれ。

いやいや、「某女性グループ」と言っておきながら『鈴懸なんちゃら』と『狼とプライド』の曲名を出したらSNH48だと分かるだろう。

そして2015/04/20の投票をIPアドレスで地域別に分けたグラフが下図。「中国大陸地区のシェアはたった4.73%」と大きく書かれている。

↓こちらの図。

アメリカからの投票が34.77%と突出、ついで日本からの投票が10.18%、ついで韓国からが5.15%。

どう考えてもアメリカのSNH48ファンが中国国内の7倍なんてことはありえないので、おそらく中国国内のファンが海外各国の無数のサーバーを経由して、グローバルIPアドレスを変えることで、スマートフォンのエミュレータ経由で投票したのだろう。

SNH48ファンの一部にそういう「非正常」な行為をした人物がいたことを認めたとしても、まだ「音悦台」が証明しなければいけないことが一つある。

それは、SNH48以外の歌手のファンが過去に一度も「非正常」な投票行動をしたことがなく、SNH48ファン「だけ」が「非正常」な投票行動をした、ということを「音悦台」は証明する必要がある。

でも、はっきり言って中国国内の音楽ランキングは、どれも信用できない。

例えば、2013年の第6回音楽風雲ランキング新人賞投票で、EXO-Mがたった6分間で42億9,496万票を獲得したという「実績」がある。

「音悦台」が本当に「公正」なランキング投票を目指すのであれば、SNH48以外の歌手のファンの投票行動に全く「非正常」な行動がなかったことを証明する必要があるだろう。

ところが「音悦台」は、多数の歌手の中でSNH48の得票数だけを詳細な調査の対象とし、「非正常」な投票行動があったと批判している。非常に不自然だ。

そう。明らかに北京の「音悦台」は故意に上海のSNH48だけを批判の標的にしている。

北京を本拠とする某国家元首の腐敗撲滅運動が、上海を本拠とする自己の政敵を標的にしているのと同じ構図である点がおもしろい。

でも、考えようによっては、北京の「音悦台」から見て、上海のSNH48がそこまで煩わしい存在に成長した事実はうれしいことだ。それだけ存在感が増してきたということだから。

今後、現地のSNH48ファンは「音悦台」ランキングを相手にしないだろう。

そもそも信用できない中国国内のランキングに頼る必要はない。地道にファンを増やしていけばいい。

フォルクスワーゲン参加のシュコダや、日本のスズキ自動車、東芝、ソニーなどの企業とのタイアップで活動基盤を固めていけばいい。

着実に努力を続けること。無意味な批判に屈しないこと。それだけだ。